中国銀行の定期解約に必要なものと資金の出金方法
最近8年間で最高の人民元金利、
史上最高水準の円高ドル安から5年。
好機を掴んだ定期預金が満期を迎え、
投資家たちはエグジットのために
毎週のように中国を訪れている。
中国銀行の定期預金解約手続きに
必要なものは以下のとおり。
1.口座開設当時のパスポート
2.定期預金通帳
3.定期預金のパスワード
4.ATMカード
5.ATMのパスワード
もちろんすべて持っているのが一番だ。
だが3年も5年も前のこと、
何かが足りないという人も少なくない。
これらの中でも絶対に外せないもの、
無いと結構面倒なもの、
なくてもそれほど困らないものがある。
まず絶対に外せないものはパスポート。
外国を訪問して
おこなう手続きをすることになるので
パスポート持っていないということはありえないが、
ここで必要なので中国銀行を開設した当時のものである。
日本の場合は
パスポートを切り替えると
パスポートNo.が変わってしまうので、
その場合は口座開設時に使った
古いパスポートも忘れずに持って行かなければならない。
次に重要なのが
定期預金のパスワードだ。
このパスワードは
定期預金を組んたときに
窓口に備え付けのテンキーを使って
自分で登録した6桁のものである。
パスワードを忘れると
再設定の手続きを採らなければならない。
この再発行の方法が
預金額によって違うのだ。
定期預金額が
50,000元以下の場合は即日で再設定できるが、
50,000元以上の場合はパスワードの紛失届を出して
1週間後に支店を訪れて再設定をすることになる。
もちろん本人が行かなければならない。
ところがこれには別の解決方法がある。
インターネットバンキングの
ログインを情報を憶えていれば
そちらを通して定期の解約ができるのだ。
中国銀行は4年ほど前に
インターネットバンキングの
大幅なシステム変更をおこなった。
そのため
それ以前に口座開設をした人の多くが
ログインできない状態になっている。
だが支店を訪問すれば
インターネットバンキングの再設定が可能であり、
そのあとであればオンラインで定期預金の解約ができるのだ。
定期預金通帳がない場合は
実はそれほどの問題ではない。
開設当時のパスポートがあれば
そこからデータを引いて手続きが可能だからだ。
ATMカードとそのパスワードがない場合はどうか?
ATMカード自体がない場合は
再発行手続きをおこない、
1週間後に本人が支店に取りに
行かなければならないのでこれは厄介だ。
だがATMカードがなくても
パスワードがあれば普通預金口座内の
資金は窓口でも出金可能である。
ATMカードがあって
ATMのパスワードを忘れているとして、
普通預金口座の残額が50,000元以下の場合は即日で再設定可能、
残額50,000元以上の場合は紛失届けを出して
1週間後に本人が支店を訪ねて再設定をすることになる。
中国銀行の定期預金を解約して
資金を中国から持ち出すときにも様々な制限がある。
まず中国国内から
海外への人民元の送金はできない。
なので資金を中国から
日本へ引き揚げるにはハンドキャリーで持ち出すか、
あるいは一旦普通預金に振り替えておいて
日本にある「UnionPay(銀聯)」加盟の
ATMから引き出すという方法になる。
ハンドキャリーで
人民元を中国外に持ち出す場合は
1人あたり1日20,000元までという規則があるので
原則その範囲で持ち出し、
残額を普通預金に残して日本国内のATMで引き出すのが一般的だ。
中国銀行の普通預金内の資金を
海外のATMで引き出す場合は10,000元/日相当まで、
100,000元/年相当までという上限がある。
100,000元以上を
ATMから引き出したい場合は
翌年以降に持ち越すことになるが
やはり別の方法がある。
ATMカードを
デビットカードとして
買い物に使うことである。
中国銀行のATMカードは
「UnionPay(銀聯)」の決済システムを
導入している店舗でデビットカードとして使用可能。
そしてその金額には原則として上限はない。
UnionPay(銀聯)の加盟店で
日常生活に必要なものを買うことにより
中国内の資金を日本国内の消費に変えるのだ。
「うん?」
と何か思い当たっただろうか?
そう。
中国人旅行客がやっている
「爆買い」
の決済と同じことを中国内に
預金を持っている自分がやるのである。
>>>>内容に満足されたらこちらをクリック!
史上最高水準の円高ドル安から5年。
好機を掴んだ定期預金が満期を迎え、
投資家たちはエグジットのために
毎週のように中国を訪れている。
中国銀行の定期預金解約手続きに
必要なものは以下のとおり。
1.口座開設当時のパスポート
2.定期預金通帳
3.定期預金のパスワード
4.ATMカード
5.ATMのパスワード
もちろんすべて持っているのが一番だ。
だが3年も5年も前のこと、
何かが足りないという人も少なくない。
これらの中でも絶対に外せないもの、
無いと結構面倒なもの、
なくてもそれほど困らないものがある。
まず絶対に外せないものはパスポート。
外国を訪問して
おこなう手続きをすることになるので
パスポート持っていないということはありえないが、
ここで必要なので中国銀行を開設した当時のものである。
日本の場合は
パスポートを切り替えると
パスポートNo.が変わってしまうので、
その場合は口座開設時に使った
古いパスポートも忘れずに持って行かなければならない。
次に重要なのが
定期預金のパスワードだ。
このパスワードは
定期預金を組んたときに
窓口に備え付けのテンキーを使って
自分で登録した6桁のものである。
パスワードを忘れると
再設定の手続きを採らなければならない。
この再発行の方法が
預金額によって違うのだ。
定期預金額が
50,000元以下の場合は即日で再設定できるが、
50,000元以上の場合はパスワードの紛失届を出して
1週間後に支店を訪れて再設定をすることになる。
もちろん本人が行かなければならない。
ところがこれには別の解決方法がある。
インターネットバンキングの
ログインを情報を憶えていれば
そちらを通して定期の解約ができるのだ。
中国銀行は4年ほど前に
インターネットバンキングの
大幅なシステム変更をおこなった。
そのため
それ以前に口座開設をした人の多くが
ログインできない状態になっている。
だが支店を訪問すれば
インターネットバンキングの再設定が可能であり、
そのあとであればオンラインで定期預金の解約ができるのだ。
定期預金通帳がない場合は
実はそれほどの問題ではない。
開設当時のパスポートがあれば
そこからデータを引いて手続きが可能だからだ。
ATMカードとそのパスワードがない場合はどうか?
ATMカード自体がない場合は
再発行手続きをおこない、
1週間後に本人が支店に取りに
行かなければならないのでこれは厄介だ。
だがATMカードがなくても
パスワードがあれば普通預金口座内の
資金は窓口でも出金可能である。
ATMカードがあって
ATMのパスワードを忘れているとして、
普通預金口座の残額が50,000元以下の場合は即日で再設定可能、
残額50,000元以上の場合は紛失届けを出して
1週間後に本人が支店を訪ねて再設定をすることになる。
中国銀行の定期預金を解約して
資金を中国から持ち出すときにも様々な制限がある。
まず中国国内から
海外への人民元の送金はできない。
なので資金を中国から
日本へ引き揚げるにはハンドキャリーで持ち出すか、
あるいは一旦普通預金に振り替えておいて
日本にある「UnionPay(銀聯)」加盟の
ATMから引き出すという方法になる。
ハンドキャリーで
人民元を中国外に持ち出す場合は
1人あたり1日20,000元までという規則があるので
原則その範囲で持ち出し、
残額を普通預金に残して日本国内のATMで引き出すのが一般的だ。
中国銀行の普通預金内の資金を
海外のATMで引き出す場合は10,000元/日相当まで、
100,000元/年相当までという上限がある。
100,000元以上を
ATMから引き出したい場合は
翌年以降に持ち越すことになるが
やはり別の方法がある。
ATMカードを
デビットカードとして
買い物に使うことである。
中国銀行のATMカードは
「UnionPay(銀聯)」の決済システムを
導入している店舗でデビットカードとして使用可能。
そしてその金額には原則として上限はない。
UnionPay(銀聯)の加盟店で
日常生活に必要なものを買うことにより
中国内の資金を日本国内の消費に変えるのだ。
「うん?」
と何か思い当たっただろうか?
