写真小話 -109ページ目

写真小話

私が撮影しながら散歩した備忘録的な記録

2023.01.08

山の神が神奈川台場に行ってみたいらしい、ついでに中央卸売市場で飯を食い、近くのチーズケーキ屋でチーズケーキで茶を飲みたいという事で、3つのミッションを抱えて散歩に出た。

うーん、このコース地味にこの間行ったばっかりな気がするけどまぁいいや。

京急東神奈川駅からスタート、かつて仲木戸駅って名前だったけど、JRの東神奈川駅に乗り換えられることが分かりにくいという事でつい最近改名しました。

数年前に第一京浜(国道15号)からこの駅方面に迷い込んだトラックが奥の路地に入り込んで詰んでしまい、電車と衝突して大破炎上、電車は送電設備を巻き込んで脱線し数日間京浜急行がストップする痛ましい事故がありました。

路地奥で詰んでしまったトラック運転手さんの焦る気持ちが伝わってきて非常に心ぐるしくなる事故でした。

このあたりはうっかり道を間違えるとにっちもさっちも行かなくなる罠みたいな路地があるので要注意です。

駅から東へ向かい、第一京浜を渡って瑞穂埠頭へ。

特徴的な浄水場の建物、結構きれいだけど自分が子供の頃からあるので、40年以上前から建っていることになる。

子供のころはデンジマンの基地と呼んでいました。

瑞穂埠頭はほとんど米軍の基地になっており、バーが2軒ある以外なにもない所、そこに米軍基地への引き込み線があって、とっくに使われなくなっていたのだけど、最近になって引き込み部分が返還されたようです。

とっくに使っていないので錆さびです。

この間も撮ったアングル

奥にポツンと風力発電の風車があります。

役に立っているのだろうか…

基地側から見た図

海側に橋脚の残骸がありました。

何が架かっていたのだろうか。

瑞穂埠頭から瑞穂大橋を渡って中央卸売市場へ、本日は土曜日なので市場はやっていないけど、市場の食堂街で本日のミッションの1つである昼めしを食べるのだ!

瑞穂埠頭から卸売市場までの間に、ミッション2コ目の神奈川台場があるのだけど、例の如く遅いスタートなので、お店が閉まりそうなのです、なのでとりあえず急いで向かう。

がらんと静かな卸売り市場、ここは水産部になります。

食堂街入り口、いろいろなお店があるのだけど土曜なのでほとんど休み、この中にある大黒屋さんで海鮮丼的なものをいただきました。

久々においしい刺身を食べた気がします。

市場のメシ、神奈川台場、チーズケーキの3つのミッションのうちの一つを片付けてひと心地、あとは時間の制限があまりないので気楽になった、日暮れまでになんとかすればいい。

お腹いっぱいでシーハーしながら食堂街をでると卸売り市場内の稲荷が目に入る。

水産部の敷地にあるだけあって水産関係の寄付が目立ち賑やかです。

商売人たちによって信仰も厚い様子。

市場を出て瑞穂方面へ戻る。

アンテナにムクドリがビッシリ

自動車ならば卸売り市場から瑞穂へはコットン大橋を渡るのだけど、コットン大橋に歩道がないので歩行者は謎の通路を通って瑞穂方面へ向かうことになる。

謎通路の途中に造船所の跡地がある。

見るからに造船所のドックの跡である。

この辺り一帯はかつての浅野造船所(現、ジャパンマリンユナイテッド)の敷地でした。

ドック跡のすぐそばに京浜神社跡地がある。

浅野造船所の社として青木にある洲崎神社の分社を移したのだという。

造船所の閉鎖から遅れて2020年に廃社となったらしい、すでに社は取り去られてカラーコーンが置いてある。

これを置いとかないと住んじゃう人がいるからなのだろう。

代わりっちゃナニだけど、社の代わりにニャンコがいます。

食うには困ってなさそうなニャンコ、オッサンごときにビビる事もありません、雨風しのげる小屋的なものがあると尚良いのだけど…

謎通路をぬけて、星野公園へ、ここに神奈川台場の遺構がある。

星の公園に到着、ちょっと見では遺構がある公園には見えません。

横にはタワマンがそびえています。

公園の奥を見てみると…

神奈川台場の石垣の一部が露出していました。

言われないと分からんヤツ、エッこれがそうなの?って感じ。

ただの駐車場の植え込みにしか見えん。

で、この公園と横に建っているマンションの間にも遺構の石垣がある。

こっちは結構露出させていて、言われてみれば江戸時代の石垣だなと分かる。

因みにこれらの遺構は埋立地にマンションを建てようと掘削したら石垣が出てきて、こりゃ江戸時代の神奈川台場の石垣だって事になったらしい。

でもでも、言わせてもらえば、江戸時代ってももう黒船到来後の幕末で、そのあとすぐ明治になるわけだし、そんな昔の事じゃないじゃん!記録しとけよ、覚えておけよ。

埋め立てるときに、ここに台場があるけどどうしますか?っちゅう話に絶対なったでしょう?構わねぇから埋めちまえとなったんだろうけど、記録ぐらいしておけよ、あっいや、きっと記録はあったのだろう、再開発の時に見なかっただけで、なんにも調べないで掘ったら出てきたって事か。

