楕円チェーンリングについて。




私の乗るバイクは、全てオーシンメトリックです。


もう、10年以上使ってますね。オーシンメトリックはフルームで有名になりましたが、その前はサー・ブラッドリー・ウィギンスが使って、ツールを制覇しています。


私は、フルームに影響を受けたと言うより、ウィギンスに影響を受け使い始めたって感じ。


楕円チェーンリングについてです。


現在出ている楕円チェーンリングは、全て、ケイデンスの向上を目的としてます。


過去には、シマノの大失敗作のバイオペースって言う、間違った考えで真逆のモノが売られてましたが、メーカーでもアホか?って言うモノを出すので、信用してはいけません。


何をしたいのか?を明確に理解している人は少ないかと思います。


何故ケイデンスの向上が見込まれるか?ですね。


人間の脚は上下運動しかしません。回転運動はしないんです。クランク運動しか出来ないんです。


このクランク運動。振り下ろす時が最高スピードを達成出来ます。ただ1番下や1番上の時は横運動に変わり、ここがスピードの落ちる箇所になります。


全体のスピードを上げたいなら、振り下ろしや引き上げの縦運動を上げるか?上下死点時の横運動のスピードを上げるか?になります。


ここで、楕円チェーンリングは、上下死点の横移動のスピードを上げようとしてます。


振り下ろしが1番チカラが出るが、横移動時はチカラが出ない箇所。ここを速く抜けるには、軽くすると、スピードアップするって事です。


この1番チカラが出ない箇所を重くしてしまったのが、シマノ・バイオペース。 どこをどう間違えたのか?真逆にしてしまったので、まぁ消えましたよねww メーカーですら、勘違いするので、信用してはいけません。


凄い良さそうですが、合わない方も居ますね。


合わないタイプは、


元々ケイデンスが高い方。回転で行くタイプの方は、合いません。


合うタイプは、人より1枚重いギヤでイケる方。アウター勝負の方は、多分合います。


案外、クライマーやスプリンターは合わないカモですね。間違いなく合わない方は、初心者さん、リヤに32や34T入れちゃう方、フロント34Tより軽くしても良いと思う方も合いません。


ルーラータイプは合うかと思います。(フルームもルーラーですから)



何故か?ですね。


それは、元々重いギヤを踏めないから。です。


オーシンメトリックって、重い箇所と軽い箇所の差が4〜5差あります。 楕円って重い所はすこぶる重いんです。 

3差としてら、 34Tだと、37Tを踏むって事です。


元々、34Tで足りないと思う方に、幾ら途中が軽くなるって言っても、37Tを踏める? いやいや踏めないんですよ。


元々53×39Tが踏めて無いと、多分合わない。

大抵合わないって言ってる方は、50×34Tでも厳しい方です。まず、インナー38Tでもイケるって方向けです。


ポジションが悪い方も合わないですね。特にコラムスペーサーをガンガン使って上げている初心者さんは、多分合わない。


ママチャリポジションの方は合わないです。 このポジションって、引き脚が出来ないポジションです。引き脚を使う筋肉が鍛えられないような乗り方をしちゃっているので、合わないですね。


楕円だから、当然引き上げ側も重くなっちゃうんですよ。なので、引き上げ側が使えない初心者さんは合わないんです。(登坂で、太ももの前側が終わって登れないってよくある方には合わない)


フロントインナー36TでもOKって方なら、まぁ大丈夫です。逆に34×34Tにガンガン入るって方には向かないですね。重みに耐えられる方向けです。




あとは、チェーン落ちがって事ですね。


私の場合、チェーンキャッチャーは付けてません。

あれ、付けても意味がないんですよww 付けた所で落ちます。


落ちる位置ってのが、チェーンキャッチャーの取り付け位置より前なんですよ。ホント、フレームの前の方、ほぼクランクが水平の位置で落ちます。この位置で落ちないように抑制しない限り、チェーンキャッチャーの意味は無い。