そう。
中国人旅行客がやっている
「爆買い」
の決済と同じことを中国内に
預金を持っている自分がやるのである。
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中国銀行人民元定期預金。光としてのリターン、影としてのリスク
今から約5年前の
2011年7月から2012年6月まで
人民元の預金金利は
2008年の世界同時株安以来
もっとも高い水準にあった。
中国本土の中国銀行で
定期預金を組むと1年定期で3.50%、
3年定期5.00%、5年定期で5.50%だった。
5年定期を組めば満期までに
27.5%の金利を得ることができた。
同時に当時は
1米ドル=76円から82円程度を行き来する
歴史上最高水準の円高の時期だった。
日本円と人民元の
為替レートにすると
1元=12円から13円だった。
現在の人民元の
定期預金金利は1年定期で1.75%、
3年定期及び5年定期で2.75%である。
5年定期は3年定期に
統合されてしまって今はもうない。
そして日本円、人民元の
為替レートは現在1元=約16円(※1)である。
※1:2017年4月上旬のレート
なぜ金利が
高かったのかというと
当時中国国内ではインフレが
急速に進んでいたからである。
中国の中央銀行である
中国人民銀行は物価の上昇を抑えるために
段階的に政策金利を引き上げていた。
上述の金利に至るまでは
2ヶ月に一度金利が上っていた記憶がある。
預金金利が高くても
目の前の物価がどんどん上がっている状況では
人は一刻も早くお金を使おうとする。
自分の欲しい商品が
近い将来値上がりするなら
今買っておいた方が良いからだ。
皆がそう思って
どんどん買い物をするわけだから、
需要と供給の関係で商品の価格は
どんどん高くなってゆく。
多少のインフレは景気に良い効果があるが
行き過ぎると庶民、特に低所得者層の生活は苦しくなる。
中国は貧富の差が激しいので
物価が急激に高くなると貧困層は
食べ物さえも手に入れるのが困難になってしまう。
さすがに多くの人が
食べられない状態になると犯罪が増えたり、
暴動が起きたりするのでインフレは
ある程度のところで抑えなければならない。
だから中国人民銀行は
金利を引き上げていたのである。
物価の上昇率よりも
定期預金の金利の方が
高ければ預金する人も増えるし、
何よりお金を借りて投資したり
買い物したりする人が減るので
物価上昇が落ち着くのである。
中国で暮らしていると
年利が3.75%(名目金利)あっても、
おそらく1年に2%以上は物価が上がるので
差し引きでは1%ちょっとぐらいの
金利収入(実質金利)となる。
なので中国国内の中で
暮らしている人にとっては
金利が上ってもそれほど有利なわけではない。
しかし海外に住んでいる人にとっては別の話である。
中国で暮らしているのでなければ
物価上昇により家計が悪影響を受けることはない。
つまり名目金利の
3.5%を丸々受け取れるのだ。
要するにあの当時
海外在住の投資家は中国の高金利に
いわばタダ乗りできたということになる。
オイシイところだけを
持って行かれた形になる
中国の人にしてみれば
面白くない話かもしれない。
が、いずれにしても
取れる利益をきちんと取りに行くのは
投資家としては正しい行動である。
しかも定期預金という
もっとも安全といっても過言ではない
スキームであればなおさらだ。
一方でこの人民元定期預金は
まったくリスクや手間がないのかといえば
もちろんそうではない。
以前に較べれば
IMFの特別引き出し権(SDR)の構成通貨になるなど
国際的なプレゼンスが高まっている人民元だが、
中国という一党独裁国家が発行している通貨であり
将来におけるその信用度合いは未知数なところがある、
またその取り扱いにも一定の制限がある。
まず人民元から外貨への両替に制限がある。
中国国籍を持つ人は
年間50,000米ドル相当までの
人民元を外貨に替えることができるが、
外国人は銀行窓口において
1日当たりUSD150相当しか両替ができない。
中国国内から
人民元や他の通貨を持ち込み、
持ち出しする際にも制限がある。
人民元は一人当たり1日20,000元、
外貨の場合は一人当たり
1日USD5,000米ドル相当である。
一方で中国銀行の
普通預金口座に置いてある資金は海外でも
「UnionPay(銀聯)」
に加盟しているATMから
一日当たり10,000元(※2)
一年あたり100,000元まで
出金することができる。
※2:中国銀行側の出金限度額は10,000元だが
国内のATMにて別の出金制限を設けていて
一度に10,000元分を引き出せないこともある
またUnionPay(銀聯)のATMカードは
それに加盟している小売店で
デビットカードとして買い物が可能。
その場合は普通預金口座内の
預金額が使用限度となっている。
例えば5年前に
100,000元の5年定期預金を組んだら
満期には127,500元になっているが、
それを解約して日本に引き揚げる場合
当日は20,000元だけ中国から持ち帰り、
残りの107,500元は日本か他の国の
UnionPay(銀聯)のATMから引き出すことになる。
一年当たりの
出金限度額は100,000元なので
一年以内に引き出す場合はATMに通って何回かに分けて出金し、
残りの金額は年間限度額外になるので
出金を翌年に持ち越すか買い物で使ってしまうというかたちになる。
また最近では
中国の経済状況が良くないこと、
人民元の為替が下落傾向にあることから
特に中国人富裕層を中心に資金を海外に逃避させる
キャピタルフライトが問題化しており
中国政府が懸念を強めている。
そのため今後一層
海外持ち出しの制限が
強まるかもしれないということも
リスクのひとつに数えられるだろう。
資産分散として
人民元のまま中国に
置いておこうという人は良いが、
満期を迎えて資金の引き揚げを考えている場合は
速やかに行動することを
視野に入れたほうが良いかもしれない。
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2011年7月から2012年6月まで
人民元の預金金利は
2008年の世界同時株安以来
もっとも高い水準にあった。
中国本土の中国銀行で
定期預金を組むと1年定期で3.50%、
3年定期5.00%、5年定期で5.50%だった。
5年定期を組めば満期までに
27.5%の金利を得ることができた。
同時に当時は
1米ドル=76円から82円程度を行き来する
歴史上最高水準の円高の時期だった。
日本円と人民元の
為替レートにすると
1元=12円から13円だった。
現在の人民元の
定期預金金利は1年定期で1.75%、
3年定期及び5年定期で2.75%である。
5年定期は3年定期に
統合されてしまって今はもうない。
そして日本円、人民元の
為替レートは現在1元=約16円(※1)である。
※1:2017年4月上旬のレート
なぜ金利が
高かったのかというと
当時中国国内ではインフレが
急速に進んでいたからである。
中国の中央銀行である
中国人民銀行は物価の上昇を抑えるために
段階的に政策金利を引き上げていた。
上述の金利に至るまでは
2ヶ月に一度金利が上っていた記憶がある。
預金金利が高くても
目の前の物価がどんどん上がっている状況では
人は一刻も早くお金を使おうとする。
自分の欲しい商品が
近い将来値上がりするなら
今買っておいた方が良いからだ。
皆がそう思って
どんどん買い物をするわけだから、
需要と供給の関係で商品の価格は
どんどん高くなってゆく。
多少のインフレは景気に良い効果があるが
行き過ぎると庶民、特に低所得者層の生活は苦しくなる。
中国は貧富の差が激しいので
物価が急激に高くなると貧困層は
食べ物さえも手に入れるのが困難になってしまう。
さすがに多くの人が
食べられない状態になると犯罪が増えたり、
暴動が起きたりするのでインフレは
ある程度のところで抑えなければならない。
だから中国人民銀行は
金利を引き上げていたのである。
物価の上昇率よりも
定期預金の金利の方が
高ければ預金する人も増えるし、
何よりお金を借りて投資したり
買い物したりする人が減るので
物価上昇が落ち着くのである。
中国で暮らしていると
年利が3.75%(名目金利)あっても、
おそらく1年に2%以上は物価が上がるので
差し引きでは1%ちょっとぐらいの
金利収入(実質金利)となる。
なので中国国内の中で
暮らしている人にとっては
金利が上ってもそれほど有利なわけではない。
しかし海外に住んでいる人にとっては別の話である。
中国で暮らしているのでなければ
物価上昇により家計が悪影響を受けることはない。
つまり名目金利の
3.5%を丸々受け取れるのだ。
要するにあの当時
海外在住の投資家は中国の高金利に
いわばタダ乗りできたということになる。
オイシイところだけを
持って行かれた形になる
中国の人にしてみれば
面白くない話かもしれない。
が、いずれにしても
取れる利益をきちんと取りに行くのは
投資家としては正しい行動である。
しかも定期預金という
もっとも安全といっても過言ではない
スキームであればなおさらだ。
一方でこの人民元定期預金は
まったくリスクや手間がないのかといえば
もちろんそうではない。
以前に較べれば
IMFの特別引き出し権(SDR)の構成通貨になるなど
国際的なプレゼンスが高まっている人民元だが、
中国という一党独裁国家が発行している通貨であり
将来におけるその信用度合いは未知数なところがある、
またその取り扱いにも一定の制限がある。
まず人民元から外貨への両替に制限がある。
中国国籍を持つ人は
年間50,000米ドル相当までの
人民元を外貨に替えることができるが、
外国人は銀行窓口において
1日当たりUSD150相当しか両替ができない。
中国国内から
人民元や他の通貨を持ち込み、
持ち出しする際にも制限がある。
人民元は一人当たり1日20,000元、
外貨の場合は一人当たり
1日USD5,000米ドル相当である。
一方で中国銀行の
普通預金口座に置いてある資金は海外でも
「UnionPay(銀聯)」
に加盟しているATMから
一日当たり10,000元(※2)
一年あたり100,000元まで
出金することができる。
※2:中国銀行側の出金限度額は10,000元だが
国内のATMにて別の出金制限を設けていて
一度に10,000元分を引き出せないこともある
またUnionPay(銀聯)のATMカードは
それに加盟している小売店で
デビットカードとして買い物が可能。
その場合は普通預金口座内の
預金額が使用限度となっている。
例えば5年前に
100,000元の5年定期預金を組んだら
満期には127,500元になっているが、
それを解約して日本に引き揚げる場合
当日は20,000元だけ中国から持ち帰り、
残りの107,500元は日本か他の国の
UnionPay(銀聯)のATMから引き出すことになる。
一年当たりの
出金限度額は100,000元なので
一年以内に引き出す場合はATMに通って何回かに分けて出金し、
残りの金額は年間限度額外になるので
出金を翌年に持ち越すか買い物で使ってしまうというかたちになる。
また最近では
中国の経済状況が良くないこと、
人民元の為替が下落傾向にあることから
特に中国人富裕層を中心に資金を海外に逃避させる
キャピタルフライトが問題化しており
中国政府が懸念を強めている。
そのため今後一層
海外持ち出しの制限が
強まるかもしれないということも
リスクのひとつに数えられるだろう。
資産分散として
人民元のまま中国に
置いておこうという人は良いが、
満期を迎えて資金の引き揚げを考えている場合は
速やかに行動することを
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混乱しやすい分散投資。資産三分法と海外分散投資とドルコスト平均法
「分散投資」
を語るとき、
混同されやすい投資手法がある。
「資産三分法」と「海外分散投資」と「ドルコスト平均法」である。
「資産三分法」
は保有する資産を
「預貯金」「証券」「不動産」
に分散するということ。
そもそも「資産(Asset)」とは何か?
