通貨が壊れるとき(アジア)3 | 香港IFA玉利の海外投資夜話

通貨が壊れるとき(アジア)3

アジア通貨危機が勃発した1997年。

韓国の景気は回復基調にあり、
決して悪い経済状態では無かった。

しかし、
銀行は財閥企業を中心に
過剰な融資しているという
杜撰な状況があった。

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そして投資に失敗した
韓宝グループや起亜グループといった
財閥が相次いで経営破綻、
そこに融資をしていた金融機関が
大きな不良債権を抱えることになる。

これとほぼ同時期に
起こったアジア通貨危機で、

格付け会社のムーディーズは
タイでの危機が表面化した
1997年7月には韓国の格付けを
本来のA1からA3まで2段階下げ、
11月にはさらにBaa2まで2段階下げた。

折しもアジア各地で起こった
通貨下落のために投資資金の回収に対して、
臆病になっていた海外資本は
韓国からも流出することになった。

不良債権に苦しんでいたところに
資金の流出を進んだことで韓国金融機関の
経営状況は一気に悪化する。

金融セクターの混乱だけは何とか
避けたい韓国政府ははじめ外貨準備を使って
国内金融機関を支援していたが、
その急速な状況の悪化は政府の実力を超えていた。

韓国政府はIMFに支援を要請。

ところが折悪しく大統領選挙という
政治的不安定期に入っていた韓国。

IMFとの合意が取れたあとも
資金の流出が止まらずに韓国株式市場は
1日の下げ幅が7%台という大きな下落を記録、

通貨ウォンもUSD1 = 1,600ウォンの
水準まで下がった。

※2013年5月時点ではUSD1 = 1,080ウォン程度。

このとき韓国は国際社会から
総額570億ドルの支援を取り付けた。

内訳は以下の通り。

IMF : 210億ドル
日本:100億ドル
世界銀行:100億ドル
アメリカ:50億ドル
アジア開発銀行:40億ドル

この支援策と
新たに大統領に就任した金大中が
海外からの証券投資の規制を
緩和したことにより再び外資を
韓国に呼び込むことに成功した。

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