[杉村 富生先生の株式コラム 09月27日号] | ブー子のブログ

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為替介入は円高の“呼び水”になる? 歴史の教訓

 難しい相場です。株式市場は相変らず、為替(円)の動向に振り回されています。こんな状況が次のFOMC(公開市場委員会)が開催される11月2~3日まで続くのでしょうか。これはたまりません。

 9月21日のFOMCではFFレートの誘導水準を0.00~0.25%の範囲に据え置いたほか、「景気次第によっては追加緩和措置を実施する用意がある」ことを強調しました。いわゆる、ゼロ金利政策に踏み込むのです。これはドル安要因です。

 さて、筆者は単独為替介入には限界がある(9月18日号)と指摘していますが、現状はほぼ予測通りの展開になっています。そもそも、自由なマーケットをコントロールすることはできません。市場(価格)は当局の意図するところと逆の方向に動く!との教えもあります。

 もちろん、急激な円高進行を食い止める効果はあるでしょう。今回、財務省・日銀はそれを狙ったものと思われます。しかし、円安トレンドに転換させるには欧米各国との協調、日銀の非伝統的な金融政策の断行が不可欠です。

 それに、介入資金は無尽蔵に存在するわけではありません。これは外国為替資金証券を発行し、調達されます。そのワクは2010年度の場合、145兆円と定められています。「十分すぎるほどあるじゃないか」。いやいや、それは違います。

 この145兆円は外国為替特別会計の中に含まれており、6月末時点では110兆円が外貨準備などに使われています。残りは35兆円ですが、9月15日以降、5兆円は使ったと推測されます。すると、残るのは30兆円であり、投入されるのはその半分の15兆円程度と考えられます。

 ちなみに、過去の介入のケースをみると、1995年2月17日~9月22日の介入額は5兆円(介入日の平均1163億円)、1999年6月10日~2000年4月3日は7兆円(同4667億円)、2003年5月8日~2004年3月16日は33兆円(3929億円)となっています。今回の介入初日(9月15日)の1兆8000億円がいかに、巨額であったかが理解できるでしょう。

 次に、介入初日と介入最終日の円レートをみると、1995年は1ドル=97円64銭(4月19日には79円75銭の超円高に)→99円36銭、1999~2000年は119円13銭→104円87銭、2003~2004年は116円34銭→109円62銭です。

 1995年は結局、介入初日~介入最終日では1円72銭の円安に振れましたが、介入2カ月後には必死の円高阻止策にもかかわらず、猛烈な円高に見舞われています。あとの2回は、むしろ円高です。もちろん、為替介入があったからこそ、この程度の円高で済んだ、との見方ができますが、為替介入の効果を過大視するのは危険ではないでしょうか。

 株式市場はいよいよ「波乱の10月」を迎えます。10~12月はミューチュアルファンド、ヘッジファンド、国際年金の決算が控えています。このため、例年、この季節は荒れるのです。為替はアメリカがゼロ金利政策を実施するようだと、一気にドル安が進み、79円75銭を突破される可能性が残っています。

 しかし、恐れることはありません。その局面こそ、円高のピーク→買いのセオリー通りに行動すべきです。いずれにせよ、当面は為替をにらみつつ神経質な展開が続くでしょう。ただし、大崩れは考えられません。

 旭ダイヤモンド工業(6140 東1 1000株)の業績は急浮上が見込まれています。連結1株利益は2010年3月期が16円(実績)、2011年3月期が108円、2012年3月期が152円と予想されています。電着ワイヤソー「エコメップ」(サファイア基板、シリコンインゴットを切断する装置)が太陽電池、LED、半導体業界向けに伸びています。このところ三菱UFJ、野村など大手証券のレーティング引き上げが相次いでいます。