用事があって、M銀行A支店を訪れた。


総合受付があり、女性が一人立っている。

銀行にやって来た目的を確認し、必要な書類を揃え、担当の窓口に案内するらしい。


その女性に私が来た目的を伝える。

女性はニコニコ微笑みながら聞いている。

仕事柄とはいえ、立派やなぁ、と感心する。


一通り説明を終える。と、

「出●さん(私の名前)、ご用件は承りました」

と女性が私の名前を言うではないか!


えっ!?僕、そんな有名人と違うで。なんで僕の名前知ってるの?

女性は相変わらずニコニコしながら私の顔を覗き込んでいる。

その表情が記憶の扉を開ける。


「ひょっとして◎谷さん?」

「はい、お久し振りです」


女性は私が総合商社Mに勤務していたとき、一緒にチームを組んで働いていた同僚だったのだ。もう30年ほども前のことになる。


当時の私は血気盛んで、典型的な猪突猛進タイプ。今で言えばKYで、回りの空気や一緒に働く仲間の気持ちなどには全くの無関心。彼女にも辛く当たり、何度も傷付けたに違いない。思い出せば、後悔の残る付合いだった。


それが、30年振りに偶然会った彼女の人柄と笑顔に救われた。

昨日は、とても良い一日になった。

ありがとうございます。


感謝。


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