「ラグビー日本A代表の薫田監督が取り上げられてますよ」


後輩からそう教えられ、添付されていた記事を開いた。

8月19日付の日経産業新聞の記事だ。

書き手は「運動部 北西厚一」とある。

この北西記者は同志社大学ラグビー部のOBである。彼は実に読み応えのある記事を書くが、今回も例外ではなかった。



薫田監督が言う、


「ラグビーは1チーム15人で行なう競技ですが、実質は1対1の局面の集まりと言っていい。組織力を高めるには『個』を徹底的に鍛える必要がある」


ここで思わず膝を打った。全く同感である。


同志社が大学選手権で3連覇したときの1年目、1983年には関東同志社スポーツユニオン幹事長のT道がいた。彼がいつも力説するのは、


「全体練習は1時間から長くても1時間半です。その代わり、みんな、その倍の時間、個人練習をしてました。要するに、体力付けて、個人スキルを上げてから全体練習に参加せえ、ってことですわ」


T道は続ける、


「そんな奴ばっかりが全体練習に参加するんで、もの凄い緊張感がありました。大袈裟ではなくて、殺るか殺られるか、みたいな殺気が漂ってました」


一人ひとりが強くて、一つのポジションを奪い合う・・・・部内マッチもさぞかし激しかったことだろう。

(続く)