復興増税めぐる迷走に危機感、国債格下げへの懸念も | ブー子のブログ

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 [東京 3日 ロイター] 「こんなことを繰り返していたら、日本国債の格下げになりかねない」(政府税調幹部)──。復興増税をめぐる民主党内の迷走に政府内から懸念の声が出ている。
 震災復興を柱とした2011年度第3次補正予算案の成立の行方が見通せないうえに、来年1月の通常国会に提出する社会保障・税一体改革に関する税法の具体化が控えるからだ。消費税率の上げ幅や引き上げ開始時期を明記する法案が出せなければ、日本の財政立て直しにとって危機的状況も懸念される。

 政府・与党は先週、第3次補正予算案を総額12兆円規模とし、復興増税については11兆2000億円を前提に法案を提出するものの、税外収入を上積みし今後10年間の増税規模は9兆2000億円に圧縮することで合意する内容の文書を交わした。

 しかし、調整過程で浮き彫りになったのは、民主党内の根強い「復興増税」反対論。将来の増税規模を圧縮することで反対派の同意を取り付けたが、2兆円の税外収入上乗せは、政府保有株の売却を前提とする根拠の乏しさで、文字通り「とらぬ狸の皮算用」だ。上積みの柱となった政府保有のJT株全株売却にしても、法律の改正、政治決断、WTO(世界貿易機関)の規制に抵触しない形で葉タバコの全量買い入れ制度をどう維持するかなど、越えなければならない前提がいくつもあるという。

 こうした議論は、政権奪取を目指した2009年、子ども手当などマニフェスト(政権公約)事項の実現は総予算の組み替えでねん出できるとした当時の姿勢と重なる。その後、民主党はマニフェスト作成には「甘さがあった」(岡田克也前幹事長)と検証した。にもかかわらず、法案の前提となる復興増税の規模を9.2兆円とするか11.2兆円とするかの論争が政府・与党内で生じ、今回も混乱を表面化させた。

 このため、自民党は3次補正予算案成立に向けた与野党事前協議にも慎重で、民主党内で繰り返される政策決定の不透明さへの不信感を強めている。谷垣禎一総裁は29日の定例会見で「財源ねん出に関してもう少しクリアな態度をとれないかと思っている」などと述べ、事前協議には「協議というと、閣議決定の前に3党で全部手を握ってしまうという言葉のイメージがあり、それは良くない」と否定的な見方を示している。

 政府は「復興債」の償還期間を10年よりさらに長期化して、単年度の重税感を緩和させるべきとの一部野党側の求めにも柔軟に対応する方針だが、事前協議の行方は不透明。政府は3次補正予算案の「10月下旬国会提出・11月半ば成立」を描くが、シナリオ通り進むかは流動的だ。

  (ロイターニュース 吉川裕子;編集 石田仁志)