映画「ツーリスト」を観に行った。
アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップが共演という話題作だったが、う~ん、期待していたほどワクワクドキドキする映画ではなかった。ただ、私が映画鑑賞に期待しているものは、①束の間の現実離れ、②正義が勝つ爽快感、③読書より早く味わえる感動、という極めてミーハー的でズボラなものなので、①の「束の間の現実離れ」部門ではちゃんと合格している。
さて、ジョニー・デップは才能豊かで器用な俳優だと思う。パイレーツ・オブ・カリビアンでひょうきんな海賊を演じたかと思うと、スウィーニー・トッドでは恐怖の理髪師を演じ、チャーリーとチョコレート工場では大人と子供が同居した不思議な人物を演じている。それぞれの役になり切れるということは、先ず、そういう人物を理解できる才能とセンスがあるということだ。それだけでもスゴイと思う。
そのジョニー・デップを最初に見たのは「ギルバート・グレイプ」という映画だった。家族思いの優しい青年なのだが、それが為に鬱積した疲労感を上手く漂わせていた。しかし、私がその映画とともにジョニー・デップを覚えているのは、実は彼ではなく、彼の弟役を演じた名子役に感動したからだ。ジョニー・デップには知的障害を負った弟がいたのだが、その演技たるや正に迫真と表現するに相応しいもので、瞬きも忘れて画面を食い入るように見たのを覚えている。その子役こそ、後に大ブレークするレオナルド・ディカプリオだ。
ハリウッドの凋落を指摘する人もいるが、こういう名優が待機していることを考えると、ハリウッドに代わるところはまだまだ出て来ないように思う。
