「強いことは分かっているが、負ける相手ではない」

「三連覇を止められるのは三連覇をやった僕らです」


大東文化大との一戦の後、宮本監督が言ったと紹介されていた言葉だ。まぁ、何と強気な言葉。う~ん、現役の選手達が読むことを前提として喋ってるな・・・・そう私は思っていた。


しかし、ゲームが始まって10分も過ぎた頃には、「あぁ、宮本監督と現役たちは本気で勝ちに来てるんや」と分かり、背筋がゾクッとした。多分、帝京の首脳陣や選手たちも同じように感じたのではないか。


ボルネオ7番のブログ-ラインアウト
健闘のラインアウト


同志社が関東勢と戦うのを見るとき、最初に気になるのはテンポの違いだ。目で追うとでも言えば良いのか、同志社は相手の動きを目で追い、身体が動くまでに一瞬間が空く。関西では大丈夫でも、関東ではその一瞬にゲインを許すことになる。


ところが、昨日はその一瞬の空白が全くなかった。同志社の選手たちは帝京にボールが出ると見るや果敢にタックルに飛び込み、帝京の選手を前で止めた。特に巨漢のボンド選手とマニング選手には膝下に低く鋭いタックルを見舞い、その勢いを削ぐことに成功していた。


次に気になるのは稼働率の違いで、ボールを中心にゲームに参加している選手の数が関東と関西では違うように感じるのだが、昨日の同志社はこの点でも見違えるような稼働率の高さを見せ、同志社の選手が湧くように現われては帝京の前進や攻撃を阻んだ。


ボルネオ7番のブログ-スクラム
祈るような気持ちで見守ったスクラム


攻撃面では、トライにはあと1~2メートル足りなかったものの、ラインアウトからのボールをSH下平がゴール前まで持ち込んで場内を大いに湧かせている。又、9月の関東学院大戦で見せたキックパスをSO森脇が一度きれいに決めているし、1年生とは思えない度胸たっぷりの宮島がPGを4本、着実に決めてくれている。


以上、相手のディフェンスを惑わす程の多彩な攻撃は披露できなかったが、同志社が広くグランドを使おうとしていることは良く分かったし、どこからでも、どういう形でも攻めて構わないという自由奔放なラグビーが少し甦ったように思う。


ボルネオ7番のブログ-PG
美しい弧を描いてゴールポストを越える宮島のPG


しかし、この日の接戦をもたらしたのは同志社の攻撃ではなく、やはりディフェンスの力だろう。帝京の選手たちはさぞかし思い通りに前進できないことに当惑し、フラストレーションを感じたことと思う。帝京は前後半を通じ15のペナルティを取られているが、想定外の苦戦に苛立ったのだろう。結果として同志社は4つのPGを決め、逆転負けはしたものの、後半37分までは12-11でリードしていたのだ。


ゲームが終わり、同志社フィフティーンが秩父宮のバックスタンドに向かった。私が座るメインスタンド中央席から数多くの同志社の応援小旗が見え、大きな歓声が聞こえたくらいだから、フィフティーンも改めて同志社の応援が多かったことに気付いたに違いない。


フィフティーンは次にメインスタンド側にやってきて、私たちの前で一礼した。そのとき、西田主将が泣いているのが見えた。さまざまな思いが胸に去来したことと思うが、その泣き顔を見て、ついに私も貰い泣きしてしまった。昨年はBリーグとの入替戦に出場。今年も天理に完敗、関西学院大には1点差の勝利、と辛い時間が長かったことと思う。西田君、お前はええキャプテンやったと思うぞ。おつかれさん!


ボルネオ7番のブログ-応援旗
校友の皆さん、応援ありがとうございました!


さて、昨日は伝統校と言われる早慶明そして同志社が揃って敗退している。大学ラグビーを支えてきたこれら4校が復活を果たさなければ、ただの長い歴史があるだけのチームになってしまう。長い歴史があるだけのチームとは、車で言えば中古車だろう。


私たちは断じて中古車になってはいけない。

あくまでもクラシックカーを目指し、走らせれば最新のスポーツカーと互角に戦えるだけの性能を維持しなければならないのだと思う。