「なぜ日本人は落合博満が嫌いか?」
著者はテリー伊藤さん。
これが上梓されたのは2010年5月なので、この時点では、セリーグ優勝2回、2位が3回、3位が1回という戦績だが、ドラゴンズは2010年に優勝、そして2011年もまさかの連続優勝を成し遂げているので、8年間で4回優勝に輝いたことになる。文句なしの素晴らしい戦績だ。
その落合監督が2011年に退任となった。
これだけ実績のある監督がなぜ退任せねばならないのか。
テリー伊藤さんは2010年5月の時点で、この退任を予言した訳ではないのだが、こういう事態を迎える可能性があることを示唆した本とも言えることから、この時期に再版され、再び注目を浴びているのだろう。
派手な帯の裏側に、次の「事件」が大きな字で書かれている。
●完全試合なのに投手交代
●WBCへの代表派遣拒否
●名球界資格があるのに入会拒否
●ファン感謝デーをサボタージュ
●親会社の中日新聞にもダンマリ
決してこれらの出来事が退任に結びついた訳ではないが、落合監督が日々最優先したものは、「勝つこと」であり、結果としてこういう出来事や事態を招いたのだろう。だから、きちんと説明すれば、これらの出来事にも十分納得できる理由や背景があると思うのだが、落合監督はそういう説明すら「勝つことに結びつく訳ではない」とはしょってしまったのだろう。なぜ、はしょれたか。テリーさんはこう断定する。
「落合は嫌われることを恐れないからだ」。
納得。私もそう思う。
しかし、8年で4回優勝とは素晴らしい戦績ではないか。
それが偶然ではないことを教えてくれる一冊である。
