[澤部 潔先生の増田足コラム 01月07日号]
?理想的な正月相場に
増田レシオは昨年来の最高水準に
2011年の株式市場は、まずは理想的といっていい滑り出しを見せてくれました。
昨年の暮れ円高に振れ、「ひょっとしたら、新春相場の足かせになるか」との動きを見せていた円ドル相場も、年明け以降はクリスマス前の水準に回帰。好調な経済指標を受けて欧米の年末・年始相場も順調に推移し、日経平均は昨年5月以来、およそ8ヶ月ぶりに1万500円台へと歩を進めています。
クリスマス休暇で一時的に手すき状態にあった外国人投資家の動きを受けてか、出来高も再びコンスタンスに20億株超えの水準を示すようになっています。増田各足のパターンも堅調。死角なしに見える2011年初頭相場ですが、一つ気がかりな点があるとすれば、あまりの強さを受けて、相場に過熱感が漂い始めていることでしょうか。
このコーナーでも以前何度か触れていますが、増田足には「増田レシオ」という相場の“温度”を測る指標があります。これが年明け以降急上昇。7日は日経平均ベースが75.6ポイント、TOPIXベースが75.3ポイントと看過できない水準まで上昇しています。増田レシオはプラス・マイナスともに70ポイントを超えてくると、その相場は買われすぎ(売られすぎ)と判断されます。ちなみに、日経平均が1万1408円で昨年の高値を付けた4月5日の増田レシオ(日経平均ベース)は69.1ポイント。この時、増田レシオは4月9日に73.5ポイントまで上昇し、その後、全般は調整の色を濃くしています。
今回は循環物色が機能していますから、昨年のような大きな調整に発展する可能性は小さいと思いますが、週明けから、米日の順で昨年10月―12月期の決算発表も始まりますし、企業業績の確認と、過熱した技術指標の沈静化を待つ形で、全般、スピード調整的な動きに入るケースも想定しておいた方がいいかも知れません。
外国人投資家の動きが改めて活発していることを受けて、流れは国際優良株が順繰りで買われるパターンを見せ始めています。発会の相場では三菱商事を始めとする商社株が一番人気になりましたが、並行して日立、東芝を軸に重電が買われ、さらにそれを追いかけるように自動車株が一斉高に買われる、そんなパターン。こんな時は、流れを読んで、一歩先を読む手当が奏功しそうです。
上放れを指向しているTDKあたりの動きを踏まえると、週明け以降、値がさ弱電にも流れが向きそうですが、このセクターでは京セラ(6971 東1 100株)が出遅れ。昨年来、往来相場が続いている銘柄ですが、増田6色パターンは7日、再びB(上昇)に転換。上放れ間近のサインとして注目したいところです。2011年のテーマとして注目されているスマートフォン関連物色の流れに乗る銘柄ですし、内容からも万の大台があっていい銘柄。
金融株の強調も続いています。すそ野の広がりを読むならば内容のいい地銀株にも見直しの目を向けたいところです。横浜銀行(8332 東1 1000株)は自己資本比率の水準から見てもファイナンス懸念が薄いうえ、首都圏有力地銀の一つとして出遅れが際立つ存在。日足は7日に昨年12月高値を取ってきましたが、週足を見ると、昨年4月高値507円にまだ大きく距離を残しています。