後半は帝京キックオフのボールを帝京FWがキャッチ、帝京の闘志が伝わり、歓声が湧いた。後半2分には帝京がPGを決めて14-3、反撃なるかと思えたが、6分、慶應が中央にトライ、21-3とする。慶應はポイントを作りに行くときの浅く前でボールを受けるラインと勝負をかけるときの深いラインを使い分けていたと思うが、このトライはポイントを作りに行ったところ、敵とすれ違いざまに抜けてしまったという感じで、帝京にとっては惜しまれる失点だったと思う。
しかし、帝京にとって最も痛かった失点は11分、慶應にインターセプトから奪われたトライだろう。10分にPGを一つ返して21-6とした帝京は11分、慶應陣に再び攻め入る。そして、22M左モールから帝京にボールが出たのだが、そのとき帝京には圧倒的多数の右オープンラインができていた。思わず私も「飛ばせ!」と叫んでしまったのだが、SOからのパスが一瞬遅れ、飛ばしパスが慶應LO④にインターセプトされてしまい、そのままトライを奪われてしまう。あのパスがつながっていれば、反撃のトライとなった可能性が高かったと思う。ゴールも決まり、28-6。
16分には帝京モールからボールが出る瞬間を狙いすまして飛び出した慶應SHが帝京SHを潰し、こぼれたボールを慶應がつないでトライ(ゴール)、35-6。しかし、帝京の底力が後半の後半に出てくる。28分、慶應ゴール前のモールを押し込んでトライ、ゴール成功し35-13。更に、34分には帝京がスクラムトライ。35-20。後半だけ見れば、21-20というスコアだった。
慶應は相変わらず稼働率が高く、選手たちの意思統一が良く図られていたように思う。ラグビーはセットプレーからなら、まだ攻撃のサインも出せるが、その後は状況に応じて攻撃を組み立てていくしかない。この点、慶應には「ここではこう攻める筈だ」みたいな共通の認識のようなものがあり、それが無駄やミスの少ない攻撃になっていたように思う。
一方の帝京にはゲームを安定した組み立てられるだけの力がある。ただ、今シーズンに限って言えば、対戦相手は帝京の攻め手を研究し、どうやって止めるか、準備に怠りがなかったように思う。伝統校の意地だろう。帝京は後半、インターセプトでトライを奪われたが、あの時の攻撃はFW戦が帝京優勢で慶應BKラインディフェンスが手薄になっていた。あそこで一本取れていれば、流れが変わったかもしれない。



