◎新興国では、なんとシェア90%超!
シャープの“身売り”は産業界に大きな衝撃を与えています。恐らく、このままでは同様のケースが続出するでしょう。
なにしろ、日本企業は低迷する国内景気(過去18年間、GDPの伸び率はゼロ)、デフレの進行、当局の円高放置、電力不足(料金は韓国の2.5倍)、世界一高い法人実効税率、自由貿易協定(FTA)の遅れ、政治の迷走――など多くのハンディを負っています。
これはたまりません。もちろん、民生用エレクトロニクス業界の場合は、企業数の多さ(過当競争)、経営ミスもあります。特に、新興国需要を取り込めないのは問題です。
そうした状況下、圧倒的な国際力を有している業界があります。
すなわち、ホンダ、ヤマハ発動機、スズキ、川崎重工業の二輪車事業です。日系4社の世界シェアは46%に達しています。国内需要がわずか46万台なのに、世界市場(6000万台)を制圧しているのは驚異的です。
たとえば、ホンダのシェアはタイが64.0%、インドネシアが52.8%、ベトナムが64.1%、ブラジルが78.8%です。もうこうなると、二輪車といえば「ホンダ」ではありませんか。
これらの国々では日系4社のシェアが90%を超えています。
“世界最強”を支えているのは徹底した現地化です。自動車メーカー、民生用エレクトロニクス業界に足りないのはこの戦略でしょう。
新電元工業(6844)はホンダ系の二輪車用電装品がメーンのパワーエレクトロニクスの総合メーカーです。ホンダが筆頭株主であり、発行株式数の12.9%を保有しています。
業績は2013年3月期以降、急浮上に転じる見通しです。連結1株利益は2012年3月期こそ、12円程度にとどまりますが、2013年3月期は39円前後になりそうです。
株価はPER10倍がらみの水準でもみ合っています。中期的にはPER15倍水準が目標値になります。