[北浜 流一郎先生の株式コラム 10月28日号]
G20終わっても不発の東京市場。
円高対応力の強い業種に宝あり。
間もなく10月も終わりです。今月は暴落が予想されたにしては頑張っているものの、いまのところ日経平均の月足はマイナス。このままのペースで行けば陰線を描いてしまいかねません。
最近ではインドに加え、インドネシア、タイなどのアジア諸国だけでなく、動きの重いはずの米国やドイツ市場さえも戻り高値圏へと進んでいます。そんな中で完全に取り残されているのが東京市場。もちろん円高が最大要因ですが、円が下げても株の方は上がらないという日もあり、なんとも残念な動きが続いています。
ただごく一人握りながら強い銘柄もあります。その筆頭はファナック。以前取り上げたことがありますが、この株はちょっと心配になるほど強い動きであり、28日も620円高と大幅高しました。
業績が順調に推移していることに加え、なんと言っても魅力的なのは取り組みの良さです。倍率が0.17倍と売りが絶対的に多く、踏み上げと見られるような現象が見え始めています。
相場が閉塞状態に陥っている時には、この種の好取り組み銘柄が上がりやすく、ファナックはその代表的な存在ということになります。
もちろん、それがいつまでも続くわけではありません。ある程度買われたら売りと買いの戦いも休戦に入るでしょうが、問題はファナック株的な動きが他に伝播するかどうかです。私は十分あり得ると見ています。
外国人投資家たちが日本株を買い越しはじめているからで、彼らが東京市場に投資するとなると初期段階では銘柄は限られます。
京セラがまず上げられますが、他には当然ソニー、村田製作所、パナソニックなども入って来ます。しかし後ろ3銘柄はまだ取り組み的にはさほど魅力的とはいえません。これから売り残が増えて来るでしょう。
ハイテク以外では、やはり自動車&同部品、精密、機械、総合商社、不動産などから目を離せません。いわゆる円高デメリット業種が多いのですが、ここが株の面白いところで、1円の円高で20億円利益が減少するなどといわれている銘柄群が、案外強い動きになっているのです。
為替とほとんど関係なく強いのは不動産であり、為替の変動が気になって仕方がないという場合は、不動産へのシフトが有効です。
で、具体的にはまず日本精工(6471 東1 1000株)です。ベアリング最大手であり、パワステなど自動車部品にも展開しています。ベアリングは工作機械や建設機械向けなどの需要拡大が続いており、特に中国での注力が成功しています。
株価は高値圏で揉み合い中といったところですので、ここでシフト、浮上の切っ掛けを待つ。これがお勧めです。
自動車関連株の中から日信工業(7230 東1 100株)も魅力的です。この会社はホンダ系のブレーキメーカーで、四輪車用ももちろん製造していますが、特に力を入れているのは二輪車用です。
同分野では世界首位なのです。しかし、いまさら二輪車用でもあるまいに、となってしまうかもしれません。ところが二輪車はインドネシア、インドなどで爆発的な人気があり、当然ブレーキ需要は旺盛です。株もそれを好感高しつつあるところながら、今週は調整色の強い動きとなりました。
だから魅力的です。
最後はタカラレーベン(8897 東1 100株)です。1都3県(埼玉、千葉、神奈川)で一次取得者向けにマンション、戸建てを販売しています。
いま一次取得者たちの需要は意外なことに拡大を続けているのです。そのためこの会社は今期1000戸の販売を目指し、達成が見込まれています。
ただ問題は株価です。動きが早く、目先は正直、上がり過ぎです。そのため520円前後への下げを待って仕込む。こうしたいものです。