お久しぶりです。先日成毛さんのHONZに出ていて気になっていたのですが、偶然お店にならんでいるのを見てつい買ってしまいました。で、まぁその感想を。

世にも奇妙な人体実験の歴史
字義通りまさに身を挺して科学の発展に尽くした科学者たちの記録。
自己実験を通して自己の理論の正当性を確かめる彼らのマッドサイエンティストっぷりはなかなか読みごたえがあります。
海で遭難したら、いかにして生き延びるかという研究から実際に筏で海を漂流した人やら寄生虫の研究のために自分の体内に寄生虫を宿したり、水中での爆発の衝撃波の影響を調べるために爆発に進んで身を晒したり…
読んでいて途中おえーってなったりもしたけれど想像もつかないようなことをやってのける人がいるのだなぁと面白かったですw
彼らの実験に頭は下がりますが、個人的には近代、現代に至るまで医療って恐ろしくいい加減なもんなのだと驚きました。人体実験の歴史だけでなくその当時の治療方法なんかも載っていて、18世紀~19世紀の中頃まで、血液を抜くのが病気の解決策だと言って、何リットルもの血液を患者から抜き(それが原因で亡くなる患者もいたとか)、発熱には有毒なアンチモン、性病には有毒な水銀をたっぷり、痛み止めにはアヘンという具代だそうですw
「人が死ぬと、どんな病気が原因で死んだのかと聞くことが多いが、正確に言えば、どんな医者が原因でその人は死んだのかと聞くべきでだろう」という皮肉にも当時のずさんな医療体制を浮き彫りにしていると思います。
20世紀の半ばまでは孤児院の子らが「彼らは社会から受けた恩義を返しているのだ」という考えから実験に使われ、インフォームドコンセント、つまり十分な説明と同意が謳われている現在の日本ではおおよそ考えられない行いが行われていて読んでいると身の毛がよだちます。 第二次大戦までは素人目から見ても「これは危ないのでは…?」と疑問符をつけたくなるような医療だったり健康促進方法が出回っていたんだなぁと少し背筋がゾクッとしました。当時に比べれば少しはマシな時代(?)に生きていてよかったなぁと思います。
科学者たちの自己実験ももちろん、当時の医療のことも筆者のユーモアたっぷりに書かれており、読んでいてとても楽しいです。機会があったらぜひ読んでみてください。
では(´▽`)ノ