昨年9月に1900ドルの史上最高値を更新した金(ゴールド)。
1971年の金・ドル兌換停止が発表されたニクソン・ショック以来、金の価格は上昇し続けてきたが、昨年の急騰にはこれまでとは違う背景があるという。
その1、
ドルに代わる外貨準備として、中国、インド、ロシア、メキシコ、タイなどの中央銀行が金を買い始めた。ドルに対する信用が低下しているのが理由。
その2、
ユーロ危機。ドルに続き、その対抗馬と目されたユーロにも崩壊の危機が迫る。要するに貨幣に対する不信感が募っているということだろう。
その3、
中国とインドだけで1700トンの金を購入。金の年間生産量が2700トンなので、購入額の大きさが分かる。特に、人民元をいずれ基軸通貨にしたいという中国は積極的に金の購入を進めたいらしい。ちなみに米国の金保有高8133トンに対し、中国は現在1054トン。
その4、
金ETFなる金融商品が開発され、アメリカの年金基金や機関投資家など、これまでにない買い手が出現することで、金市場に厚みができた。
これらが安定した需要の背景となっているが、一方では金の高値止まりから金製品のリサイクルが盛んになり、生産量2700トンに対し、リサイクル供給量が1700トンまで上がったきたこと(これまでは700トン程度)、金そのものには金利も配当も付かないことから、景気が回復したり金利が上昇すると金の売却が始まること、等々、金の価格には下落の可能性も当然あるらしい。
しかし、埋蔵量に限界のある金と、その気になれば増刷可能な貨幣を比べると、金価格の上昇はまだまだ続きそうな気がする。ただ、注意して発言しないと、「じゃ、値上がりする前に金製品を買いにいきましょう。お洒落と投資の一石二鳥」なんて迫られそう(・_・;)
