カヤックの体験教室に参加した。
スクールの場所は青梅線の「御嶽」、初めて降り立った駅だが、美しい多摩川の渓谷と懐かしい郵便ポストが出迎えてくれた。
スクールは駅から徒歩3分。オーナーはカヌー・スロラーム競技の元日本代表選手。このスロラーム競技だが、川の激流の中に立てられたポールとポールの間を縫いながら下り、タイムを競うスポーツらしい。スキーの回転競技と似ているが、スロラーム競技ではポールに触れると減点で、いかにカヌーを思い通りに操れるかが勝負らしい。
さて、受付を済ませた後、先生と更に上流にある白丸湖へ向かう。ウェットスーツとライフジャケットに身を固め、いざ、多摩川へ。先生からカヤックへの乗り方と姿勢、パドルの掻き方など基本的なことを教わり、いよいよレッスンの始まり。
最初は余裕の笑顔だったのだが、直ぐに、カヤックの難しさを知る。左のパドルで水を掻けばカヤックは右へ、右を掻けばカヤックは左へ、と誰もが思う。私も思う。ところが、いくら左を掻いてもカヤックは左、左へと回ってしまう。
「先生、これ、どうなってるんですか?」
「それが、『リーン』なんですよ」
先生の説明では、カヤックが左右どちらかに傾き、進み出してしまうと、右を掻いても左を掻いてもカヤックはその方向を保ったまま前進してしまう。それがリーンという現象らしい。これから逃れるには反対側にパドルを入れて水の抵抗で方向を修正するか、又は、膝や脇腹の筋肉を使って重心移動を行いながら大きく水を掻いて・・・・と何とか頭では分かるのだが、なかなかこれが思い通りに行かない。
そして、何度かこの動作を試行錯誤している内に・・・・あ、ヤバイ、と思った瞬間、カヤックが転覆((>д<))
いや、まぁ、水が冷たかったこと。カヤック教室の筈が水泳教室に(笑)
その後も試行錯誤は続き、やっと腕力ではなく、パドルを入れるたびにカヤックの方向性を調整できるバランス感覚こそ大事なのだと分かってきた。「ちょっと右にずれている」と気付き、これくらい右を掻けば修正できると感じる力。カヤックはものすごく繊細な神経を必要とするスポーツなのだ。
そういうカヤックと一心同体になれたとき、初めて力強く水を掻いたり、意識的にリーンの状態にしたりして、ダイナミックな動きが可能になるのだろう。これは面白いスポーツだ。が、それを文字通り身体で感じるまで、なんと、その後3回もカヤックを転覆させた(笑)





