②でもちょっと触れてますが、実際の富士ヒルに際して、ギリゴールドを逃した彼に、私が要求したある部品とは?実はカセットです(笑)
その前に、これは一様説明。
クランクとかで良く、50×34Tなんて言いますね〜。50なら歯のとんがって居る所が50個有るって事です。34なら34個ね!カセットも同様です。実際にどんなモノが付いて居るのか?わからない場合でも、歯の枚数を数えて見たらわかります。
フロントのクランク側は、大きくなると重く。後ろのカセット側は小さくなると重くなります。
そこでフロント÷リヤの式がギヤ比になります。
例えば、フロントが50でリヤが11だと、50÷11=4.545 約4.5になります。 この4.5は、クランク1回転に付きリヤタイヤが何回転するか?です。
この場合、クランク1回転に付き、リヤタイヤが4.5回転するとなります。
また、競輪などでは、この値を4.5倍とか言ってます。(この登坂何倍で登ってた?なんて聞けばちょっとカッコいいですよ!)
スポーツ新聞などで、競輪選手のギヤ比が乗って居ますので、実際自分のギヤ比を計算して近似値で走って見るのも面白いですね!
話は戻ります。インナー36Tで臨むと私に言ったので、私は、ならばカセットは、11〜23T(11s)でと指示しました(笑)御託に漏れずクライマーな彼、そんな男の子ギヤなど持って居ませんでした。(元々は11〜28T)まぁアルテでいいからと入れさせました!
ハッキリ言って、富士ヒルに11〜23Tで臨んだのは、まず居ないかと思いますww
何故?11〜23Tと思うかもしてませんが、コレが一番の肝でした。指示は明確に簡潔にしてわかり易い事です。
さて、私は平均。特にスピードを重視して居ます。
このスピードとは?自転車ではなんぞや?ですが…。
フロントギヤ枚数÷リヤギヤ枚数×ケイデンス×タイヤ外径です。
サイコンもこれです。(言ってみたら、ギヤ比さえわかれば、ケイデンスもわかるので、Di2とかなら、メーター側だけでケイデンスは本来表示出来る。)
では実際に計算してみたいと思います。
ゴールドを獲るには、平均スピードが22.5km/h辺りが最低ラインです。と言う事は。
フロントギヤ比が36Tなら必要とするケイデンスが85辺りで、リヤギヤ比は17Tになります。
計算式は
36÷17×85×2.1×60÷1000=22.6km/hとなります。(タイヤの外径は2.1mとしてます。多少の誤差はあるけど許容範囲です。×60÷1000は単位合わせ。60は毎時に、1000はkmに。)
この様に目標タイムに対して平均ギヤ比を求める。この時、もっとケイデンスが上げれる方なら、ギヤ比が低くてもいいです。例えば、95ケイデンス辺りでは、36×19Tで同じになります。
しかしこれは平均勾配に対してのギヤ比です。(前回の記事の続きが此処に繋がります。)もちろん実際には、斜度の高い箇所もあります。そこで、斜度の高い箇所に関してはギヤ比を落とす。逆に斜度の低い箇所はギヤ比を上げれる。と言った事を要求します。
実際の斜度に対して、自身が思う平均勾配より微妙に高いと思えば一枚下げる。その斜度より更に高いと思うならもう一枚。逆に少しでも緩いと思えば一枚上げると言った事で、斜度に対してギヤ比を合わせることがします。
感度とシフトタイミングは大切です。斜度が上がってからでは遅く、斜度が緩くなってからでも遅い。必ず、今居る斜度より先。5〜10m先を見越してシフトする。キツくなる前にシフトダウン。緩くなる前にシフトアップです。
斜度に対してギヤ比を変える。ケイデンスを変えずにギヤ比で対応する。とします。本来ならケイデンスでの対応でもいいのですが、中々上手くいきません。よって明確に簡潔にわかり易いギヤの出入りで制御します。
そこで11〜23Tの登場です。
