次女の結婚式でハワイに来ている。
友人も同僚も、そして家族までもが、「花嫁の父は泣くかどうか」について触れ、多くの方が泣くと想像し、私は一人、泣かないと宣言してきた。実際はどうだったか?
私は泣かなかった。
ただ、教会の扉の前で娘と二人入場を待つ間、胸にグッと迫るものがあった。久し振りに娘を間近で見て、やはり昔の思い出が蘇えってしまったのだ。危うく泣くところだった。
それでも泣かなかったのは、相手の男性のことが好きで、信頼しているからだろう。本当に素敵な青年だ。そして、もう一つ、日本とアメリカから祝福に駆けつけてくれた4人の親友たちを見て、安心したからだろう。
親子は近い存在だが、共に暮らす時間は意外と短い。生きる時代が実は異なるのだ。しかし、夫婦は同じ時代を生きる。そして、友人も同じ時代を生きるのだ。彼らと同じ時代を生きるなら、娘も心強いことだろう。そう思えたから、私は泣かずに済んだのだと思う。
バージンロードを娘と歩くときにはどんな気持になるのだろう、と想像していたが、実際には、「パパ、ドレスを踏まないでね。それから、もう少し歩幅を小さくしてよね」という娘からの注文を守るのに、私は精一杯だったのである。
