[澤部 潔先生の増田足コラム 02月04日号]
?短期でショック商状から立ち直る
企業再編が新テーマとして浮上
米格付け会社S&Pによる日本の長期国債格下げ(「AA(ダブルA)」から「AA-(ダブルAマイナス)」に)をキッカケに思わぬ下値調べを強いられた東京市場ですが、2月の声を聞くとともに復調気配を濃厚にしてきました。
予想以上に堅調な展開を見せている欧米市場の値動きに促されてのものですが、先週の当欄でも懸念と指摘した国債格下げに伴う外国人投資家のスタンス変化も、いったん様子見に転じた程度にとどまりました。相場が上げ足を強めた週末には、格下げで売ったと思われる向きからの、少々慌てた風情の買い戻しも見られるようになってきました。
悪化しかけていた増田足のパターンも急速に快方に向かっています。増田足はトレンドを見るうえで中期足の色変化を重要視しますが、1月31日にブルーに転じた25日足は2日後の2月2日にピンク復帰、一方、一時「C(上昇の崩れ)」に後退していた6色パターンも4日、「B(上昇)」に返り咲いています。前週ブルーに転じた3週足もピンクに転じました。増田足を見る限り、東京市場は一時のショック商状を乗り越えて、安定上昇トレンドに回帰しつつあると見ていいと思います。
一方、注目された2011年度第3・四半期の決算状況は概ね良好に推移しています。開示率は2月3日までで約5割に達しましたが、この時点での通期経常予想は昨年同期に比べて54.9%の増益(みずほ証券リサーチ&コンサルティング調べ)。昨年末時点の50.2%増益予想を4.7ポイント上回っています。アジアを中心とする新興諸国の経済拡大と、円高が思ったほど進まなかったことが収益押し上げの背景です。
いっこうに沈静化の気配を見せないエジプト情勢など、なお幾つかの懸念材料を残していますが、国際競争力の強化を狙って新日鉄・住金に経営統合の動きが表面化するなど、再生に向けた企業の再編・統合が、新たなテーマとして市場人気を刺激し始めており、週明け相場では日経平均は1月13日の高値1万620円奪回から一段高を指向する可能性も十分、考えられるのではないかと思います。
立春を迎え気候が急速に春めいてきました。暖かくなるのは結構なのですが、花粉症持ちの人にとっては憂鬱なシーズンの到来です。ことに、今年は昨年猛暑の影響で例年を上回る量のスギ花粉飛散が予想されています。株式市場でも関連人気が例年以上に盛り上がるか。ローソン(2651 東1 100株)はタバコ増税に伴う駆け込み需要などで、10年3~11月期は増益を確保。例年よりも約2週間早い1月中旬から、花粉症対策グッズの特設コーナーの設置を開始するなど、この関連としても見逃せない側面を内包しています。株価は昨年末から4000円中心のもみ合いが続いていますが、4日の上昇で1月20日にマークした節目の水準をブレークし、上放れに期待。増田3日足も、同日、4日ぶりにピンク転換しています。
低位株では津田駒(6217 東1 1000株)を押し目買いで。今11月期収益は営業利益10億円(前期は10億5700万円の赤字)と4期ぶり黒字転換の見通し。着実に下値を切り上げるチャートパターンも良好。黒転企業特有のスケールアップした水準訂正相場に向かうか。信用倍率1・71倍。