【お金は知っている】
日本政府はニューヨーク・ウォール街で日本の財政危機を強調するキャンペーンを展開している(産経新聞ニューヨーク駐在の松浦肇編集委員の10月9日付け「日曜日に書く」から)。
英エコノミスト誌の東京駐在記者は財務官僚OBの大物から、「日本は崖っぷちに立たされており、日本国債が突然投げ売りになる恐れがある」と聞かされている。
ウォール街などの金融マフィアは、国債の格下げなどで相場の変動を演出しては荒稼ぎする。
政府関係者自らそんな強欲に餌をやる国が世界にあるだろうか。
財務官僚の狙いは、国際的な対日圧力を引き出して、日本国内で高まる反増税世論を押さえ込むことだ。極めつけは、国際通貨基金(IMF)を使った早期増税キャンペーンである。
IMFは日本国内では、いかにも国際的にトップクラスのエコノミスト集団のように思われがちで、日本の大企業経営トップの中でも「日本政府をIMFの管理下に置くべき」と口にする御仁もいる。
1997年のアジア通貨危機の際、マレーシアのマハティール首相(当時)はIMFが要求する緊縮策を全面拒否し、IMF勧告をのまされた韓国、インドネシアなどを尻目に、いち早く立ち直った。
IMFのご託宣を金科玉条のごとく敬う国は今や日本だけである。
IMFは財務官僚が書いた筋書き通り、日本への増税勧告を繰り返す。
この6月には消費税率を15%に引き上げる案をまとめ、7月には代表団が来日して勧告した。
IMFは9月には、東京とワシントンでセミナーを開き「デフレ下でも2012年から消費税を増税すべし」と提案した。
セミナーのターゲットは官僚の言いなりになる日本の記者たちで、日本経済新聞はとりわけIMF勧告を丁重に報じた。
財務省としては復興増税で日本国民を増税慣れさせ、間髪を置かずに消費税増税に持っていく。
大震災で国民が疲弊しているなかでデフレを深刻化させる増税は、国際的な非常識のはずである。
IMF加盟国中、最大の資金スポンサーである日本の財務省の意向にIMFは逆らえないと、見る向きもある。
だが、だまされてはいけない。
実際は逆で、IMFは率先して財務官僚の背中を押している。
というのは、日本は世界最大の対外債権国である。
先進国の中では、日本とドイツが米欧の金融機関に国民の貯蓄を提供し、2008年9月のリーマン・ショック以来の米欧の金融不安を緩和してきた。
だが、ことしはギリシャ財政破綻問題がイタリアなど南欧に波及し、ドイツには資金面でのゆとりがなくなった。
日本がここで、対外債権を取り崩して国内投資に振り向けるようにすれば、米欧主導の国際金融市場が揺らぐ。
日本人が引き続き消費を抑え、貯蓄を維持し、復興に必要な財源は増税でまかなう。
そうさせるのが、米欧の金融マフィアの狙いであり、マフィアを代表するIMFの役割である。
国際金融社会でちやほやされる財務官僚は増税の傍らで、国内金融機関から吸い上げる貯蓄を外貨に替えてプールした外国為替特別会計から、貴重な日本国民の富を喜々としてユーロ債や米国債購入に振り向けるだろう。
(産経新聞特別記者・田村秀男)
果たしてそんなに上手く行くのかしらね?
TPPをはじめやろうとしている事に、
機軸がずれ始めているような気がするが。
要するに、二兎追うものは一兎をも得ずに感じますよ。