[杉村 富生先生の株式コラム 08月02日号]
為替&NY市場の動向に一喜一憂!
円高が進行しています。日本の株式市場は為替(円相場)との感応度が極めて高いマーケットです。基本的には円高→株安、円安→株高のパターンになっています。この背景には輸出関連企業の収益に為替が大きな影響を与えるほか、主力企業の多くが総資産の3分の1超が外貨建てになっており、円高の場合にはこの目減りがあるのです。
最近の円高のピークは2009年11月27日の1ドル=84円82銭です。ちなみに、この日の日経平均株価は9081円であり、直近の安値になっています。一方、円安のピークは2010年4月5日の94円70銭です。この日が日経平均株価の高値(1万1339円)になっています。
外国人は円高→売り、円安→買いの行動を見せます。これはなぜでしょうか。その答えは日経平均株価の銘柄特性にあるようです。すなわち、日経平均株価採用225銘柄のうち、円安メリット関連銘柄が53%を占めているのに対し、円高メリット関連銘柄はわずか、3%にすぎません。
2009年秋の円高は当時の藤井財務相の不用意な円高容認・不介入発言がもたらしたものです。しかし、84円82銭の局面では日銀がすかさず動きました。新型オペを導入、10兆円の流動性を供給したのです。
この結果、円は84円82銭→94円70銭の円安となり、日経平均株価は9081円→1万1339円と、24.9%の急騰劇を演じました。円安→株高のパターンが十分に理解できると思います。
そして、ここでの円高です。日銀はどのタイミングで円高阻止の決断をするのでしょうか。とりあえず、円売り・ドル買い介入はありません。現実的なのは流動性の供給です。“2匹目のドジョウ”がいるかどうかは評価が分かれるところですが、現状のようなモヤモヤモードが払しょくされるのは間違いないでしょう。
さて、日経平均株価は10月に、銘柄の入れ替えが行なわれます。実施は10月ですが、新規採用・除外銘柄の発表は2008年は9月8日、2009年は9月7日に行なわれています。いずれも月曜日です。
この日程を参考にすると、今年の発表は9月13日ということでしょうか。絶対採用基準ではSBIHD(8473 東1 1株)、エルピーダメモリ(6665 東1 100株)が上位にランクされます。ディー・エヌ・エー(2432 東1 1株)、ダイワボウHD(3107 東1 1000株)も候補銘柄としてリストアップされています。
しかし、絶対除外基準に該当する銘柄がないために、これらの銘柄が採用される可能性は低い、とみられています。結局、経営統合に伴って上場廃止になる三菱レイヨンの代わりに、同じ素材セクターの日本電気硝子(5214 東1 1000株)が採用される可能性が濃厚です。
一方、株式市場ではディー・エヌ・エー、三菱UFJHD(8306 東1 100株)、東京エレクトロン(8035 東1 100株)などの4~6月期の好決算銘柄、プロトコーポレーション(4298 JQ 100株)、ガリバーインターナショナル(7599 東1 10株)、大阪証券取引所(8697 ヘラクレス 1株)などのテーマ性内包銘柄を個別に物色しています。当面、為替をにらみつつ、NY市場の動向に一喜一憂する展開が続くのではないでしょうか。