一般に,
特定の実体によって所有されていて、
その実体にとって有用性を有する物財および権利で
貨幣価値のあるものをいう。
現金は典型的な資産である。
したがってまた現金への
請求権(債権)も資産であり、
さらに現金と交換される物財、
すなわち購入される物財も資産である。
物財のみならず
地上権、借地権、特許権、
商標権等の財産上の権利もまた資産である。
会計的には
資産は特定の企業が有する現金、
および現金支出の結果であって
将来において収益をもたらす
潜在的能力をもつ物財および権利であり
企業総資本の具体的運用形態を表すものである。
(出典:世界百科事典第二版)
辞書や百科事典を
ひくと小難しいが
簡単に言うと資産とは、
「おカネそのもの」
「おカネを生み出すもの」
「おカネと交換できるもの」
と言えるだろう。
資産は大きく、
「金融資産」と「現物資産」
に分けることができる。
金融資産の方はさらに
「現金・預貯金」と「株式・債券・投資信託などの証券」
に分かれる。
現物資産は
「不動産や貴金属・宝石などの商品」
と言える。
現金・預貯金は
おカネそのものであり、
預貯金は金利という新たな
おカネを生み出す。
株式・債券・ファンド(投資信託)などの証券は
金利や配当という新たなおカネを生み出すとともに
それ自体を売却する(おカネと交換する)ことができる。
さらに証券は
金融市場において価値が上下するので
値上がりによるおカネを生むこともある。
(逆に値下がりによりおカネを失うこともある)
不動産は賃貸に出せば
家賃という新たなおカネを生み出すし、
その不動産自体、貴金属・宝石などの商品は
おカネと交換することもできる。
またこれら現物資産も
価値が上下するので売却時には
値上がり益であるキャピタルゲインや
値下がり損であるキャピタルロスをもたらす。
資産三分法とは
この2通りの金融資産、
そして現物資産の合計3種類を
並行して持つということである。
これらは
資産運用をするうえで
重要な要素である
「流動性」と「収益性」と「直面するリスクの種類」
が違うので
バランス良く保有していれば
リスクとリターンを互いに
補完することができるのである。
例えば、
現金・預貯金は収益性は
もっとも低いが流動性はもっとも高い、
しかしインフレには弱い。
証券は預金より収益性は高いが
損失の出るリスクも抱えている、
流動性は現金より低く現物資産よりも高い。
現物資産は
インフレに強いが
流動性はもっとも低い。
どれも
メリットとデメリットを抱えているが
すべての資産を並行して保有することにより
それぞれの欠点を補えるので資産全体に及ぶ
リスクを低く抑えることができるのである。
ところがそれでも
まだ抱えているリスクがある。
カントリーリスクである。
いかにバランスの良い
資産三分法を実行したとしても
それが一カ国内で行なわれている場合、
その国の経済状況や金融システムが変調をきたしたり、
通貨が暴落したりすればどうしても
資産全体の価値が大きく毀損してしまう。
そうした
カントリーリスクを回避するために
複数国に分散して資産を配置する、
投資するのが海外分散投資である。
もちろん複数国にまたがって
資産三分法をおこなうのが理想である。
ドルコスト平均法は
三分法の中の資産のうち
「株式・債券・投資信託などの証券」
を一定間隔で少しずつ
購入してゆくものである。
株やファンドなどは
価格の騰落が比較的大きいので
一度に購入するとその後暴落したときに
大きな損失を抱えてしまうこともある。
(逆に暴騰して大きく利益が出ることもある)
そのリスクを避けるために
価格の上下に関係なく、
安値のときも高値のときも
まんべんなく定期的に少しずつ購入して
購入価格を平均化してゆくのである。
そうすることにより
価格が下落した場合でも
損失が大きくならずに済む。
(もちろん大儲けする機会も同時に捨てることになる)
このドルコスト平均法は
時間の分散とも言われる
「積立投資」
の重要な概念である。
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を語るとき、
混同されやすい投資手法がある。
「資産三分法」と「海外分散投資」と「ドルコスト平均法」である。
「資産三分法」
は保有する資産を
「預貯金」「証券」「不動産」
に分散するということ。
そもそも「資産(Asset)」とは何か?
一般に,
特定の実体によって所有されていて、
その実体にとって有用性を有する物財および権利で
貨幣価値のあるものをいう。
現金は典型的な資産である。
したがってまた現金への
請求権(債権)も資産であり、
さらに現金と交換される物財、
すなわち購入される物財も資産である。
物財のみならず
地上権、借地権、特許権、
商標権等の財産上の権利もまた資産である。
会計的には
資産は特定の企業が有する現金、
および現金支出の結果であって
将来において収益をもたらす
潜在的能力をもつ物財および権利であり
企業総資本の具体的運用形態を表すものである。
(出典:世界百科事典第二版)
辞書や百科事典を
ひくと小難しいが
簡単に言うと資産とは、
「おカネそのもの」
「おカネを生み出すもの」
「おカネと交換できるもの」
と言えるだろう。
資産は大きく、
「金融資産」と「現物資産」
に分けることができる。
金融資産の方はさらに
「現金・預貯金」と「株式・債券・投資信託などの証券」
に分かれる。
現物資産は
「不動産や貴金属・宝石などの商品」
と言える。
現金・預貯金は
おカネそのものであり、
預貯金は金利という新たな
おカネを生み出す。
株式・債券・ファンド(投資信託)などの証券は
金利や配当という新たなおカネを生み出すとともに
それ自体を売却する(おカネと交換する)ことができる。
さらに証券は
金融市場において価値が上下するので
値上がりによるおカネを生むこともある。
(逆に値下がりによりおカネを失うこともある)
不動産は賃貸に出せば
家賃という新たなおカネを生み出すし、
その不動産自体、貴金属・宝石などの商品は
おカネと交換することもできる。
またこれら現物資産も
価値が上下するので売却時には
値上がり益であるキャピタルゲインや
値下がり損であるキャピタルロスをもたらす。
資産三分法とは
この2通りの金融資産、
そして現物資産の合計3種類を
並行して持つということである。
これらは
資産運用をするうえで
重要な要素である
「流動性」と「収益性」と「直面するリスクの種類」
が違うので
バランス良く保有していれば
リスクとリターンを互いに
補完することができるのである。
例えば、
現金・預貯金は収益性は
もっとも低いが流動性はもっとも高い、
しかしインフレには弱い。
証券は預金より収益性は高いが
損失の出るリスクも抱えている、
流動性は現金より低く現物資産よりも高い。
現物資産は
インフレに強いが
流動性はもっとも低い。
どれも
メリットとデメリットを抱えているが
すべての資産を並行して保有することにより
それぞれの欠点を補えるので資産全体に及ぶ
リスクを低く抑えることができるのである。
ところがそれでも
まだ抱えているリスクがある。
カントリーリスクである。
いかにバランスの良い
資産三分法を実行したとしても
それが一カ国内で行なわれている場合、
その国の経済状況や金融システムが変調をきたしたり、
通貨が暴落したりすればどうしても
資産全体の価値が大きく毀損してしまう。
そうした
カントリーリスクを回避するために
複数国に分散して資産を配置する、
投資するのが海外分散投資である。
もちろん複数国にまたがって
資産三分法をおこなうのが理想である。
ドルコスト平均法は
三分法の中の資産のうち
「株式・債券・投資信託などの証券」
を一定間隔で少しずつ
購入してゆくものである。
株やファンドなどは
価格の騰落が比較的大きいので
一度に購入するとその後暴落したときに
大きな損失を抱えてしまうこともある。
(逆に暴騰して大きく利益が出ることもある)
そのリスクを避けるために
価格の上下に関係なく、
安値のときも高値のときも
まんべんなく定期的に少しずつ購入して
購入価格を平均化してゆくのである。
そうすることにより
価格が下落した場合でも
損失が大きくならずに済む。
(もちろん大儲けする機会も同時に捨てることになる)
このドルコスト平均法は
時間の分散とも言われる
「積立投資」
の重要な概念である。
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第一次世界大戦とドイツ国民とお金
約100年前のことになる。
オーストリアの皇太子フェルディナントが
訪問先のサラエボでセルビア人の民族主義者に暗殺された。
この事件をきっかけに
オーストリアはセルビアに宣戦布告して
戦争の火蓋が切られた。
ヨーロッパ諸国はこれより少し前、
自国の領土や植民地、海上の権益を巡って
大きく2つのグループに分かれての対立が顕在化していた。
ドイツ・オーストリア・イタリアによる
三国同盟とイギリス・フランス・帝政ロシアによる
三国協商である。
ロシアはスラブ系民族を
庇護する立場にあったので
スラブ系のセルビアを助ける形で軍備を整え、
ドイツは同盟国のオーストリアの同調して
協商国のロシアとフランスに宣戦布告、
その後ドイツがフランスと西部戦線で対峙するために
ベルギーに侵攻したところでイギリスもドイツに宣戦布告した。
当時、
新興工業国のアメリカに
追い上げられてはいたものの
世界でもっとも先進的地域であった
ヨーロッパ全土が戦争状態に突入。
機関銃、戦車、
爆撃機、化学兵器など、
それまでの時代とは一線を画す
新型の武器が開発され、
使用されたこの戦争はそれまでにない
大量の戦死者を出しながら膠着状態が続き、長引いた。
ドイツの力は強大だったが
イギリス・フランスとの西部戦線を、
ロシアとの東部戦線を同時に戦わなければならない
なんとも厳しい状態だった。
ところがかねてより
国内での不満が飽和状態に達していた
ロシアで2度の革命が起き、
戦争を主動していた帝政国家が瓦解してしまった。
2度目の10月革命で
レーニン率いるボリシェヴィキが政権を奪取して
世界初の社会主義国家が誕生し、
新政権は中央同盟
(ドイツ・オーストリア=ハンガリーの三国同盟国にオスマン帝国やブルガリアを加えた陣営)
と休戦協定を結んだ。
東部戦線を戦う
必要のなくなったドイツは
全勢力を西部戦線に振り向けた。
ところがその少し前に
ドイツに宣戦布告していた
アメリカが圧倒的な物量を持って
西部戦線に参戦。
1918年11月
ドイツの降伏により、
「第一次世界大戦」
は終結した。
1919年にパリで
講和会議が開かれ、
ドイツには1320億金マルクという
自国の国家予算の20年分に当たる
賠償金が課せられれた。
このとき戦地から
遠く離れたアメリカの大統領ウィルソンは
当初ドイツに賠償を求めない考えを表明していたが、
国土に甚大な被害を受けた
イギリスやフランスが強く賠償を求めたのである。
英仏は戦費調達のために
アメリカから莫大な借入をおこなっており、
賠償がなければその返済が困難だったのである。
そもそもアメリカ参戦のために
大統領への圧力をかけたのは
