震災当日に出された「原子力災害対策特別措置法第10条第1項の規定に基づく特定事象の発生について」

という文書がある.

http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2010/htmldata/bi1309-j.pdf

これが突っ込みどころ満載のトンデモ文書なのだ.


以下「」は引用.

「上記3プラントにおいて、2系統ある外部電源のうちの1系統が故障停止し、外部電源が確保できない

状態となり、非常用ディーゼル発電機が自動起動しました。」

何でだよ? 外部電源が2系統あるなら非常用発電機の起動など,そもそも必要ない筈

ではないか.



「その後、午後3時41分、非常用ディーゼル発電機が故障停止し、これにより1、2および3号機のすべての

交流電源が喪失したことから」 (以下略)

だ・か・ら まだ外部電源1系統が生きている筈じゃないの?



「今後、非常用ディーゼル発電機が停止した原因等を調査し復旧に取り組んでまいります。」

それだけかよ? 外部電源が故障停止した原因調査・復旧はしないつもりかよ.




"外部電源喪失"でググッてみると某反原発団体の文書に辿り着いた.それによると昨年6月17日の

2号機の原子炉自動停止(htttp://www.tepco.co.jp/cc/press/10061703-j.html)が全電源喪失による

冷却機能停止ではなかったかと疑う内容だった.



はっきり書く.

福島第一原発の外部電源系は,以前から問題を抱えていたのではないのか?

それを隠蔽するためにあのような奇妙な文書になったのではないのか?








福島県の浪江町がドアホウ電力からの2000万円の見舞金をつき返した.

天晴れである.

浪江町だけで二万人もの人が不自由な避難生活を余儀なくされているそうだ.



「一人1000円とはどういうことだ.顔を洗って出直して来い.」

至極,当然ではないだろうか.

それにしても,地元の神経を逆撫でにする,電力会社の感覚(無感覚といったほうがいいかも)には,

驚くしかない.


P.S.
CNN NEWSでも

TEPCO’S offer:$12 per person

とありました.

解りますか? 世界に恥をさらしているのだ.







放射能は大気中・海水中へダダ漏れ中.

安全宣言など何の意味があるか!!


原発周辺地域の産品は農産物であれ海産物であれ,個別に放射線レベルの測定をして,

全件表示すべきじゃないか(費用はドアホウ電力が負担).

想定外の放射能が付着している可能性を想定しよう.

これは風評被害とは別次元の問題だ.

身の安全は自分で護る.

チキンだけが生き延びられる.

管政権の震災地復興プランとして住宅地の高台への移転が構想されている.

一見,至極最もに見えるがいくつか問題もあると思う.



特に三陸海岸というのは平地がまことに少ない.湾口の一番奥に外波から守られるように港があり,その背後の

平地に市街地が発展した.しかも,まとまった平地はそこにしかない.

市街地全体を高台に移転させるのはかなり莫大な予算をともなう大規模な土木工事が必要となる.



漁業拠点(漁港・魚市場・水産加工場など)は海の近くに配置せざるを得ないから,津波のたびに

経済基盤の破壊を繰返すことになる.



高台移転と並行して,防潮堤建設を構想してもいい.

港湾の防護も含むなら,おそらく世界でも類をみない規模のものが必要となるだろうが,

日本の土木技術を結集すればできないはずがない.

しかも一度,そのような技術を獲得すれば,津波のリスクを抱える日本の他地域にも適用できるではないか.

将来は技術輸出も出来るかもしれない.

国交省は技術コンペでアイデアを募ればいいし,,ゼネコンはもっとプランを出すべきだ.



高台移転は敗北主義というつもりはないが,あまりにも「マイナス頭」になっている気がする.



三陸沖が「巨大地震の巣」であることはわかっていた.

直後に津波が発生することもわかっていた.

三陸海岸は地形的に津波の高さを増幅することもわかっていた.




にもかかわらず,,避けられなかったというのは本当か?

明治三陸地震でも10メートルぐらいの津波は普通に来ていたし,

局所的に最大高さ38メートルが記録されている.




ニュース映像を見る限り,防潮堤があまりにも低かったのではないか.

今回の津波でも15.5メートルの防潮堤で被害を免れた地区があるそうだ.




あまりにも大きな被害は,無作為が招いた人災ではないのか?

その疑念が消えない.