取引先に、東京生れの東京育ちなのに阪神ファンという人がいる。
私からすると、「どこでどう間違えたんですか?」と聞きたくなるくらいの、熱烈なタイガースファンだ。
その方が先日会社まで訪ねてこられた。
元々ラグビーをやっていた方なので、いつも仕事の話は10分、その後、大学ラグビーの話題で50分という流れだが、その日は順番を変えた。私はかねてからの疑問を口にしたのだ。
ボル 「なんで阪神タイガースファンなんですか?」
W氏 「悪いですか?」
ボル 「普通、東京生れの東京育ちは巨人でしょ」
W氏 「まぁ、世代的にも巨人、大鵬、玉子焼きですからね」
そう、W氏も私も昭和30年生まれで、我々が子供の頃、野球は巨人、相撲は横綱の大鵬、そしておかずは玉子焼きと相場が決まっていたのだ。
ボル 「子供の頃、なんかあったんですね?」
W氏 「はぁ?」
ボル 「巨人ファンのガキ大将にいじめられたとか?」
W氏 「私がガキ大将でした」
ボル 「Wさんを振った女のコが巨人ファンだったとか?」
W氏 「ハハハ、どうしても不幸な少年時代にしたいんですね」(笑)
ここで、W氏は意外なことを口にする。
W氏 「巨人の星、知ってます?」
ボル 「漫画の?星飛雄馬が出て来る?」
W氏 「そうそう、あれ、どう思います?」
ボル 「どうって・・・大リーグ養成ギブスとか・・・」
W氏 「父ちゃんがちゃぶ台ひっくり返したりとか・・・」
ボル 「それがどうかしましたか?」
W氏 「星飛雄馬は長屋住まいですよ・・」
ボル 「そう言えばそうでした」
W氏 「花形満は・・・花形財閥の御曹司です」
ボル 「そうそう、なんかスポーツカーに乗ってましたね」
W氏 「花形モーターズのスポーツカーです」
W氏 「誰が見ても花形満の方がカッコいい」
ボル 「まぁね・・・」
W氏 「父ちゃんのシゴキもない」
ボル 「うん、確かに・・・」
W氏 「家は大豪邸」
ボル 「ちゃぶ台ではなく、テーブルでしたね」(笑)
会話は続く。
W氏 「私ね、貧乏は嫌だと思ったんです」(笑)
ボル 「飛雄馬も稼ぐようになりますよ」
W氏 「でも、父ちゃんのシゴキに私は耐えられない」(笑)
ボル 「努力より才能やと・・・」
W氏 「そう、タイガースの縦じまが富と才能の象徴になったんです」(笑)
ボル 「せやけど、みんな飛雄馬に憧れたもんですよ」
W氏 「いやいや、今、再放送したら、花形満の方が人気出ます」
ボル 「う~ん、確かに、私も花形満に憧れるかも」(笑)
確かに。
W氏ご指摘の通り、阪神タイガース人気を子供たちの間に広めるには、皮肉な話だが「巨人の星」再放送が効果的かも。時代は変わる、か。