J・P・モルガンをはじめとする
ウォール街の金融関係者だった。
イギリス・フランスが
敗戦ということにでもなれば
貸付金の回収はもっとおぼつかなくなるからだ。
主張の通らなかった
ウィルソンの代わりに
会議を主導したのは
トーマス・W・ラモント財務省代表。
モルガン商会の人だった。
ドイツの巨額の賠償金は
到底スムーズに払えるものではなく、
また外貨で払う必要があったためすぐに支払いは滞り、
国内は激しいインフレーションに見舞われた。
それを受けて
フランス、ベルギーは
ドイツ国内屈指の工業地帯であり
地下資源が豊富なドイツのルール地方を占領し、
ドイツ側もそれに抵抗したために生産が滞り、
空前のハイパーインフレが発生した。
その物価上昇(紙幣価値の下落)は
前日14,000マルクだったサンドイッチが
翌日には24,000マルクになっている、
またはレストランで食事をするのに
5kgぐらいの紙幣の束も持ってゆかなければならない、
しまいには100兆マルクという紙幣まで発行された
というエピソードが生まれるほど急激なものだった。
1923年10月、
不動産や工業機械を担保とする
レンテン債権と兌換できるレンテンマルクを発行、
それまで使われていたパピエルマルク1兆マルクを
1レンテンマルクと交換する事実上のデノミネーションをおこなって
このハイパーインフレーションはようやく収まった。
だが、
この通貨の崩壊と経済混乱を生んだ
ヴェルサイユ体制に反発する空気の中
ヒトラー率いるナチスがドイツ国内で熱狂的な支持を獲得し、
世界は次の戦争へと突入していったのである。
レンテンマルク発行から
さかのぼること10年。
植民地獲得競争で
遅れをとっていたものの
ヨーロッパの強国として
実力を付けていたドイツ。
その頃のドイツ国民にとって
将来は予想外のことだったに違いない。
どれだけ大きな資産を持っていたとしても
それが当時のマルク建てだったら
10年後にはすべて失くしてしまったことだろう。
だが国外に
外貨建ての資産を持っていたとしたら
それを持ち帰って凌ぐことができた。
極端な例かもしれない。
だがそれが、
「場所の分散」と「通貨の分散」
の重要性なのである。
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オーストリアの皇太子フェルディナントが
訪問先のサラエボでセルビア人の民族主義者に暗殺された。
この事件をきっかけに
オーストリアはセルビアに宣戦布告して
戦争の火蓋が切られた。
ヨーロッパ諸国はこれより少し前、
自国の領土や植民地、海上の権益を巡って
大きく2つのグループに分かれての対立が顕在化していた。
ドイツ・オーストリア・イタリアによる
三国同盟とイギリス・フランス・帝政ロシアによる
三国協商である。
ロシアはスラブ系民族を
庇護する立場にあったので
スラブ系のセルビアを助ける形で軍備を整え、
ドイツは同盟国のオーストリアの同調して
協商国のロシアとフランスに宣戦布告、
その後ドイツがフランスと西部戦線で対峙するために
ベルギーに侵攻したところでイギリスもドイツに宣戦布告した。
当時、
新興工業国のアメリカに
追い上げられてはいたものの
世界でもっとも先進的地域であった
ヨーロッパ全土が戦争状態に突入。
機関銃、戦車、
爆撃機、化学兵器など、
それまでの時代とは一線を画す
新型の武器が開発され、
使用されたこの戦争はそれまでにない
大量の戦死者を出しながら膠着状態が続き、長引いた。
ドイツの力は強大だったが
イギリス・フランスとの西部戦線を、
ロシアとの東部戦線を同時に戦わなければならない
なんとも厳しい状態だった。
ところがかねてより
国内での不満が飽和状態に達していた
ロシアで2度の革命が起き、
戦争を主動していた帝政国家が瓦解してしまった。
2度目の10月革命で
レーニン率いるボリシェヴィキが政権を奪取して
世界初の社会主義国家が誕生し、
新政権は中央同盟
(ドイツ・オーストリア=ハンガリーの三国同盟国にオスマン帝国やブルガリアを加えた陣営)
と休戦協定を結んだ。
東部戦線を戦う
必要のなくなったドイツは
全勢力を西部戦線に振り向けた。
ところがその少し前に
ドイツに宣戦布告していた
アメリカが圧倒的な物量を持って
西部戦線に参戦。
1918年11月
ドイツの降伏により、
「第一次世界大戦」
は終結した。
1919年にパリで
講和会議が開かれ、
ドイツには1320億金マルクという
自国の国家予算の20年分に当たる
賠償金が課せられれた。
このとき戦地から
遠く離れたアメリカの大統領ウィルソンは
当初ドイツに賠償を求めない考えを表明していたが、
国土に甚大な被害を受けた
イギリスやフランスが強く賠償を求めたのである。
英仏は戦費調達のために
アメリカから莫大な借入をおこなっており、
賠償がなければその返済が困難だったのである。
そもそもアメリカ参戦のために
大統領への圧力をかけたのは
J・P・モルガンをはじめとする
ウォール街の金融関係者だった。
イギリス・フランスが
敗戦ということにでもなれば
貸付金の回収はもっとおぼつかなくなるからだ。
主張の通らなかった
ウィルソンの代わりに
会議を主導したのは
トーマス・W・ラモント財務省代表。
モルガン商会の人だった。
ドイツの巨額の賠償金は
到底スムーズに払えるものではなく、
また外貨で払う必要があったためすぐに支払いは滞り、
国内は激しいインフレーションに見舞われた。
それを受けて
フランス、ベルギーは
ドイツ国内屈指の工業地帯であり
地下資源が豊富なドイツのルール地方を占領し、
ドイツ側もそれに抵抗したために生産が滞り、
空前のハイパーインフレが発生した。
その物価上昇(紙幣価値の下落)は
前日14,000マルクだったサンドイッチが
翌日には24,000マルクになっている、
またはレストランで食事をするのに
5kgぐらいの紙幣の束も持ってゆかなければならない、
しまいには100兆マルクという紙幣まで発行された
というエピソードが生まれるほど急激なものだった。
1923年10月、
不動産や工業機械を担保とする
レンテン債権と兌換できるレンテンマルクを発行、
それまで使われていたパピエルマルク1兆マルクを
1レンテンマルクと交換する事実上のデノミネーションをおこなって
このハイパーインフレーションはようやく収まった。
だが、
この通貨の崩壊と経済混乱を生んだ
ヴェルサイユ体制に反発する空気の中
ヒトラー率いるナチスがドイツ国内で熱狂的な支持を獲得し、
世界は次の戦争へと突入していったのである。
レンテンマルク発行から
さかのぼること10年。
植民地獲得競争で
遅れをとっていたものの
ヨーロッパの強国として
実力を付けていたドイツ。
その頃のドイツ国民にとって
将来は予想外のことだったに違いない。
どれだけ大きな資産を持っていたとしても
それが当時のマルク建てだったら
10年後にはすべて失くしてしまったことだろう。
だが国外に
外貨建ての資産を持っていたとしたら
それを持ち帰って凌ぐことができた。
極端な例かもしれない。
だがそれが、
「場所の分散」と「通貨の分散」
の重要性なのである。
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2017年世界株式市場の1ヶ月半
2月10日、
米国で安倍総理と
トランプ大統領の会談が行われた。
終始笑顔で一緒にゴルフに興じていた、
トランプ大統領が力強い握手で応えた、
尖閣諸島は日米安保の
範囲内と確認する一方で
米軍駐留費用について日本に
更なる負担についての言及はなかった、
会談中に起こった
ミサイル発射については
両首脳が揃って北朝鮮を強く非難した、
等々。
その成果に好意的な報道が多い。
2017年に入って
1ヶ月半が過ぎた。
2月13日の
日経平均株価の終値は19,459.15で
ほぼ年初終値と同水準で推移、
早々に期待されていた20,000の大台を超えることなく
18,000後半から19,500ぐらいを行ったり来たりだ。
一方で新大統領が
就任したアメリカのダウは
今年に入ってはじめて20,000を超えて
史上最高値水準にある。
史上最高値を
更新し続けているのは
英国のFTSE100も同じで、
13日の終値は年初比で約+2%の7,278.92。
2月8日には
ブレグジット法案が下院可決され、
英国のEU離脱手続きはまた一歩進んだ。
ドイツのDAX指数の
2月13日終値は11,774.43。
こちらは昨年の
ブレグジットショックの
9,000前半を底に2015年に記録した
12,338.73に向けてじわじわと上昇している。
フランスは
過去の高値にはまだまだ
及ばないものの昨年以来の高値水準、
イタリアは昨年初の高値にようやく戻る形。
アジアではインドとインドネシアが
2015年初め頃の最高値を回復する動きを見せている。
上海の2月13日終値は3216.84。
2015年の暴落前の5,000台、
昨年初の暴落前の水準の3,500には
まだ遠く及ばないが
一時期2,600台まで下がったことを考えると
じわじわと回復基調と言える。
昨年初、
30,000台まで下げた
ブラジルのボベスパ指数は
リオ五輪を経て上昇を続け
2月13日終値は66,967.64。
2008年の
70,000台には及ばないが
2012年に記録した過去5年高値の
67,782はもう目の前という状況。
昨年の世界の株式市場は
ざっくりと年初に暴落した相場を
1年かけて戻したような形だったが
2017年の現時点まではその上昇の
流れを汲んでいると言って良いだろう。
米新政権は開始早々
TPPからの離脱を宣言するなど
保護主義的経済政策の推進や
ロシアとの良好な関係というイメージからはじまり、
ここにきて日本との同盟関係が
強固なものであるという印象も強くなってきた。
一方、
TPPがこのまま頓挫するなら
自由貿易協定として
RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉が
重要性を帯びてくるかもしれない。
RCEPは中国が主導で
提唱する自由貿易圏である。
将来は中国が世界の
自由貿易の旗振り役になるのか。
実際保護主義を嫌う
EU諸国が中国との連携を
強めてゆく方向にあるという。
だが、
今年相次いで行なわれる
欧州の選挙では右派が躍進する可能性もあり、
そうなると一気に逆方向に振れるという不安定要素もあり。
2017年、
気を緩めている
暇がないのは変わりない。
テレビのスイッチを入れれば
安倍・トランプ会談のニュースが
やたらと目につく。
コメンテーターの言葉を聴くと、
自分の国のリーダーが当初強面で
理不尽そうに見えた同盟国の大統領と
仲良くできてよかった、
という論調が多い。
何となく、
”気に入られてよかった”
という空気が蔓延している。
会談の詳しい内容は
伝わっていないのでその結果について
今どうこうコメントすることは難しいが
トランプ大統領は数々の事業を
成功させてきたビジネスマンである。
交渉のテクニックとして
地獄に落として地上に戻せば、
本来目指していた天国に
達しなくても相手は満足する。
そんな駆引きもお手のものだろう。
一連の報道が
舞い上がりすぎている、
と感じるのは私だけだろうか?
