[澤部 潔先生の増田足コラム 08月13日号]
円高加速で重要な局面に
目先は政府の対応注視だが・・・
急速な円高を受けて再び調整モードに突入してしまった東京市場。
キッカケは、10日に開催された日米両中央銀行の政策決定会合でした。先に終わった日銀決定会合は、さもそれが当然といった形で現状維持を確認。一方、米FOMCでは、雇用統計をはじめ、最近弱い経済指標が相次いでいることに機敏に対応してさらなる金融緩和方針を決定、両者の景気に対するスタンスの違いが金利差の縮小観測を呼び、円が対ドルで一時84円台と15年ぶりの円高水準に買い進まれました。その後、日銀による「口先介入」により、円は86円台まで戻しましたが「口先介入」は時間稼ぎでしかありません。
今後のスケジュールを見ても、13日の米小売売り上げ高、16日の4-6月期GDP速報値、17日の米7月の鉱工業生産と、為替や株価に重要な影響を与えそうなイベントが目白押しで控えています。さらなる円高トレンドが発生した場合、果たして、今の政府や日銀に、それを阻止するため介入などの断固とした手段が取れるのか。いずれにしろ、為替動向をキーポイントに、東京市場は極めて重要な転換点に差し掛かっているといっていいといます。
円高進展を映し、日経平均の足型も厳しくなってきました。日経平均は10日までは辛うじて25日移動を上回る水準で推移していましたが、FOMCの結果を受けた始まった11日の市場で、一気に下放れ。12日にはザラ場安値9065円と、年初来安値どころか昨年11月27日の安値9076円すら下回ってしまいました。増田足も10日までピンクを続けてきた25日足が、11日再びブルー転換。25日足の動向を占う補助線の位置から見て、目先、よほど大きなリバウンド波動が出ないと、ピンク再転換は難しい状況となっています。週足も芳しくありません。当面は、為替の動向を注視しながら慎重な対応が求められるのはいうまでもありませんが、場合によっては空売りをも考慮しなければならない展開に入るケースも想定されると思います。
こんな相場ですが、強い銘柄もあります。例えば家電量販店のビックカメラ(3048 東1 1株)。折からの猛暑も追い風になり、増田足は長期の75日足、中期の25日足がともにピンク継続で上昇中。その安定感は特筆モノです。目先的には11日の3万7250円をピークにスピード調整に入っています。3日足は13日ブルー転換。先読みもブルー。しかし、押し目買いパターンが確立されている銘柄ですから、新規投資に際しては、こうしたひと押しの場面こそ、絶好の仕込みチャンスとなります。
短期リバウンド狙いではディスコ(6146 東1 100株)がまだ間に合いそうです。9日に発表された決算内容はちょっとしたサプライズでした。通期経常を従来予想の132億円から200億円へ大幅に増額修正。同社は半導体の製造に使われるチップ切断装置大手ですが、アジア向け輸出が急速に拡大しているためです。増田3日足は足元ブルーながら先読みピンク。勢いを測る試金石としては7月29日の戻り高値奪回が叶うかどうかで判断するところでしょうか。
