「アフリカで誕生した人類が日本人になるまで」
国立科学博物館人類研究部長、溝口優治さんの著書。
類人猿や他の動物にはある体毛が、なぜホモ・サピエンスになると極端に薄くなったのか?これをきちんと説明できれば、加齢に伴い薄くなる髪の毛も「進化」だと言えるかも知れない(笑)
森林を出て、アフリカの草原で暮らし始めた私たちの祖先は、肉食獣と共生しなければならなくなる。えらいこっちゃと思うが、良く見るとアフリカの草原には日陰がなく、肉食獣たちは涼しい夕方か夜、或いは明け方に狩りをしている。鋭い牙や爪を持たなかった私たちの祖先は、彼らとの競合を避けるために暑い日中に狩りをせざるを得なかった。その際、体毛が邪魔になった。
更には、私たちの祖先は四本足の肉食獣のように速く走ることができなかった。そこで、スピードではなく長距離を走る能力を身に付け、獲物が疲れるまで追い続けて仕留めるという戦略を採る。しかし、それを可能にするには汗をかいて体温を下げる必要がある。やはり体毛は邪魔なのだ。そして、突然変異によって汗腺が発達し、大量の汗をかける祖先が出現する。
理に適った推理だし、私たちの祖先は困難を乗り越えて生命をつないできたのだと思うと、勇気が湧いてくる話ではないか。
では、薄くなる髪の毛も進化と言えるのか。
「体力勝負で成功してきたボルネオ7番も、加齢に伴う体力の低下を痛感するようになる。止む無く、頭を使おうと決心し努力を重ねるが、如何せん、不慣れな活動に脳細胞が加熱し、頭から煙が出そうになる。そして、冷却の邪魔をしていた豊かな髪が少しずつ減少を始めたのである」(笑)
髪の毛が薄くなりつつある皆さん、進化の過程をもっと堂々と見せようではありませんか!('-^*)/