本当に良好な関係を築けるのなら
それに越したことはない。
それならそれで将来の日本が今ほど
米国の言いなりにならなくて済むような
布石を打っておきたいものである。
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米国で安倍総理と
トランプ大統領の会談が行われた。
終始笑顔で一緒にゴルフに興じていた、
トランプ大統領が力強い握手で応えた、
尖閣諸島は日米安保の
範囲内と確認する一方で
米軍駐留費用について日本に
更なる負担についての言及はなかった、
会談中に起こった
ミサイル発射については
両首脳が揃って北朝鮮を強く非難した、
等々。
その成果に好意的な報道が多い。
2017年に入って
1ヶ月半が過ぎた。
2月13日の
日経平均株価の終値は19,459.15で
ほぼ年初終値と同水準で推移、
早々に期待されていた20,000の大台を超えることなく
18,000後半から19,500ぐらいを行ったり来たりだ。
一方で新大統領が
就任したアメリカのダウは
今年に入ってはじめて20,000を超えて
史上最高値水準にある。
史上最高値を
更新し続けているのは
英国のFTSE100も同じで、
13日の終値は年初比で約+2%の7,278.92。
2月8日には
ブレグジット法案が下院可決され、
英国のEU離脱手続きはまた一歩進んだ。
ドイツのDAX指数の
2月13日終値は11,774.43。
こちらは昨年の
ブレグジットショックの
9,000前半を底に2015年に記録した
12,338.73に向けてじわじわと上昇している。
フランスは
過去の高値にはまだまだ
及ばないものの昨年以来の高値水準、
イタリアは昨年初の高値にようやく戻る形。
アジアではインドとインドネシアが
2015年初め頃の最高値を回復する動きを見せている。
上海の2月13日終値は3216.84。
2015年の暴落前の5,000台、
昨年初の暴落前の水準の3,500には
まだ遠く及ばないが
一時期2,600台まで下がったことを考えると
じわじわと回復基調と言える。
昨年初、
30,000台まで下げた
ブラジルのボベスパ指数は
リオ五輪を経て上昇を続け
2月13日終値は66,967.64。
2008年の
70,000台には及ばないが
2012年に記録した過去5年高値の
67,782はもう目の前という状況。
昨年の世界の株式市場は
ざっくりと年初に暴落した相場を
1年かけて戻したような形だったが
2017年の現時点まではその上昇の
流れを汲んでいると言って良いだろう。
米新政権は開始早々
TPPからの離脱を宣言するなど
保護主義的経済政策の推進や
ロシアとの良好な関係というイメージからはじまり、
ここにきて日本との同盟関係が
強固なものであるという印象も強くなってきた。
一方、
TPPがこのまま頓挫するなら
自由貿易協定として
RCEP(東アジア地域包括的経済連携)の交渉が
重要性を帯びてくるかもしれない。
RCEPは中国が主導で
提唱する自由貿易圏である。
将来は中国が世界の
自由貿易の旗振り役になるのか。
実際保護主義を嫌う
EU諸国が中国との連携を
強めてゆく方向にあるという。
だが、
今年相次いで行なわれる
欧州の選挙では右派が躍進する可能性もあり、
そうなると一気に逆方向に振れるという不安定要素もあり。
2017年、
気を緩めている
暇がないのは変わりない。
テレビのスイッチを入れれば
安倍・トランプ会談のニュースが
やたらと目につく。
コメンテーターの言葉を聴くと、
自分の国のリーダーが当初強面で
理不尽そうに見えた同盟国の大統領と
仲良くできてよかった、
という論調が多い。
何となく、
”気に入られてよかった”
という空気が蔓延している。
会談の詳しい内容は
伝わっていないのでその結果について
今どうこうコメントすることは難しいが
トランプ大統領は数々の事業を
成功させてきたビジネスマンである。
交渉のテクニックとして
地獄に落として地上に戻せば、
本来目指していた天国に
達しなくても相手は満足する。
そんな駆引きもお手のものだろう。
一連の報道が
舞い上がりすぎている、
と感じるのは私だけだろうか?
本当に良好な関係を築けるのなら
それに越したことはない。
それならそれで将来の日本が今ほど
米国の言いなりにならなくて済むような
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HSBC香港投資口座活用の記憶
2002年1月。
当時勤めていた会社の
上海法人から香港法人に
転勤したばかりのときに
総務部の女性に連れられはじめて訪れた。
給料の送金先として
銀行口座が必要だったのだ。
担当者から簡単な質問に回答し、
いくつかの書類にサインをすると
Power Vantageと表面にプリントされた
薄いグレーのATMカードとPINナンバーが
記されたミシン目付きの封筒を渡された。
私がHSBC香港に
口座を持ったのは15年前のことになる。
毎月の給与が振り込まれ、
それをATMで引き出して
香港での生活費などに使うことが
最初の用途だった。
駐在員として
会社が用意した社宅に住んでいるので
家賃を自分で払う必要はなく、
仕事も忙しく遊ぶ時間もなかったので
数ヶ月後にはだんだんとお金が貯まってきた。
HSBC香港口座を通じて
株やファンドに投資できることは聞いていた。
資金を遊ばせておくのも
もったいないので投資マネージャーに
紹介してもらったファンドを一本買ってみた。
具体的な名称は憶えていないが
「日本以外のアジア株式(Asian Equity exclude Japan)」
のファンドだった。
ちょうど日本の株式取引の
源泉分離課税が廃止され
申告分離課税に一本化され
ネットを通じて日本株の取引が
できなくなった時期だったので
HSBC香港は私にとって新たな投資ツールとなった。
続けてインド株式ファンド、
中国株式ファンド、BRICS株式ファンドを
新たに購入した。
2000年代前半から中盤の
こうした新興国の株式ファンドは
とにかくよく上がった。
特にインド株式ファンドは
2007年までに約3倍、
中国株式ファンドも2倍ぐらいになった。
ところが調子に乗って持ち続けたために
2008年のリーマンショックの暴落も経験した。
中国株式ファンドなどは
一気に買値を下回って
マイナスパフォーマンスに落ち込んだ。
だが幸いにも2009年には
逆に急回復して最高値の利益の70%ぐらいまで
戻ったところで利確した。
他にはHSBC香港口座内で
Goldの取引や香港のデベロッパー銘柄を
中心に個別株の取引もよくやった。
自分名義の銀行口座は
世界中で10個以上あるはずだが
2社の法人口座も含めて、
私の入出金の8割はHSBC香港口座でおこなっている。
やはり自分にとっては
もっとも使い勝手の良い銀行だ。
「HSBC香港投資運用動画セミナー」
はHSBC香港の投資口座の
主要な使い方を動画で説明したものである。
外貨、株式、ファンド等の商品において
インターネットバンキングを使って投資する銘柄を
スクリーニングする方法から実際の売買が実演形式で説明している。
HSBC香港の
もうひとつ先の使い方を目指す方に
ぜひ手にとっていただきたいコンテンツだ。
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当時勤めていた会社の
上海法人から香港法人に
転勤したばかりのときに
総務部の女性に連れられはじめて訪れた。
給料の送金先として
銀行口座が必要だったのだ。
担当者から簡単な質問に回答し、
いくつかの書類にサインをすると
Power Vantageと表面にプリントされた
薄いグレーのATMカードとPINナンバーが
記されたミシン目付きの封筒を渡された。
私がHSBC香港に
口座を持ったのは15年前のことになる。
毎月の給与が振り込まれ、
それをATMで引き出して
香港での生活費などに使うことが
最初の用途だった。
駐在員として
会社が用意した社宅に住んでいるので
家賃を自分で払う必要はなく、
仕事も忙しく遊ぶ時間もなかったので
数ヶ月後にはだんだんとお金が貯まってきた。
HSBC香港口座を通じて
株やファンドに投資できることは聞いていた。
資金を遊ばせておくのも
もったいないので投資マネージャーに
紹介してもらったファンドを一本買ってみた。
具体的な名称は憶えていないが
「日本以外のアジア株式(Asian Equity exclude Japan)」
のファンドだった。
