取引先の展示会を訪ねた。


田原町にある婦人靴の会社だが、アナスイのショールームで面白い靴が目に入った。


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元々、斬新なデザインと色使いで独特の世界を築き上げてきたアナスイだが、このヒールは何としたものか(@_@) 装飾が施されているのは良いとしても、この曲がり具合と形状で履く人の体重を支え、歩く際にはちゃんと地面を捉えることができるのだろうか。


ボル 「このヒールは面白いですね」

H氏 「はい、猫足ヒールと呼んでいます」

ボル 「猫足ですか?」

H氏 「家具の足に良く使われている猫足です」

ボル 「なるほど・・・」


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ボル 「ちなみに、おいくらの靴なんですか?」

H氏 「25,000円です」

ボル 「ワオッ!さすが、良いお値段ですね」

H氏 「そうなんです。でも、売れているんです」

ボル 「ウソでしょ?これ、見せるためだけの商品かと・・・」

H氏 「いえいえ、人気商品です」


そこにデザイナーの方も加わり、いろいろお話を伺ったのだが、私が危惧した歩く際の安定性には全く問題がなく、大変履き心地が良いと好評らしい。猫足ヒールは可愛いだけではなく、ちゃんと良い仕事をしているのだ。


苦戦が伝えられる百貨店だが、こういう靴が百貨店で売れるというのは朗報だろう。バブル経済がはじけた後、多くの消費者が「より安く、より早く」を求め、それに対応する企業は「より多く」生産することで、その需要を満たしてきたように思う。


結果として、同じような商品が同じような価格で店頭を飾るという現象が起こっているように思うのだが、もうボチボチ、商品一つひとつの力や価値を問うという新しい流れが起こっても良いのではないか。供給側も、売上の拡大だけを目標にしていたのでは、早晩、満足感を得られない時期が来るだろう。


そこで、商品やサービスに新しい価値基準を設けるというのはどうか。

例えば・・・「美しい」、「新しい」、そして、「他にない」。

そういうものが評価され、支持される国こそ、豊かさを実感できる国なのかなと思う。