同級生から小冊子を貰った。
小野田寛郎さんの過酷な、しかし力強い人生を紹介している。
小野田さんは陸軍中野学校を卒業後、昭和19年12月、フィリピンのルバング島に渡る。間もなく日本は無条件降伏し、戦争は終結するが、小野田さんはその後30年間、ルバング島で「任務を続行」される。ジャングルの中で水や食料、眠る場所を確保するのは大変なことだったと思う。まさに生き残りを懸けた過酷なサバイバルだったに違いない。
昭和49年、小野田さんはやっと任務を解除され、小野田さんの長い戦争が終わる。ルバング島では直ぐに応戦できるよう頭を上に斜めに寝ていた小野田さんは「今晩から身体を真っ直ぐにして眠れる」とおっしゃったそうだが、検査入院された病院では、3階の部屋で寝ていながら1階の入り口が開く度に目を覚まされたという。ジャングルの中で心休まるひとときなど無かったのだろう。
その小野田さんの言葉。
「方位磁石は方向を教えてくれるが、川や谷のよけ方は教えてくれない。磁石にばかり気を取られていると、川や谷に落ちてしまう。自分で考えて行動しなければならない」。
なんと含蓄のある言葉だろう。
大学で経営学を学んでも、世の中の変化やライバル会社の出現に慌て、対応に失敗することがあるだろう。どんなに厚い信仰心を持っていても、布教のためには妥協したり我慢しないといけない場面があるだろう。そして、いくら監督やコーチからラグビーを教わったつもりでも、実際のゲームでは想定しなかった初めての局面に面食らうことがあるだろう。
「自分で考えて行動しなければならない」・・・・平易な言葉だが、小野田さんの言葉だけに重みを感じる。
