結構質問される。ベストTTマシンとはと。

リドレーdeenの現行型かサーベロP3かP2。BMCのTimemachine2。カレラTTS202。オルベアオルドゥOME。

こんな感じです。
リドレーDeenは一時期全部入りだったんですが、空力的には後退してます。過去型の方がエアロエアロしてました。

まず、ディスクブレーキ以外なら、ノーマルキャリパーは絶対的に良いです。
特にフロントはノーマルキャリパーが150%良い。下手に専用キャリパーや隠れているタイプ。後方に取り付けるタイプはゴミです。もちろんカバータイプもダメです。
この線から外れるのは、ジャイアントやピナレロ、スペシャ、コルナゴ等です。まずブレーキを見ますね。故にBMCは安い方です。如何に普通なロードっぽいか?です。

その次に、ハンドル。
専用ハンドルはコレまたゴミです。はじめはセットでハンドルも別途購入しなくてもいいから安いしカッコイイと思うのですが、あれ程ダメなのは無いです。出来るだけステムもノーマルを使えるタイプが良いです。

まずはこの2点をクリアすることです。そうなるとサーベロP3やP2、リドレーDeenは凄く良い。
私はリドレーがエアロ的に後退させてもいいと言うところを非常に評価してます。

前々から言ってますが、TTマシンに乗ったからっていきなり速く走れません。ノーマルバイクの方が明らかに速く走れます。

実は真にベストなTT、トライアスロンバイクは、ノーマルバイクのエアロロードにDHバー付けたカタチかと思います。例えばピナレロF10とか、コルナゴコンセプトとかね…エアロロードをTT用に仕立てた方が明らかに速いと思います。シートアングルも非常に楽かと思います。

ハンドルに関しては、全てバラバラが良いです。
ベースバーとDHバーそしてステムとバラバラで使えるマシンが非常に良いです。

ちなみにベースバーはアルミが良いですね。シマノプロかZippのアルミが今ならイチオシです。ベースバーのしなりは嫌です。特にDHバーをしっかり握れるようになると、ベースバーはしっかりさせたいですね。専用ハンドルは薄っぺらいので、結構シナシナな感じです。あのグニャグニャした感触は今一つです。

クリップオンのDHバーは、3TかZipp。かなり高さを出せます。どちらもプロファイルデザインのバーをそのまま使える内径なのもいい。

クリップオンの間隔も微妙にセッティングしたいですね。そんな時のハンドル一体式は悲しいです。

細かいセットが出来た方が速いですね。一体式ハンドルでピッタリ合えば良いのですが、そうなる事の方が少ないです。微妙な違和感を潰して行く方が良いですし、極端なセットアップをワザとしてみてどうか?なんてテストも出来ます。バラバラで使えるハンドル周りなら色々可能ですし、確実に速いです。

コンポはDi2一択かなぁ。まぁ機械式でもいいですが、ハンドルのキレ角は今一つですね。ストレートを速く走ることに関しては機械式と電動で差は無いです。 
Di2はスイッチを、機械式はバーコンを含めたハンドルの握りの良し悪しです。バーコンに関してSRAMのバーコンは非常に良いと思います。ここはシマノよりSRAMです。握りを考えると戻るシフトレバーは良いです。

ブレーキレバーは、Di2 ならスイッチ付きも可能です。要らないならなんでも良いかと思います。

フロントチェーンリングに関して。私は58か56Tをお勧めしてます。60Tもすんなり使えるキャパシティは欲しいですね。逆に50Tや52、53T程度で満足するならTTマシンじゃなくていいんじゃね?と思います。

58だと14Tで、4.14。56も14Tで丁度4倍。60だと15Tで4倍です。なるべくチェーンセンターラインになるような感じが良いですし、チェーンが小径を通る方が抵抗になりますから、大口径チェーンリングで後ろも11Tを使わない方が良いかと思います。

リヤはディスクホイールでも良いですが、フロントのバトンは使わない方が良いです。100%ディープリムの方が速いです。
ディープリムも多分80mmは辛いと思います。案外35mm付近で充分かと思います。ロードでは感じない横風もDHバーを握ると凄く感じます。ディープリムを履くよりDHバーを長く握れる方が速いです。多少の風と無理せずローハイトなホイールにすべきだと思う。私見たいに常時80mmとかふざけたホイールを装着して居ない限り、50mm付近で充分です。

練習だからと言って、本番では使わないアルミリムのホイールで走っている人が多い、それこそ勿体ないです。
ただでさえ練習時間の短いTT練です。なるべくディープリムの特性を掴んだ方が良い。
特に風の強い日には、絶対本番用ディープで走るべきだし、TTマシンに乗るべき。本番で風がぁ…なんて良く聞くが、そりゃ間抜けだ!本番で無風状態を期待する方が可笑しな話し。一番厳しい状況を想定して、普段から練習する方がまともな神経です。特に荒れた天候時にどんな動きをするか?良く確認すべきです。それも練習の一環です。


フレームサイズは、小さ目で。例えば身長180cm付近でもトップ500mm程度で充分です。サドル高さえ出ればいいです。
ロードだと後方ボトルの出し入れも気にするが、TTは使わないので、フロントボトルさえ付けばいい。
大きなサイズのフレームで低いポジションで走りたいと思っても、ヘッドチューブが長くてそれは叶いません。ポジションを上げることは出来ますが下げることの方が難しいです。
もちろん小さいサイズの方が空気抵抗的にも良い。
逆に小柄な方はフレームサイズを選ぶことは難しいですね。標準的に言われているサイズのワンサイズ下が理想です。


セットアップは、トライアスロン用なら自由度が高いです。ただロード側だと初めから実業団を意識して作った方が良いです。
サドルはBBセンターより5cmバックですが、多分それは難しいです。BBセンターより超えなければ前に出せます。ただし、そちらを取るとDHバー先端はBBセンターより75cmとなります。ほぼ全員がサドル側を選びDHバー突き出しは75cmを選びます。フレームが大きくても小さくてもBBセンターからDHバー先端は75cmです。また前乗りになるので、サドルを後退させたいと思いません。よって小さいサイズのフレームでも問題無く使えます。

最近のトレンドは、ベースバーは水平より上がり気味。ステムは水平にして、DHバーで高く、スキーベントで!です。
ベースバーより50mm以上上げることは普通です。空気抵抗より乗り易さですね。

プロツアーでは、フロントは60Tとか62Tとかって感じです。インナーは42〜44T。私もこれは賛成です。

タイヤに関して、リヤディスクがチュブラーならコンチ・コンペティションをお勧めします。ブチルゴムのチューブは色々楽です。なんせ空気を一週間入れなくても全く問題無いのはいいです。これはディスクホイールを履くとわかります。下手にラテックスは面倒くさいですし、アダプタを忘れると悲しい思いをしますので…。

ここで挙げたバイクは、ハンドルセットとサドルさえ間違えなければ、実業団でも使えます。

TTは実業団で重要です。運もあるロードレースより実力と初めから計算出来るTTは昇級するのに役立ちます。