ちょうど日本の株式取引の
源泉分離課税が廃止され
申告分離課税に一本化され
ネットを通じて日本株の取引が
できなくなった時期だったので
HSBC香港は私にとって新たな投資ツールとなった。
続けてインド株式ファンド、
中国株式ファンド、BRICS株式ファンドを
新たに購入した。
2000年代前半から中盤の
こうした新興国の株式ファンドは
とにかくよく上がった。
特にインド株式ファンドは
2007年までに約3倍、
中国株式ファンドも2倍ぐらいになった。
ところが調子に乗って持ち続けたために
2008年のリーマンショックの暴落も経験した。
中国株式ファンドなどは
一気に買値を下回って
マイナスパフォーマンスに落ち込んだ。
だが幸いにも2009年には
逆に急回復して最高値の利益の70%ぐらいまで
戻ったところで利確した。
他にはHSBC香港口座内で
Goldの取引や香港のデベロッパー銘柄を
中心に個別株の取引もよくやった。
自分名義の銀行口座は
世界中で10個以上あるはずだが
2社の法人口座も含めて、
私の入出金の8割はHSBC香港口座でおこなっている。
やはり自分にとっては
もっとも使い勝手の良い銀行だ。
「HSBC香港投資運用動画セミナー」
はHSBC香港の投資口座の
主要な使い方を動画で説明したものである。
外貨、株式、ファンド等の商品において
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HSBC香港の
もうひとつ先の使い方を目指す方に
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予測不可能な未来を実感する21年目の旧正月
上海に来ている。
1月28日は2017年の春節(旧正月)だった。
日本の正月と言えば
1月1日の元旦を指すが、
中国では太陰暦の1月1日に当たる
旧正月を新しい年のはじまりとして祝う。
個人的にはじめて
中国、香港で暮らすようになってから
21回目の旧正月となる。
過去20年間で世界で
もっとも経済成長を遂げた国が
中国であることは間違いのない事実だろう。
1995年当時
中国の名目GDPは約USD737Bで
世界第8位の規模だった。
当時1位のアメリカが
USD7,664Bだったので
中国の経済規模はざっくりアメリカの
10分の1だったということになる。
当時GDP7位はブラジル、9位はスペイン。
2016年の同ランキングでは
中国は世界第1位のUSD11,392Bで
1位アメリカの18,562Bの
6割ぐらいの規模になっている。
中国はこの間
かなりのインフレを経験しているので
実質GDPでの数字は大きく変わってくるが
それでも今は3位の日本を
凌駕していることには代わりない。
ちなみに
日本のGDPはここ20年間、
ほぼUSD5,000(ざっくり500兆円)前後で
あまり変わっていない。
日の暮れた上海を
タクシーの中から眺めながら
経済成長がもたらした
街並みの変化に改めて感心していた。
1995年には
近代的な建築物はほとんどなく、
今や世界第2位の高さを誇る上海中心をはじめ
400mを超える世界有数の高層ビルが
3棟もひしめいている浦東地区には
東方明珠TVタワーがぽつんと一本建っているのみだった。
10元(約170円)あれば
お腹一杯になっていた食事、
今同じものを食べると50元はくだらない。
日常の消費に関わる費用は
20年間でだいたい5倍から7倍程度の
インフレがあった。
これは体感でも間違っていない。
不動産の値上がりは
こと上海に限っては
常軌を逸していると言って良い。
近代的な住宅の販売が
盛んになってきた1998年頃、
1平米あたり4,000元ぐらいだった
マンション価格は今や
6万元/平米程度になっている。
15倍ぐらいの価格上昇が
あったのもにわかに信じがたい実話である。
「中国の不動産はもうバブルだ」
と言われはじめてからも
もう10年以上が経っており、
その間に少なくとも2倍以上になっている。
この状況が
バブルだとは自分自身も思う。
しかしいったいどこからどこまでがバブルなのか?
これ以上のバブルはあるのか、ないのか?
それはまったく分からない、
ということも中国の経済成長の中で
悟ったことである。
中国都市部の人の
平均年収はは1995年で約10,000元、
現在は60,000万元なので
6倍ぐらいになっているのは
インフレ率とだいたい符合していると言える。
一方で中国ほど
平均の収入がアテにならない国もない。
格差が激しく
一部の人への富の集中が
激しいからである。
10人のうち9人が
年収1万元で1人が年収91万元なら
10人の平均年収は10万元だが
それが実情を表していないのは
誰の目にも明らかだろう。
だが10人に1人が
大金持ちであれば
13億人の人口を抱える中国では
1億人以上の富裕層がいることになる。
これが確かな証拠に
日本を始め各国で中国人は
「爆買い」の猛威を振るい、
そのマナーに眉を顰められれながらも
歓迎される旅行者となっている。
また国内で飽き足らない
中国人投資家が海外で不動産を買い漁り、
その国の価格を上昇させ、
現地の若者が家を買えなくなるという
現象を引き起こしている現実もある。
だがそれらの人の多くは
20年前には平均的な日本人のレベルに
及ばない生活を送っていたのである。
「以前日本は憧れの的で
そこに出稼ぎにゆくことが夢だったが、
今俺たちは東京に家を買いに行っている。
信じられない現実だ」
とある上海人が言っていた。
20年前には誰にも
予想のできなかった未来がここにあり、
この間に大きく環境が変わった家族がいれば
たいして変わらなかった家族もいる。
これからの20年ももちろん予測不能。
財を築くために投資する先は
20年の成長が過渡期に入っている場所より、
20年間なんの変化もない場所より、
次の成長地域や分野であることだけは間違いないのだが。。
我々にできるのは
少なくともできる限り
有用な知識と情報を集めて、
その時その時を行動して足掻くしかない。
>>>>内容に満足されたらこちらをクリック!
1月28日は2017年の春節(旧正月)だった。
日本の正月と言えば
1月1日の元旦を指すが、
中国では太陰暦の1月1日に当たる
旧正月を新しい年のはじまりとして祝う。
個人的にはじめて
中国、香港で暮らすようになってから
21回目の旧正月となる。
過去20年間で世界で
もっとも経済成長を遂げた国が
中国であることは間違いのない事実だろう。
1995年当時
中国の名目GDPは約USD737Bで
世界第8位の規模だった。
当時1位のアメリカが
USD7,664Bだったので
中国の経済規模はざっくりアメリカの
10分の1だったということになる。
当時GDP7位はブラジル、9位はスペイン。
2016年の同ランキングでは
中国は世界第1位のUSD11,392Bで
1位アメリカの18,562Bの
6割ぐらいの規模になっている。
中国はこの間
かなりのインフレを経験しているので
実質GDPでの数字は大きく変わってくるが
それでも今は3位の日本を
凌駕していることには代わりない。
ちなみに
日本のGDPはここ20年間、
ほぼUSD5,000(ざっくり500兆円)前後で
あまり変わっていない。
日の暮れた上海を
タクシーの中から眺めながら
経済成長がもたらした
街並みの変化に改めて感心していた。
1995年には
近代的な建築物はほとんどなく、
今や世界第2位の高さを誇る上海中心をはじめ
400mを超える世界有数の高層ビルが
3棟もひしめいている浦東地区には
東方明珠TVタワーがぽつんと一本建っているのみだった。
10元(約170円)あれば
お腹一杯になっていた食事、
今同じものを食べると50元はくだらない。
日常の消費に関わる費用は
20年間でだいたい5倍から7倍程度の
インフレがあった。
これは体感でも間違っていない。
不動産の値上がりは
こと上海に限っては
常軌を逸していると言って良い。
近代的な住宅の販売が
盛んになってきた1998年頃、
1平米あたり4,000元ぐらいだった
マンション価格は今や
6万元/平米程度になっている。
15倍ぐらいの価格上昇が
あったのもにわかに信じがたい実話である。
「中国の不動産はもうバブルだ」
と言われはじめてからも
もう10年以上が経っており、
その間に少なくとも2倍以上になっている。
この状況が
バブルだとは自分自身も思う。
しかしいったいどこからどこまでがバブルなのか?
これ以上のバブルはあるのか、ないのか?
