お酒の話し
イタリアの地酒「グラッパ」(Grappa)はブドウの搾り滓「ヴィナッテェ」を発酵させ、更に蒸留して造るお酒で、ぶどうの滓取り(カストリではない)焼酎です
元々、イタリア半島の“足の付け根”ヴェネツィアの北西にあるヴェネト州バッサーノ・デル・グラッパ(Bassano del Grappa)地区(コムーネ=comune)が特産地でしたが、近年はピエモンテなどイタリア全土でも生産されています。
実は欧州各地でも同じ製法のお酒が製造されているのですが、EU圏では「グラッパ」はイタリアの独占呼称となっています。因みに、ほぼ同じ製法で作られるお酒をフランスでは「マール」、スペインでは「アグアルディエンテ」と呼称します。
そもそも、10世紀頃のイタリアではワインを領主に税として納めていた為、おい其れとはワインを呑めない領民が、残ったぶどうの絞り滓から酒を造り始めたのがグラッパの起こりでした。庶民的な酒だったんですね。
現代ではグラッパは主に食後酒として呑まれますが、イタリア中部の連中は、エスプレッソコーヒーに3~4杯の砂糖を入れてかき混ぜずに一旦飲み乾し、カップの底に溜まった砂糖の上にグラッパを注いで更に呑むという壮絶な楽しみ方をするそうです。
日本の良い子の皆さんはストレート、ロックでお楽しみ下さい。
Grappa di Nebbiolo Nibbio
(グラッパ・ディ・ネッビオーロ ニッビオ) Berta(ベルタ社)
グラッパメーカーは普通、ワイン製造業者からヴィナッテェ(ブドウの搾り滓)を買取り、グラッパを造りますが、
ベルタ社は地元ピエモンテ州や近隣のトスカーナ州の自社畑などで生産したブドウを、契約しているワイン製造業者に販売し、ヴィナッテェ(ブドウの搾り滓)をベルタ社専用コンテナに入れさせてから買い戻すという、ドイツ人並みの面倒臭いシステムを採用しています。
しかしこの手間隙のお蔭で、ブドウ品種のハッキリした銘柄を製造する事が容易に出来る訳です。
この“ニッビオ”はクーネオ県アルバ(Alba)産の土着黒ブドウ種ネッビオーロ種のみを使用しており、この品種はバローロやバルバレスコといったピエモンテ州産のワインにも使用されてます。
「ネッビオーロ」の名は他のどのピエモンテ州の品種よりも遅く収穫期(10月頃)を迎える為、ブドウ畑に霧(ネッビア=Nebbia:北イタリア方言)が立ち込める事から付いたとされています。蒸留後はステンレスタンクで5~6ヵ月間熟成させます。
ベルタ(Berta)社は1947年、北イタリアのピエモンテ州アスティ県ニッツァ・モンフェッラート(Nizza Monferrato)地区14049にパオロ・ベルタ氏が創業。今も、長男のジョアンフランコと次男坊のエンリコが家族経営を続けているそうです。