第12話  「地獄好き?」


この先にある「地獄絵図」は、知る由もありませんでした・・・。


                                     つづく・・・。


100席がオープン30分足らずで満席!! (パチンコ屋の開店じゃないって~の)


また運悪くスタッフがオーダーを取るだけは、しこたま練習していたので(コースが決まってい


たし、最初はビールだし・・・)


オーダーを取ったは、いいがその後が!完全にアウトでした!!


出て来る出て来る伝票の嵐(POSシステムで伝票が各部署に自動で印字されて出てきます。)


この時ばかりは、何とありがた迷惑なシステム・・・。(ほんとはとっても良いんです。)


店全体が息ぴったりの大パニック(お客様を含め誰一人冷静でない協調性のある店でした。)


ビールはもう、どのテーブルの分を注いでいるか解らない状態で(とにかく注ぎまくっていた)


客席からは怒涛のコールが繰り返し・繰り返し・・・。


厨房は・・・筆舌しがたい・・・伝票のプリンターからは映画のエンドロールのように、伝票が


数珠つながりで、切ると言う事を完全に忘れてしまって、コースが1種類なのでとにかく作ってい


る状態、(どのテーブルの分など解りもせずに・・・)まあ、一番パ二クッていたのは私自身で


頭の中はホワイトアウト、そこへアルバイトがあーでもない、こーでもないと寄ってたかって


何かを言っている(実際聞き取れていませんでした。)そんな時 裏口が視界に入り・・・帰り


たい・・・あの時は本気で思いました。目の前にいるアルバイト、見える裏口、宙を浮いたよう


な頭の中・・・そんな時ぼんやりと何をこんなに一生懸命言っているのだろうかとアルバイトの


方に意識が向きました。あ~ お客様からのクレームで大変なんだな(思いっきり他人ごと)


自分自身がこんなになっているんだから、アルバイトは、そら~ こまるよね~・・・。


だんだんと意識がはっきりしてきて、一人の女性アルバイトが「マネージャー何とかしてください」


と言う声に初めて、自分しかいないと自覚したのでした。もう今の状態を修復することは不可能でし


た。とりあえず最終接客奥義「謝り倒す」しかないと思い、スタッフ一人一人の話を聞いて、仕事の


役割分担を明確にして指示を出し、「死んでも主旨しろ」を激を飛ばし(自分自信に言い聞かせ


たような・・・)各テーブルを丁寧にお詫びして回りました。約1ヶ月のシステムは跡形もなく吹き


飛んだのでありました。今まで完成された店をまかされ、いい気になっていた自分を根こそぎ覆され


粉々に粉砕された感じでした。しかし、この経験がこれからの飲食業数十年の基礎となる大失敗だっ


たのでした。今でもあの時戦ってくれたスタッフがいたからこそ、今の自分がいると思うのでした。


次の日からは、スタッフと話し合い各担当を決めとにかくきちんと提供できるようにして行こうと


日々向上に努力したのでした が 何事もそう旨くは行きません。1番肝心な自分自身が勉強不足


経験不足で、店のシステムステム作り、スタッフ教育等々問題は山もりのてんこ盛りでスタッフは


強気の女性二人組が仕切っていました。彼女らを納得させることこそが店の命運を左右させると


理解しながらも、うまく店を回せない自分に不平不満をぶつけて来るのでした。本当にスタッフに


教えてもらった時期でした。何度も泣きながら詰め寄られ、やってられないと何度も言われ、どち


らが教育していたのやら、本当に「とほほ・・・」の毎日で、その都度に「頑張るから、一緒に頑


張ってくれと」頼んでいた事を今でも鮮明に思い出します。


そんなこんなで、早半年(地獄の・・・でしたけれど)最初の店と同等の接客レベルにこぎつける


事が出来ました。順調良く回り出したころ、会社の従業員教育の一環として管理者養成学校に行くと


言う事になりました。会社幹部として成長する為にと言う研修でその名も「地獄の13日間コース受講」


地獄が好きな 私でした・・・。


                                      つづく・・・。