それはまったく分からない、
ということも中国の経済成長の中で
悟ったことである。
中国都市部の人の
平均年収はは1995年で約10,000元、
現在は60,000万元なので
6倍ぐらいになっているのは
インフレ率とだいたい符合していると言える。
一方で中国ほど
平均の収入がアテにならない国もない。
格差が激しく
一部の人への富の集中が
激しいからである。
10人のうち9人が
年収1万元で1人が年収91万元なら
10人の平均年収は10万元だが
それが実情を表していないのは
誰の目にも明らかだろう。
だが10人に1人が
大金持ちであれば
13億人の人口を抱える中国では
1億人以上の富裕層がいることになる。
これが確かな証拠に
日本を始め各国で中国人は
「爆買い」の猛威を振るい、
そのマナーに眉を顰められれながらも
歓迎される旅行者となっている。
また国内で飽き足らない
中国人投資家が海外で不動産を買い漁り、
その国の価格を上昇させ、
現地の若者が家を買えなくなるという
現象を引き起こしている現実もある。
だがそれらの人の多くは
20年前には平均的な日本人のレベルに
及ばない生活を送っていたのである。
「以前日本は憧れの的で
そこに出稼ぎにゆくことが夢だったが、
今俺たちは東京に家を買いに行っている。
信じられない現実だ」
とある上海人が言っていた。
20年前には誰にも
予想のできなかった未来がここにあり、
この間に大きく環境が変わった家族がいれば
たいして変わらなかった家族もいる。
これからの20年ももちろん予測不能。
財を築くために投資する先は
20年の成長が過渡期に入っている場所より、
20年間なんの変化もない場所より、
次の成長地域や分野であることだけは間違いないのだが。。
我々にできるのは
少なくともできる限り
有用な知識と情報を集めて、
その時その時を行動して足掻くしかない。
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CRS(共通報告基準)施行から20日後のHSBC香港口座開設
2017年度より開始された
「CRS(共通報告基準)」
口座保有者の氏名、
住所、納税者番号、口座残高、
利子・配当等の年間受取総額等の情報がそれに当たり、
当該国の金融機関はその国に居住していない
外国人のそれらの情報を一定の様式に沿って管理し
定期的にその国の税務当局に報告する。
報告された情報は
各国の税務当局の間で
自動的に交換されることになる。
例えば日本に住んでいる日本人が
オーストラリアに銀行口座を作って利用する。
するとそのオーストラリアの銀行は
自社で把握している口座保有者の氏名、
住所、納税者番号、口座残高、
利子・配当等の年間受取総額等の情報を
オーストラリアの税務当局に報告する。
オーストラリアの税務当局は
それを各国が閲覧できるシステムに載せる。
CRSに加盟している国は
そのシステムにある情報を
自動的に取得できる。
2017年に入って3週間余りが過ぎた。
香港の銀行では
海外の居住者が口座開設をするときに
氏名、生年月日、パスポートNo.等
従来取得していた情報の他に
納税者番号の取得が始まっている。
プライベートな情報を
政府間で交換するという気持ちの悪さからか
あるいは実際にどのような状況になるかを見極めようとしているのか
香港に口座開設に訪れる人は先月までに比べて減っている。
HSBC香港においてはどうかというと、
納税者番号の取得という新たな業務の手順が加わったことで
慣れない作業をするためか若干作業に
もたもたして時間のかかる場面が見受けられる。
こうした新制度の導入は
サービスの提供者である銀行にとっても
面倒なことには違いない。
そのせいであるかどうかはわからないが
心なしか英語によるコミュニケーション力に
対する要求も強められたようで、
ある程度言葉のできる人でも来る前に
しっかり対策して来たほうが良い感じだ。
今回のCRS導入に関して
「これからどうなるのでしょうか?」
という質問をよく受ける。
この質問はすでに口座を持っている人からも
今後新たに口座を持ちたいと考えてい人からも
同様の質問をもらう。
将来どうなるかは
本当にわからないので
それを前置きしての回答にはなるが、
おそらくこれから徐々に既存の利用者に対しても
情報が求められるようになるのではないかと回答している。
共通報告基準に欠けている
納税者番号を報告しなければ
すぐに口座を凍結されるようなことまではないと思うが
インターネットバンキングに記入欄ができて、
ある期限までにそれを登録しなければ
操作が制限されるというようなことはあるかもしれない。
一方でCRSの導入後である
これから口座開設をする人は
ある意味有利であると言える。
情報が共有されるというのが
はっきりしているので
最初から自己管理をして
投資収益から受取利息に至るまで
きちんと計上し報告すべきものは
報告するようにすれば良い。
最初からはっきり
この覚悟が必要なのがわかっているのは
却ってラクだといえないこともない。
ところが新規開設については
今よりも容易になることはないように思える。
先にも述べたように
銀行側には作業の複雑化や
言葉の壁の問題から積極的に海外居住者を
受け入れるという動機は失われる一方だからだ。
以前は比較的容易だった
オーストラリアやシンガポールなどでも
非居住者の口座開設は現在ほぼ不可能となっている。
日本居住者は
1990年代後半の金融ビッグバン以降
制度的に海外の銀行口座開設と
資産分散ができるようになったが、
いまこの機会が受け入れ側の民間銀行の
ビジネス的な旨味の欠如という点で
制限されてきている気がする。
興味があるなら
早いうちに動いたほうが良いのは間違いない。
そしてすでに手にしている人は大事にした方が良い。
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「CRS(共通報告基準)」
口座保有者の氏名、
住所、納税者番号、口座残高、
利子・配当等の年間受取総額等の情報がそれに当たり、
当該国の金融機関はその国に居住していない
外国人のそれらの情報を一定の様式に沿って管理し
定期的にその国の税務当局に報告する。
報告された情報は
各国の税務当局の間で
自動的に交換されることになる。
例えば日本に住んでいる日本人が
オーストラリアに銀行口座を作って利用する。
するとそのオーストラリアの銀行は
自社で把握している口座保有者の氏名、
住所、納税者番号、口座残高、
利子・配当等の年間受取総額等の情報を
オーストラリアの税務当局に報告する。
オーストラリアの税務当局は
それを各国が閲覧できるシステムに載せる。
CRSに加盟している国は
そのシステムにある情報を
自動的に取得できる。
2017年に入って3週間余りが過ぎた。
香港の銀行では
海外の居住者が口座開設をするときに
氏名、生年月日、パスポートNo.等
従来取得していた情報の他に
納税者番号の取得が始まっている。
プライベートな情報を
政府間で交換するという気持ちの悪さからか
あるいは実際にどのような状況になるかを見極めようとしているのか
香港に口座開設に訪れる人は先月までに比べて減っている。
HSBC香港においてはどうかというと、
納税者番号の取得という新たな業務の手順が加わったことで
慣れない作業をするためか若干作業に
もたもたして時間のかかる場面が見受けられる。
こうした新制度の導入は
サービスの提供者である銀行にとっても
面倒なことには違いない。
そのせいであるかどうかはわからないが
心なしか英語によるコミュニケーション力に
対する要求も強められたようで、
ある程度言葉のできる人でも来る前に
しっかり対策して来たほうが良い感じだ。
今回のCRS導入に関して
「これからどうなるのでしょうか?」
という質問をよく受ける。
この質問はすでに口座を持っている人からも
今後新たに口座を持ちたいと考えてい人からも
同様の質問をもらう。
将来どうなるかは
本当にわからないので
それを前置きしての回答にはなるが、
おそらくこれから徐々に既存の利用者に対しても
情報が求められるようになるのではないかと回答している。
共通報告基準に欠けている
納税者番号を報告しなければ
すぐに口座を凍結されるようなことまではないと思うが
インターネットバンキングに記入欄ができて、
ある期限までにそれを登録しなければ
操作が制限されるというようなことはあるかもしれない。
一方でCRSの導入後である
これから口座開設をする人は
ある意味有利であると言える。
情報が共有されるというのが
はっきりしているので
最初から自己管理をして
投資収益から受取利息に至るまで
きちんと計上し報告すべきものは
報告するようにすれば良い。
最初からはっきり
この覚悟が必要なのがわかっているのは
却ってラクだといえないこともない。
ところが新規開設については
今よりも容易になることはないように思える。
先にも述べたように
銀行側には作業の複雑化や
言葉の壁の問題から積極的に海外居住者を
受け入れるという動機は失われる一方だからだ。
以前は比較的容易だった
オーストラリアやシンガポールなどでも
非居住者の口座開設は現在ほぼ不可能となっている。
日本居住者は
1990年代後半の金融ビッグバン以降
制度的に海外の銀行口座開設と
資産分散ができるようになったが、
いまこの機会が受け入れ側の民間銀行の
ビジネス的な旨味の欠如という点で
制限されてきている気がする。
興味があるなら
早いうちに動いたほうが良いのは間違いない。
そしてすでに手にしている人は大事にした方が良い。
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2017年1月のHSBC香港・BOOM証券の口座開設状況
2017年が明けて10日が経った。
CRS(共通報告基準)が開始され、
2年かけて101カ国の国・地域が
非居住者の銀行口座の情報を
交換するシステムが整備される。
それにともない香港に所在する
HSBC香港やBOOM証券でも
非居住者が口座開設手続きをする際に
納税者番号の提出が必須となっている。
日本居住者が口座を開設する場合、
昨年から導入された個人番号(マイナンバー)を
持ってゆかなければならない。
自分の口座の内容が
自動的に政府に報告されてしまうことは
プライバシーに関わることなので
良い気持ちがする人は誰もいまい。
だがかつて
預金通帳や帳面だけで
支店別に管理されていた口座情報が
電子化されてオンラインで国内の他行とつながり、
やがて海外の銀行とつながり
電信で海外送金ができるようになった。
口座利用者のデータはすでに
扱いやすいかたちに加工済みなのである。
国レベルで
お互いの国民の資産状況を
把握し合うという利害が一致して
こうしたシステム組まれるのは
当然の成り行きかもしれない。
ビジネスや投資、
もしくは娯楽でも個人が得た収益は
国内外にかかわらずギャンブルの
勝ち金から普通預金の金利に至るまで
すべて税務申告の対象である。
口座の出入金は
毎月ウェブ上で発行される
「e-statement(取引明細)」
に記されているのでこれを保存しておくと良い。
ウェブ上に保存されている
e-statementはHSBC香港で過去24ヶ月、
BOOM証券で過去15ヶ月。
それ以前の
e-statementが必要な場合は
別途書面などでリクエスト(※2)することになる。
※2:HSBC香港の場合はHKD50/枚、BOOM証券はHKD100/枚の発行手数料がかかる
もしこれまで申告が
漏れていた人はこれを機会に
見直して修正申告を入れると良いだろう。
「場所の分散」と「通貨の分散」を駆使しての
リスク回避がこれからも有効なことには代わりはないので
状況の変化にはしっかり向き合って対処することが重要だ。
今年の変化は
近年では比較的大きなものではあるが
海外金融機関の利用者がやるべきことは以前と変わらない。
それよりも深刻なのは
金融機関の方で自主的に
外国人の受け入れをやめるということである。
かつては
シンガポールやフィリピンなどでも
比較的容易に銀行口座の開設ができていたが
現在は現地に居住している人でなければ
受け入れてもらえなくなってきている。