メインの17Tを使うのだから、その上下は一枚刻みの方が良い。もちろん更に上下も一枚刻みなら、微妙な斜度の変化でギヤを出し入れしても繋がりが良い。使う箇所をクロスにする事、使う箇所とは、平均斜度に対して、予想タイムから見た平均スピードからなる、ギヤ比です。そしてスピードとは、ギヤ比×ケイデンス。自身のケイデンスから見たカセットを選択。その際なるべくクロスになるようにする。場合によってはフロントを見直す。
また、23T以下などに入れるのであれば、ハッキリ言ってゴールドなど夢のまた夢!です。要らないギヤなどクライマーが嫌う重量増に他なりません。
メインの斜度からして。
キツイ斜度なら頑張らず、シフトを落とす。
逆に緩い斜度なら頑張ってシフトアップする。
これを5m感覚で行う。
これだけです。これで、コース全体を見通してのスピード平均化と疲労度平均化が出来ます。
って言っても、これを実現出来ている人は居ないと言っても過言では有りません。
普通な方々は、これの逆をやっております。私の周り以外、出来ている人をみた事が無いです。どんなに強い方々でもです。
平均値って面白いもので、上にブレた分下にブレれば、中間の値になります。もちろん逆も然りです。なので、斜度に対してギヤ比を変えても、平均スピードに落ち着きます。
更に、私は下ブレし過ぎ無い様に、11〜23Tを入れさせました。そう!どんなに下げたくても23Tしか無いのですよ(笑)
人間不思議なもので、下げれるなら、とことんまで下げてしまう。楽をしてしまうんです。よってどんなに悪くても下げさせ無い、ギヤ比の選択を指示しました。
どうです?実は11〜23Tって悪く無い選択肢でしょう(笑)ぶっちゃけ11〜21Tなんて有れば、そっちの方が良いと思えませんか?軽くするだけが能ではないのですよ!
ギヤ比に関しては、更にもう一つの意味が有ります。それは後ほど…。
さて、シルバーをと思うなら。平均ギヤ比は、フロント34Tで、後ろは18T。81〜2ケイデンスで届きます。
5%の勾配を18T辺りで登れたら、クリア出来ます。
自身の楽なケイデンスで計算する事です。仮に100ケイデンス辺りが楽なら、34×21Tで良く、ギヤ比選択は、21Tの上下2枚をクロスする様に選択する。
仮に高ケイデンス維持なら、レーコンの12〜28Tクロスとかがいいよね〜。ただし富士ヒルに関しては欠点も有る(次回に説明します。)ので、フロント側を更に落として、28Tとかにする事もアリです。
この辺りは、個人個人の走りを見ないとわかりません。私も今回指示するに辺り2回も走りを見させてもらいました。私の場合一度でも見たらどんな脚質がわかるので、1回で充分ですが…。
私は、個人個人で違うと思ってます。ある程度ケイデンスの上下が可能なら、2枚飛びでケイデンス側で吸収してしまって構わないと思います。フルームはそのタイプですね〜!ケイデンス側でカバーしています。多分余り居ないかと思うので、なるべくクロスさせておく方が良いと思います。
って事ですが、シマノさんは、11〜23Tを消滅させています…私は時代に逆行していますが、誰も考えて居ないと言うのが事実。まさかヒルクライムに使うなどと考える人は居ないです(笑)しかし、私の理論には欠かせないので、是非とも復活して欲しいものですが…まあ無理でしょう。
そうそう、ブロンズ狙いって方もいらっしゃるかと思います。そんなデータを最後に…。
90分切りってのがブロンズ。さてブロンズには…。
ave16km/hでジャスト90分です。16.5km/hなら切れます。
34×21T 80ケイデンスで届きます。
まぁ私なら、インナーのPCDを落としたクランクに入れ替えて、28Tを入れて行きますかね〜!
それなら17T 80ケイデンスで届くのでクロス率の高いカセットが選べますね。
ただしフロントシングルは入れません。必ずアウター48Tとかのダブルにします。
今回はここまで!