パラシュートが開いた瞬間、身体がグッと上に引き揚げられるのを感じた。
実際には落下を続けていて、スピードが落ちただけなのだが、人間の身体はそう感じるようにできているのだろう。風の音が止み、急に訪れた静寂の時間。今度はフワフワ浮いているという感じだ。先生とも会話ができるようになった。先生が指差す方向にはスカイツリーまで見えた。
面白いことに、パラシュートが開いてからの方が、落下をより実感できるようになった。右に揺れたり左に揺れたり、又、先生がぐるぐる回してくれたりしたのだが、その間にどんどん地面が近付いてくるのが分かる。人間の感覚とは不思議なものだが、そうなると、「宙に浮いている」というより、「足が着かないところにいる」という感じになってくる。ちょっと怖かった(笑)
そうこうする内にどんどん地面が近付いてきて、先生から「足が地に着いたら走ってみて下さい」と言われるまましてみると、滑らかに着地することができた。4000メートルの降下はこうして無事終了した。
美しい夕焼け。
この空を真っ直ぐに降下したのかと思うと、ちょっと嬉しい。
