「なるほど、そういうことか」と、ページの角を折ることの多い本だった。
その内の一つ、「第4章 連銀と戦争」、ポールさんは、なんと、中央銀行が生まれたから戦乱の時代が始まったのだとおっしゃる。
「お札を刷りたいだけ刷れる印刷機を持たないで戦争をすると、政府は自国の限られた税収の範囲で戦争をしなければならない」
・・・・それはそうだろう。個人の生活に例えれば、家を買いたければ収入の範囲で買わなければならないのと同じだ。
「19世紀の終わりのヨーロッパ諸国では戦費の財政的な歯止めがなくなった。それは各国に中央銀行が設立され、政府は必要なだけお金を刷れるようになったからだ」
・・・・これを個人の生活に例えれば、何の裏付けもない貨幣を個人が勝手に作り、それで支払うということになるのだろうか。まさに偽金。
ポールさんは具体的な数字も上げる。
「第一次大戦に投じられたアメリカの戦費の総額は330億ドル。そのうちわずか21%しか税金によって賄われなかった。56%は連銀に下支えされた借入、残りの23%は連銀がただ単にお金を刷ることで賄われた」
・・・・これも個人の生活に例えれば、家を買うときの頭金が21%、残りの79%は借金ということだろう。それも返す気のない。
以上、中央銀行ができたらか戦争のハードルが低くなったというポールさんの主張は良く理解できる。又、適当に個人の生活に例えてみたが、良く読むとこれと同じことが実際に起こっている。「サブプライムローンによる不動産バブルの崩壊だ。
政府も個人も、収入を上回る支出を続ければ借入ばかりが増えていく。それを返済できなくなった個人は買った家から出て行って「清算」した。さて、では、国家はどうやって「清算」するんだろう。