[杉村 富生先生の株式コラム 07月26日号] | ブー子のブログ

ブー子のブログ

損したらどうしよう、と思ったら、やめればいい。
それはやりたくないことだから。

損してもいい、と思ったら、やればいい。
それはやりたいことだから。

[杉村 富生先生の株式コラム 07月26日号]


新興国には長期的な視点&巨額の投資がある!

 先進国の多くは金融危機の後遺症に悩まされています。金融機関の不良債権、および国の財政問題です。しかし、新興国は元気です。中国は2008年11月に4兆元(約5800億ドル)の景気対策を打ち出し、世界をビックリさせましたが、近く5兆元の規模の新エネルギー産業振興計画を発表します。

 実に、7250億ドルのスケールです。日本円では63兆円強になります。重点投資分野は風力発電・太陽光発電、廃棄物発電、原子力発電、大規模水力発電、ガス供給、スマート・グリッドなどといわれています。期間は2011~2020年です。

 長期的な視点&巨額の投資―。残念ですが、これはいまの日本に欠けている根本的な政治課題です。個々の企業の努力だけでは限界があり、どうしようもありません。

 ブラジルではルーラ政権が2007年に、公共インフラ投資計画「PAC」(成長促進プログラム)を開始、これが成長のけん引役になっています。2010年3月には第2弾の投資計画「PAC2」を公表しました。投資額は2010~2014年に、9589億レアル(約5327億ドル=約46兆円)とされています。

 特に、世界を「オヤッ」と思わせたのが深海油田プレサルの開発計画の増額です。ブラジル政府は深海油田開発の手を緩めていません。世界的にみると、メキシコ湾での原油流出事故を受け、海底油田の開発には慎重論が台頭しているのですが・・・・。

 しかし、ブラジルは違います。新しい領域に踏み込むときは困難が伴う、政治家がこのことを十分に理解しています。もちろん、中国、ブラジルの最終的な判断基準は“国益”です。

 日本にはこの点が徹底的に欠けています。東シナ海の油田開発は中国が勝手にやっていましたが、日本に共同開発を持ち掛けてきました。この背景には原油流出・ガス爆発のリスクが高まっている、ないしは商業ベースに乗る油量が少ない、のいずれかでしょう。

 外交に“友愛”などは存在しないのです。高速増殖炉は「夢の原子炉」といわれています。資源・エネルギーがほとんどない日本にとって、必要不可欠な技術でしょう。しかし、「もんじゅ」はナトリウム流出事故に加え、国際的な世論の風圧を受け、14年間放置されました。恐らく、14年前はこの分野では日本が独走していたと思います。

 技術革新の世界では14年間の空白は致命的です。「もんじゅ」は今年、開発計画が再開されましたが、現場では100万、200万円(子供手当て10人分?)の予算が足りず、計器類の購入ができない、といった声が聞かれてます。それに、数年前から中国人技術者が「見学させて欲しい」と押しかけていたのは関係者はだれでも知っているところです。

 ちなみに、中国、アメリカなども高速増殖炉の開発を進めています。すでに、両国とも実験炉では核分裂が連続して起きる臨界に到達しています。トップを走っていたつもりがいつの間にか追い越されていたということでしょうか。

 一方、アメリカは国防省が中心になって、ウランを燃料として使用しない新型原子炉の開発を進めています。燃料にはトリウムを使います。これは放射性廃棄物を出さないこと、産出国がオーストラリア、アメリカなど“西側”(自国)であること、などアメリカにとって大きなメリットを有しています。

 いずれ、アメリカはプルトニウムを生産できるウランを燃料とする原子力発電所は核拡散の見地から好ましくない―などと言い出す可能性を否定できません。もっとも、そんな脅しにビクつくのは日本だけであり、中国、インド、ロシア、ブラジル、フランスなどは原発推進を強行するでしょうが・・・・。

 さて、ここでの投資戦術ですが、引き続いて突っ込み買いの吹き値売り作戦が有効でしょう。アジアに強いユニ・チャーム(8113 東1 100株)、ユニプレス(5949 東1 100株)、テーマ性内包・好業績のインターネットイニシアティブ(3774 東1 1株)、メッセージ(2400 JQ 1株)、好業績(+)株価が底値ゾーンのイノテック(9880 東2 100株)、国際計測器(7722 JQ 100株)などは妙味十分です。