[澤部 潔先生の増田足コラム 11月12日号]
「お荷物」だったメガバンクが戻りを演出
年末・年始高に向け仕込みチャンスか
東京市場の「お荷物」とまでいわれた金融株に底打ち気配が広がっています。
キッカケは10日にフィナンシャルタイムズ電子版が流した、「G20の協議で、日本の銀行が、国際業務を行う巨大金融機関に対する新BIS規制の対象から外される可能性がある」とのニュースです。新BIS規制の対象から外れれば、これまでメガバンクの株価を抑えてきた、自己資本拡充のための再ファイナンス懸念が後退します。規制対象と見られていたメガバンクや野村HDにはショートカバーを中心に大量の買い物が流入、揃って、大幅高となりました。メガバンク買い戻しの動きは出遅れイメージの強かった高炉など他の大型株の買い直しに繋がり、東京市場も、ようやく世界の潮流である流動性相場の仲間入りか、そんな印象すら抱かせる展開となっています。
日経平均は11月2日の安値9123円を起点に11日には高値9885円と、ザラバ比較で762円も上昇。大台回復が見える水準まで戻してきました。
G20での巨大金融機関規制は、結局、国際業務の規模の大きなところとそれ以外の二本立てで見直すとの構想のみが決められ、本格的な検討は来年に先送りにされました。それを受けて、週末12日のメガバンク+野村HDの株価は利食い売りに押されるパターンとなりましたが、それまでの急騰を踏まえると、押し幅は常識的なものにとどまっています。
日経平均も12日には137円安とひと呼吸入れました。しかし、こちらも波動的には、急騰後、定石通りのひと押しと考えていいと思います。指数としては一服でも、日経平均の6色パターンは依然、改善傾向が続いていますし、日経平均の週足を増田チャートで見ると、13週線が4週ぶりにピンク転換、ローソク足もようやくもみ合い放れを指向し始めたばかりです。
過去のアノマリーを検証すると、12月の上昇確率は61.7%で月間騰落は12ヶ月中第3位、1月は70.5%で同1位と、ここから先、株価が上がりやすい季節に入ります。仮に、週明け、全体がスピード調整的な色彩を強めるとしても、そこは、むしろ年末・年始高を先取るチャンスと考えていいのではないかと思います。
新春相場の結実を狙うなら日本郵船(9101東1 1000株)の押し目買いはどうでしょうか。週の増田足は今週、13週線がピンク転換、なおかつ6色パターンが下降の「E」から上昇の「B」に一気にステップアップ。「正月は船に乗って」との格言があるように、もともと、年始高の習性を持つ銘柄。通期経常は従来予想の1150億円から1200億円に増額修正済み。信用倍率1.15倍と取り組みも良く、うまくツボにはまれば久々に大相場示現の匂いもするのですが・・・。
個人投資家が市場復帰を窺っている証でしょうか。低位・材料株の一角がピン付く気配を見せています。この流れに乗るのなら大同工業(6373 東1 1000株)が面白そう。12日引け後に決算発表がありましたが、中間決算の増額修正は先月末、既に発表済みです。増田足も好パターン。