香港でもハンセン銀行をはじめとして
香港居住者を口座開設条件としている銀行は少なくない。
昨年後半、
シンセンにある中国の金融機関で
相次いで中国非居住者の口座開設の
受け入れが停止されたのも記憶に新しいところだ。
CRS(共通報告基準)を
はじめとした情報開示の動きは
我々利用者だけでなく、
受け入れ側の金融機関の手間も増やすことになる。
さらに預金額が少ないとか
利用頻度が少ない、言葉が通じないなどの
要素が重なればそうした利用者は
むしろ敬遠した方がマシという考えになってもおかしくない。
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CRS(共通報告基準)が開始され、
2年かけて101カ国の国・地域が
非居住者の銀行口座の情報を
交換するシステムが整備される。
それにともない香港に所在する
HSBC香港やBOOM証券でも
非居住者が口座開設手続きをする際に
納税者番号の提出が必須となっている。
日本居住者が口座を開設する場合、
昨年から導入された個人番号(マイナンバー)を
持ってゆかなければならない。
自分の口座の内容が
自動的に政府に報告されてしまうことは
プライバシーに関わることなので
良い気持ちがする人は誰もいまい。
だがかつて
預金通帳や帳面だけで
支店別に管理されていた口座情報が
電子化されてオンラインで国内の他行とつながり、
やがて海外の銀行とつながり
電信で海外送金ができるようになった。
口座利用者のデータはすでに
扱いやすいかたちに加工済みなのである。
国レベルで
お互いの国民の資産状況を
把握し合うという利害が一致して
こうしたシステム組まれるのは
当然の成り行きかもしれない。
ビジネスや投資、
もしくは娯楽でも個人が得た収益は
国内外にかかわらずギャンブルの
勝ち金から普通預金の金利に至るまで
すべて税務申告の対象である。
口座の出入金は
毎月ウェブ上で発行される
「e-statement(取引明細)」
に記されているのでこれを保存しておくと良い。
ウェブ上に保存されている
e-statementはHSBC香港で過去24ヶ月、
BOOM証券で過去15ヶ月。
それ以前の
e-statementが必要な場合は
別途書面などでリクエスト(※2)することになる。
※2:HSBC香港の場合はHKD50/枚、BOOM証券はHKD100/枚の発行手数料がかかる
もしこれまで申告が
漏れていた人はこれを機会に
見直して修正申告を入れると良いだろう。
「場所の分散」と「通貨の分散」を駆使しての
リスク回避がこれからも有効なことには代わりはないので
状況の変化にはしっかり向き合って対処することが重要だ。
今年の変化は
近年では比較的大きなものではあるが
海外金融機関の利用者がやるべきことは以前と変わらない。
それよりも深刻なのは
金融機関の方で自主的に
外国人の受け入れをやめるということである。
かつては
シンガポールやフィリピンなどでも
比較的容易に銀行口座の開設ができていたが
現在は現地に居住している人でなければ
受け入れてもらえなくなってきている。
香港でもハンセン銀行をはじめとして
香港居住者を口座開設条件としている銀行は少なくない。
昨年後半、
シンセンにある中国の金融機関で
相次いで中国非居住者の口座開設の
受け入れが停止されたのも記憶に新しいところだ。
CRS(共通報告基準)を
はじめとした情報開示の動きは
我々利用者だけでなく、
受け入れ側の金融機関の手間も増やすことになる。
さらに預金額が少ないとか
利用頻度が少ない、言葉が通じないなどの
要素が重なればそうした利用者は
むしろ敬遠した方がマシという考えになってもおかしくない。
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2016年世界株式市場の動向のおさらい
2017年の株式市場が幕を開けた。
トランプ次期米大統領の当選後、
急速に進んだ円安ドル高を背景に
年末に向かって上昇を続けていた
日経平均の始値は19298.68円と
2015年の6月以来の20000円台を
伺う水準で始まっている。
ちなみに昨年2016年の
日経平均の始値は18818.58円だったので
一年かけてようやく同じ水準に戻った形となる。
大規模なインフラ投資と
減税策を打ち出す新大統領の政策に期待してか
NYダウ平均株価は急進し史上最高値を更新、
2017年の始値は19872.86で
初の20,000超えを目前にしている。
昨年始値は17405.48だったので
年間で14%程度の上昇となった。
もうひとつ株式指数において
史上最高値を更新する状態で推移しているのは
昨年6月23日に国民投票でEUから離脱する
という結果が出たいわゆるブリグジットで
世界を揺るがしたイギリスのFTSE100。
こちらも昨年初の6242.3に比べて
今年は7142.8始動なので同じく14%の上昇だった。
昨年の世界株式市場に
大きなサプライズを与えたこの
2市場がレコードハイを記録するほどに
躍進したというのは皮肉な話でもある。
2016年の株式市場は
ブリグジットで大暴落し、
トランプ大統領の誕生で
株価が上昇したというイメージが強いが
細かく見てゆくと必ずしもそうではない。
他の主要市場の動向を俯瞰してみる。
上海市場の
2016年の始値は3,536.59、
2017年の始値は3,135.92で
年間を通じて11%の下落だった。
2016年の
最安値(以下すべて終値ベース)は
1月27日の2,638.30、
6月ブリグジット時の安値は2,854.29。
香港市場のハンセン指数では
2016始値は21,327.12、
2017年の始値は21,993.96で年間3%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の18,319.58、
ブリグジット時の安値は20,172.46。
ドイツ市場のDAX指数では
2016始値は10485.81、
2017年の始値は11426.38で年間9%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の8752.87、
ブリグジット時の安値は9268.66。
インド市場の
ムンバイSENSEX30指数では
2016始値は26116.52、
2017年の始値は26711.15で年間2%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の22951.83、
ブリグジット時の安値は26397.71。
ブラジル市場の
ボベスパ指数では2016始値は43349、
2017年の始値は60227で年間39%の上昇。
2016年の最安値は
1月26日の37497、
ブリグジット時の安値は49246。
どの市場においても
ブリグジットの下落時ではなく
1月末から2月頃に
2016年度の最安値を記録している。
日経平均の最安値は
2月12日の14,865.77、
ダウの最安値は1月20日の15,450.56、
イギリスの最安値も2月11日の5537である。
つまり2016年の世界株式市場は
年明けから1月半ほど暴落を続け、
2月上旬に底を打ち、あとは徐々に
上昇していったというという認識が正しい。
日経平均が1日で1,300円も
下落したブリグジットの暴落も
上昇トレンドの中の突発的な下げに過ぎず、
株価はすぐに回復して上げ基調に戻っている
トランプの当選が
明らかになった11月9日に
日経平均は900円以上下げて
翌日1,100円上げるという
乱高下を演じたがその後は順調に上がり
大統領選挙から大納会までに10%上昇し、
同期間にダウは6%上げてきている。
英国、ドイツ、フランスなどの
欧州市場も好調である。
一方でトランプ当選から
年末までに上海、香港、インド、
ブラジル、インドネシアなど
アジアや新興国市場の指数は
必ずしも上昇しておらず、
逆に若干下げているということも
気づきにくいところかもしれない。
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トランプ次期米大統領の当選後、
急速に進んだ円安ドル高を背景に
年末に向かって上昇を続けていた
日経平均の始値は19298.68円と
2015年の6月以来の20000円台を
伺う水準で始まっている。
ちなみに昨年2016年の
日経平均の始値は18818.58円だったので
一年かけてようやく同じ水準に戻った形となる。
大規模なインフラ投資と
減税策を打ち出す新大統領の政策に期待してか
NYダウ平均株価は急進し史上最高値を更新、
2017年の始値は19872.86で
初の20,000超えを目前にしている。
昨年始値は17405.48だったので
年間で14%程度の上昇となった。
もうひとつ株式指数において
史上最高値を更新する状態で推移しているのは
昨年6月23日に国民投票でEUから離脱する
という結果が出たいわゆるブリグジットで
世界を揺るがしたイギリスのFTSE100。
こちらも昨年初の6242.3に比べて
今年は7142.8始動なので同じく14%の上昇だった。
昨年の世界株式市場に
大きなサプライズを与えたこの
2市場がレコードハイを記録するほどに
躍進したというのは皮肉な話でもある。
2016年の株式市場は
ブリグジットで大暴落し、
トランプ大統領の誕生で
株価が上昇したというイメージが強いが
細かく見てゆくと必ずしもそうではない。
他の主要市場の動向を俯瞰してみる。
上海市場の
2016年の始値は3,536.59、
2017年の始値は3,135.92で
年間を通じて11%の下落だった。
2016年の
最安値(以下すべて終値ベース)は
1月27日の2,638.30、
6月ブリグジット時の安値は2,854.29。
香港市場のハンセン指数では
2016始値は21,327.12、
2017年の始値は21,993.96で年間3%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の18,319.58、
ブリグジット時の安値は20,172.46。
ドイツ市場のDAX指数では
2016始値は10485.81、
2017年の始値は11426.38で年間9%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の8752.87、
ブリグジット時の安値は9268.66。
インド市場の
ムンバイSENSEX30指数では
2016始値は26116.52、
2017年の始値は26711.15で年間2%の上昇。
2016年の最安値は
2月11日の22951.83、
ブリグジット時の安値は26397.71。
ブラジル市場の
ボベスパ指数では2016始値は43349、
2017年の始値は60227で年間39%の上昇。
2016年の最安値は
1月26日の37497、
ブリグジット時の安値は49246。
どの市場においても
ブリグジットの下落時ではなく
1月末から2月頃に
2016年度の最安値を記録している。
日経平均の最安値は
2月12日の14,865.77、
ダウの最安値は1月20日の15,450.56、
イギリスの最安値も2月11日の5537である。
つまり2016年の世界株式市場は
年明けから1月半ほど暴落を続け、
2月上旬に底を打ち、あとは徐々に
上昇していったというという認識が正しい。
日経平均が1日で1,300円も
下落したブリグジットの暴落も
上昇トレンドの中の突発的な下げに過ぎず、
株価はすぐに回復して上げ基調に戻っている
トランプの当選が
明らかになった11月9日に
日経平均は900円以上下げて
翌日1,100円上げるという
乱高下を演じたがその後は順調に上がり
大統領選挙から大納会までに10%上昇し、
同期間にダウは6%上げてきている。
英国、ドイツ、フランスなどの
欧州市場も好調である。
一方でトランプ当選から
年末までに上海、香港、インド、
ブラジル、インドネシアなど
アジアや新興国市場の指数は
必ずしも上昇しておらず、
逆に若干下げているということも
気づきにくいところかもしれない。
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