円高阻止「無制限介入」の準備が進む! | ブー子のブログ

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円高阻止「無制限介入」の準備が進む!




日本の株式市場は相変わらず、欧州情勢(ユーロ不安)に一喜一憂する展開となっています。今週はぜひ“喜”になって欲しいですね。

一方、NY市場は独自の道を進んでいます。ときに、乱高下はしますが、基本的に上昇トレンドが継続中です。さすが!というほかありません。

ちなみに、先週末(11月11日)のNYダウは1万2153ドル、日経平均株価は8514円でした。その差は1.43倍に開いています。

1.43倍は最近の最大値です。NYダウが日経平均株価を43%上回っている、ということですが、1989年末はこれが何と、NYダウの2753ドルに対し、日経平均株価は3万8917円(史上最高値)、その差は実に14倍だったのです。

恐ろしいですね。これが「失われた20年」の“通信簿”です。悲しすぎます。これでは……。そう、投資家はたまりません。なぜ、こうなってしまったのでしょうか。

なにしろ、この20年間にNYダウは4.4倍になり、日経平均株価は史上最高値比21.9%の水準にとどまっています。

4.4倍と約5分の1、実質22倍の差が生じたことになります。まあ、こんな状況では14倍の差だって、逆転するでしょう。

さて、焦点の欧州情勢ですが、トラブルの火種になっていたギリシャ・パパンドレウ首相、イタリア・ベルルスコーニ首相がともに辞任、イタリア議会では財政緊縮法が可決されるなど、ユーロ不安はとりあえず、沈静化に向かっています。

アメリカ景気については、11月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)が予想以上に良かったことが示しているように、2番底は回避されつつあるようです。

国内的にはオリンパスの上場が維持される見通し(あくまでも可能性だが……)になっており、これが市場センチメントの改善に貢献するのではないでしょうか。

もちろん、外部環境ではタイの洪水被害、円高圧力、それを受けての企業業績の下方修正など、引き続いて気掛かり材料が山積しています。

しかし、日米欧は猛烈な流動性の供給を行なっています。人口大国のブラジル、中国、インドネシアは金融引き締め政策を転換、緩和に方向を変えてきました。まさに、パニックは政策の母!状態ではありませんか。

日本は日銀が資産買い取り枠を50兆円→55兆円に拡大、為替介入資金(8兆円)を市中に放置する「非不胎化介入」を行なっています。

第3次補正予算案(12.1兆円)は衆院を通過、成立目前です。これによって東日本大震災の被災地の復興に弾みがつくだけではありません。

実は、第3次補正予算案には為替介入原資調達のための外国為替資金証券(為券)の発行枠の拡大(150兆円→165兆円)が含まれています。もちろん、このすべてが使えるわけではありませんが、40兆円近い介入余力が発生します。

これだけで十分に、円買いを仕掛ける投機筋にはブラフ(脅し)をかけられるでしょう。

実際、当局は1ドル=72円50銭をメドに「無制限介入」の準備を進めています。要するに、70円突破はないということです。

米欧はこれを黙認します。EU(欧州連合)はESFS(欧州金融安定化基金)債を日本に買ってもらっています。日本が最大の買い手です。アメリカに対してはTPP(環太平洋戦略的経済パートナーシップ協定)交渉参加表明がポイントです。これ以上はいえませんが……。

物色面では好業績・増配銘柄が軸になるでしょう。たとえば、大和ハウス(1925)(東1/1000株)、日立建機(6305)(東1/100株)、アンリツ(6754)(東1/1000株)、ネットワン(7518)(東1/1株)、サンリオ(8136)(東1/100株)などがそうです。