で、どうしているか?ですね。


まずは、ブロックがついてますが、アレは付けない。なるべく、Fメカは元々の位置に、ブロックで後方に付けない。 


当然ながら、前で落ちるので、後方に下げてしまうと落ちます。極限まで、Fメカは前で!です。


実は、フルームもブロックで下げてないんですよ。


もちろん、オーシンメトリックは損差が大きく、ブロックで下げないと付かない場合がほとんど。52Tだと多分普通では付きませんが、そこを付けられるように加工してます。(私もです)


ブロックを使わないようにすると、結構落ちないですね。


後はどこで落ちるか?は検証すべきです。(コレ、案外誰もやらないんだよね。)そこで絶対落とさないようなキャッチャー作ったりしてたり。細かく色々やってます。


後は、車体側、エンドとかは、たまにちゃんと修正してます。ここも、曲がってたりすると、ダメですね。(コレは普通でもダメか。)案外、車両側がイマイチだと、途端に落ちやすくなります。ここは取り付け前、取り付け後、しっかりメンテしないと、やっぱりダメです。


ただそのまま付けたら、多分上手くいかないですね。


この辺りは、しっかりメンテ出来る方向けですかね。付けたら付けっぱなしだとキツいかな。

真円とは違い、チェーンは上下動するので、ちょっとした曲がりで落ちますね。Rメカやエンドの調整とかも、落ちの原因として結構あるので、ここの調整もした方が圧倒的に良い。 特にアウターローの落ちとかは、Rメカだったりする。


もちろん、エンド調整工具は必需品。

ポン付けで上手く行くことは余り無いし、真円よりはキッチリ各部を正確に調整される事を求められる。


この辺りをちゃんとクリア出来ると、まともにレースでも使える。


オーシンメトリックは楕円形でも無いので、見た目のインパクトはのある。


選べるセットも決まってますから、クランクを外すとキツい。


PCD130 5h 。 インナーの最低は42Tです。

アウターは52Tから。 イマドキな方には、ほぼ踏めないであろう、インナー42Tからの漢ギヤ。コレって全く使えないって訳では無い。私もTTバイクはPCD130 5hです。


54T、56T、58TとTTだと使いたい所が揃っているんですよ。 この辺りのギヤ比だと、もうインナーは42Tか44Tなので、そこを考えると使える。もちろん使う方はフラットなTT用。


因みに、TT用とノーマル用は若干変形率が違う。

フルームはノーマル用をTTでも使いますね。私はTT用の方が合う。


PCD110 5h。

アウターは50か52T 。インナーは38T


1番使えないかな?これ…要らない。 シマノ4hにすべき。


PCD110 4h シマノ。

9000と9100は切り欠きの差でアウターのみ違う。インナーは同じです。


58〜50Tまで、アウターはありますね。

インナーも、44〜34Tまで幅広くあります。


ここで注目は、PCD130 4h シマノ用は無いって事です。 特にTTだと、PCD110コンパクトに54、56、58Tを組む事になります。やっぱり剛性感はPCD130の方があるので、私はわざわざPCD130 5hを使ってます。


53Tが欲しい、って時は、54Tですかね。 プロツアーでも1番使う53T。 オーシンメトリックは53Tがいないので、54Tを使う事を考えた方が良いかな。やっぱり52Tだと足りないってコースもある(富士チャレとかね)


アウター50Tの楕円を入れるなら、真円の52Tを入れるべきだと思います。


オーシンメトリックだと、一様カンパ用もありますが、わざわざカンパ用を使う事も無いかな?と思います。PCD110もカンパとシマノだと微妙に穴位置が違うので、加工しないと付きません。(普通は付かないと思って良い。5hも4hもです。)


私も過去にカンパだった時、クランクだけSRMだったりして、社外クランクを使ってました。

ここは、こだわってカンパより、使えるモノが多いシマノ寄りにした方が良いと思います。


まぁ、あとは、簡単に交換出来ない、SRAM等の最近のクランクは、全く使えないかな?と思います。ホント、プロツアーでも困って、わざわざ別ラインで作ったりしてるので、余計なことするな!って思います。