ロマン・ポランスキー監督、「おとなのけんか」を観た。
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、ジョン・C・ライリー、クリストフ・ヴァルツという演技派が出演し、子供の喧嘩に巻き込まれた夫婦二組を演じる。
登場するのは殆んどこの4名のみ。舞台もマンションの一室のまま。以前、「8人の女たち」というフランス映画を観たが、どうやら密室(閉鎖された空間)は登場人物の性格や悩み、生き様を見事にあぶり出すものらしい。
あらすじはこうだ。二人の少年が喧嘩し、片方がもう一方を怪我させてしまう。二組の夫婦はその息子同士の喧嘩を円満に解決させようと集まるのだが、共に過ごす時間が長引くにつれ、4人それぞれの考え方や生き方、人生観の違いが明らかになってくる。
面白いのは、夫婦対夫婦という対立軸だったものが、決着のつかない閉塞感から男性陣対女性陣という予期せぬ対立軸にシフトしたり、やっぱりそれでも解決できなくて、結局、4人ともバラバラのことを言い始めるというところだろう。
大人というものは、突き詰めれば自分が一番大切で、決して異なる考え方や人生観を持った相手を受け容れることがない。そういう頑固で狭量な大人が僅かに残った知性で何とか格好をつけている。それをユーモアたっぷりに描いた映画かなと思う。
ラストシーンは一服の清涼剤になっている。
爽やかに反省したい方は必見かも。
