両チームとも手負いで迎えた早慶戦。

しかし、戦績とは関係のない緊張感がある。

これぞ正しく伝統の一戦。


ボルネオ7番のブログ-キックオフ


慶應ボールのキックオフでゲームが始まったが、早稲田は自陣ゴール前からBKに回し、慶應のペナルティを誘うとそのままボールをつないで一気に慶應ゴール前に迫る。虚を突かれた慶應はゴール前で痛いペナルティを取られ、早稲田が難なくPGを決めて先制。3-0。前半開始僅か2分。


ボルネオ7番のブログ-余裕の球出し

ファーストスクラムは早稲田が押して観客席から歓声が湧く。余裕の球出しで早稲田はBKに展開するも粗いパス回しが目立つ。逆に慶應が連続攻撃で早稲田ゴールに迫るが、厚いディフェンスにトライを阻まれる。しかし、9分、早稲田の反則からペナルティを得た慶應がPGに成功。3-3。


両チームともディフェンスの出足が良く、相手に攻撃のリズムを作らせない。攻撃の溜めとでもいうのだろうか、団体で深くゲインすることがないので、攻撃側に厚みができない。表現は悪いが、単発銃を撃ち合っているような感じ。火花は散るが、歓声が湧くようなゲインがない。


ボルネオ7番のブログ-ラインアウト


15分、早稲田のSOが抜け出し、左オープンに展開してトライ。8-3。これに対し、慶應はペナルティを得るとゴール前のラインアウトにしてモールからトライを狙う。1度目は不成功だったが2度目のチャレンジで20分に見事トライ、ゴールも成功し8-10と逆転。しかし、慶應応援席が盛り上がったのはここまで。


早稲田が反撃を開始。23分、慶應陣22M付近のラックからボールを受けたFBが左にオープンパント。これが見事にワンバウンドでWTBに渡りトライ。ゴールも成功し15-10と再逆転。その後は早稲田の個人技が目立つようになり、SOやFBが均衡を破って前進、これに続くFWやBKがボールをつないで3トライを上げた。前半終了し、スコアは34-10。予想以上の点差となった。


ボルネオ7番のブログ-ラック


後半に入っても早稲田の優勢が続く。


8分、左オープンでキックパスが決まり左WTBがトライ。39-10。13分にも早稲田が左オープンに展開してトライ。44-10。17分には慶應がラインアウトから早稲田ゴールに迫るが、今一歩のところで早稲田の堅い防御に阻まれる。


20分、ゴール前のペナルティから慶應FWが持ち込んでトライ。一瞬、早稲田に気の緩みがあったのか、ゴール前のディフェンスが手薄になっているところを突かれた。44-17。しかし、再び早稲田の反撃が始まる。


ボルネオ7番のブログ-モール

31分、慶應ゴール前のラインアウトから早稲田がモールを押し込んでトライ。37分には右オープンのパントがワンバウンドで右WTBへのパスとなりトライ。54-17。そして、ロスタイムが2分とアナウンスされた後、慶應の最後の攻撃が始まる。ボールを持つ選手への素早い寄りと間隙をぬう突進。最後は左WTBがトライを決め、ゴールも成って54-24。ここでノーサイドとなった。


「今年の早稲田は昨年より小粒」と聞いていたが、昨年から大きく変わったのはサイズではなくプレーの精度だと思う。ゲームを書き留めたメモを見ると、「粗い」が3回出て来るが、特に前半30分頃か、早稲田が自陣ゴール前からボールを回したときは「粗いパス回し→ピンチ招く」と書いている。


早稲田は父がプレーしたチームなので、いつも「父ならどう思うだろう」と考えてしまうが、もし父が観戦していたら渋い顔をしたのではないか。父の口癖は「早稲田のプレーは正確。これは練習の賜物」、「意思統一のレベルが高い。これは知性の賜物」、「ゴール前のディフェンスは堅い。これはプライドの賜物」だったからだ。


一方の慶應は、少し気力の空回りがあったのではないかと思う。後半17分、早稲田ゴール前まで迫りながらトライを奪えなかった慶應を見て、「慶應ガッツリ勝負!」とメモしているが、見ようによっては潔い真っ向勝負もゲインできなければ意味がないし、孤立するとターンオーバーされる危険性が増す。


慶應の強みは高い集中力と最後まで落ちない稼働率だと思うが、昨年は相手との間合いを有利に保つ上手さ、冷静さがあったように思う。半身ずらして当たりボールを生かす。すれ違いざまのパスで敵を抜く。素早い寄りで一気にゲインする。慶應の最後のトライにはその片鱗があったように思うが、是非そういうクールでシャープな慶應を見せて欲しい。


今年は土日に用事が多く、今シーズン初めての秩父宮。

やっぱり生観戦はエキサイティングで楽しい。