ギリシャ問題は非常に解決の難しい問題です2010年05月17日
ギリシャ問題はドバイ問題と比較されることが多いですが、ドバイが主要建築プロジェクトで僅か1、2兆円ほどが払えないという一時的な金欠問題であるのに対し、ギリシャ問題は国家規模の赤字問題で、一時的に処置をしても根本を治療できない限り、ゾンビのように永遠と赤字が再生されるという問題です。根本の治療には非常に長い時間と厳しい努力が要されるもので、特効薬は存在しないのです(もしも存在すれば日本は既に財政難を脱却している)。
これまで何度もEU、IMFなどが救済案を話合いました。そしてその都度一旦安心感が広がりますが、すぐにギリシャ国債の利回りは上昇し、動揺が広がるという繰り返しになっています。このように一つの救済案では解決にはならないのです。
もはやギリシャが救済されようがされまいがGDP33兆円程度の国の話であって、市場の眼はその後に向かっています。次にあるのはGDPにして150兆円規模のスペインです。同国は主要な国の中で未だにGDPがマイナスでリセッションから抜け出しておらず、失業率は19%を超えます。この国の国債を独仏の金融機関は巨額に抱えており、ここがデフォルトすれば独仏もギリシャどころの騒ぎではなく、持ちこたえられなくなります。目処がつくまでユーロは下落の方向に向かうでしょうし、もしもスペインなどに、その火が広がれば、米国や日本を含めた世界中が大打撃を受けることになります。
この最悪ルートに至る可能性はまだ小さいと思いますが、短期的な解決がきわめて難しい問題であるだけに、これからもギリシャ問題には注意が必要です。