筑波大学名誉教授、村上和雄先生が書かれた「SWITCH(スイッチ)」、
副題は「遺伝子が目覚める瞬間」だ。
帯にも掛かれているが、人生を決めるのは才能でも運命でもなく、遺伝子を目覚めさせたり眠りに就かせる「スイッチ」だと先生はおっしゃる。これだけだと、なんのこっちゃ、となるのだが、要するに、私たちが先祖代々受け継いできた遺伝子は全部が全部活動している訳ではなく、眠っている遺伝子がたくさんあるというのだ。
では、どうすれば遺伝子は眠りから目覚めるのか。先生はそれを意識や環境だとおっしゃる。私たちの意識や環境が変化すると、遺伝子が必要に応じて目覚め、活動を開始し、そして不要になれば再び眠りに入るというのだ。しかし、本当に遺伝子は意識や環境によって目覚めるのだろうか。
この疑問に対し、先生は分かり易い例を上げて下さっている。
例① ミシシッピワニ:
卵の段階ではオス・メスが決まっておらず、卵が成長する環境の温度でオス・メスが決まる。32℃以上ならオス、32℃以下だとメス。これは温度という外部環境の変化が性ホルモンの遺伝子スイッチに強い影響を与えている例。
例② 筋トレ:
次は私たち自身でも確認できる例だが、運動やトレーニングを行うと筋肉の量が増えてくる。これは圧力や張力という物理的刺激が与えられたことにより、筋肉の生成に関わるタンパク質を作る遺伝子スイッチがオンになるからだという。
では、新たな遺伝子が目覚めたらどうなるのか。
この答えは明らかだ。筋トレによって筋肉の量や形が変わるように、私たちの性格や考え方、能力まで変わり、ひいては人生そのものが変わるのだろう。
さて、私は4年前合唱団に入り、昨年は16年振りにゴルフを再開、お料理教室にも通いだした。意識も環境も多少は変わったと思うのだが、果たして新たに目覚めた遺伝子はあるのだろうか。まだ実感はないが、楽しみに待とうと思う。
