柔道部OBのY木さんは「気は優しくて力持ち」を絵に描いたような人物で、最近はラグビーに熱中している。その影響か、お二人のお子さん、S太郎くんとN美ちゃんもラグビーを始めたらしい。その親子が先週の土曜日、秩父宮まで2011年W杯アジア予選最終戦の観戦に出掛けた。その模様がブログに紹介されている。

http://ameblo.jp/kanto-doshisha-sports-un/entry-10543642717.html


読み進む内に、S太郎くんの質問が出てきた。

ゲームの後半、エキサイトした選手たちのラフプレーが相次いだのだが、香港の選手がジャパンの選手を殴ったときの質問だ。


 「ラグビーって紳士のスポーツじゃないの?」


S太郎くんは頭の良い少年だ。誰かが教えた「ラグビーは紳士のスポーツだ」をちゃんと記憶していたのだ。こういう質問に接すると、プレーヤーは、特にナショナルチームでプレーするような選手は、紳士に求められる自制心を決して失うことなく、最初から最後までフェアプレーに徹する必要があると言いたくなる。


この質問への答えは難しいと思うが、強いて言えば、「ラグビーは紳士になるためのスポーツ」なのだろう。私のような二流選手が偉そうなことを言ってはいけないが、ラグビーの生い立ちからして、ラグビーには様々な教育的側面があるように思うし、実際、あの激しいぶつかり合いの中で自分をコントロールするというのは大変なことだ。選手たちは皆、何度も後悔しながら、少しずつ紳士になって行くのだと思う。


もう一つ、S太郎くんが鋭い質問をしている。


 「ハッセーがイエローカードなのに、立川はレッドカードなの?」


ジャパンを応援するS太郎くんの気持ちがひしひしと伝わってくる。このジャッジに異を唱えた大人が私の回りにもいたように思う。この質問に答えるのも厄介だが、ここは、「ハリー・メイソンさんが主審だったから」と答えるしかないのではないか。私も現役の頃、何度か「なんでやねん!」と文句を言いたくなる反則を取られたが、ラグビーで主審のジャッジは絶対なのだ。そして、ラグビーで何度か経験した「不条理」を、社会人になってから、仕事や人間関係で何度か味わうことになった。それを思うと、私はラグビーを通して一足早く社会を垣間見たようにも思うのだ。