今でもそうだけど、いちいち過去の事なんて調べないよね、その土地の主が変わったら全て刷新されて元がなにであったかなんてみんな忘れちゃう。

例えば、近所に空き地ができました、空き地になってからアレ?ここって何だったんだっけ?って分からなくなるのは良くある話、少なくとも私はよくあります。

そんな感じで古墳なんかも主がいなくなって100年もしないうちになんだか分からなくなちゃって畑とかになってたんだろうな、それがどんな偉いヤツの墓だったとしても…

過去を検証してから次に移るって、検証するべき記録が必要な人の手近になかったりしてやろうとしても難しいのかもね。

神奈川台場はこれで半分済み。

残り半分の遺構は貨物軌道を挟んで反対側の台場公園近くにあるのでそっちに向かう。

貨物軌道のせいで、ぐるーんと大回りしなくちゃならない。

ここらあたりは再開発が盛んでここにもタワマンが建つ予定。

そういえば、だいぶ前に見た横浜の中心地区の再開発計画書ではこの辺りは居住エリアと医療エリアに割り振られていたっけ、その計画ではモヤッとカジノ的なのが盛り込まれていて、その後に市長が変わってカジノ反対派の市長になったのでどうなったやら。

いずれにしてもこの辺は古い街が結構残っているから、隙間ができたらビシバシタワマン建てる気なのかもね。

横浜の中心になにげに近いからこの周辺は居住区にして、みなとみらい地区の商業地化をもっともっと進めるのかも。

瑞穂側の側壁がレンガ造りになってます、かつて何かだったんだろう。

水のキラキラが綺麗です。

元はなんだったんでしょうか?そのうちヒットするかな?

貨物軌道をぐるりと回って反対側に来た。

ちょっと古い(昭和的な)町並みが色濃く残っています。

画像左の団地のような建物はJRの寮です、だれも住んでいない所を見ると、そのうち土地を売却して(もう売却しているかも)ここにもタワマンが建つのでしょう。

そんな古い街の奥を覗くと…

あのちょっと見える石垣、あれが台場の遺構です。

一応石碑と案内板がありました。

だれも気にしていない、ほったらかしです。

生活感のある遺構になっています。

神奈川台場かつて上図のような出島的なものだったようです。

勝海舟が命じて作らせたんだそうな。

上図で台場の右手、陸地側の道路が東海道、左側の天橋立みないな橋が今で言う本牧から野毛に向かって伸びています、橋の奥に小さな湾が現在の蒔田あたりまで続いています。

山下公園とか大さん橋なんざ、まだ海で影も形もありません。

 

よしっ、3つのミッションのうち、2つ完了。

3つ目に行く前にちょっと寄り道。

開国当時、各国の領事館やらがあった滝の川へ出る。

現在ではとくに風情もない運河のような滝の川、かつては尼寺の横に小さな滝があったようです。

こんな感じで…

いまでは尼寺も滝もありません、でも山の頂上付近から滝ってちょっとおかしいですよね、こんな小さな山は、たいした集水力もなさそうだけど、まぁたぶんちょっとした染み出しが落ちる程度の滝だっと思われ。

おっとなにやら水鳥がこっちに泳いで来るぜ。

マジでこっちにやって来た!

我等の前で止まりました…

分かった、なにかくれって言いたいのか、いつもここで、どなたかが何かをあげているのでしょう。

すみません、あいにく何も持ってないんです…

ほんとごめん、徒労に終わらせてしまって…

滝の川を少し遡り、幸ヶ谷公園へ向かう。

第一京浜沿いの小学校、わけわからん絵がビッシリです。

旧東海道の商店街「宮前商店街」横浜駅のすぐそばだけど、なにやら寂しい感じです。

商店街を脇に入り幸ヶ谷公園へ。

途中に先ほどの京浜神社の元になった洲崎神社があります。

こんなド街中にあって巨木が存在する、静かな神社です。

そして、幸ヶ谷公園到着。

ここは昔より権現山と呼ばれていて、戦国時代には城がありました。

そこに北条早雲にそそのかされて主君の扇谷上杉を裏切った上田正盛が軍勢2千をもって城に立て籠もり、それを扇谷上杉、山内上杉両氏の軍勢2万で攻めるという、2万VS 2千の合戦が行われました。

上がその時の絵、城の門と手前にゴチャゴチャしているのが兵隊です。

2万の軍勢なので、相当な戦いだった様です。

結果、城攻めの攻防20日間の末、謀反の上田は負けて、上田正盛はどこかに逃げ落ち、北条早雲は思惑がはずれて引いちゃったそうな。

まぁそんな、結構な合戦があった事は公園の錆びた看板にチラと書いてあるけど、ほどんどの人が知らずに埋もれています。

権現山を後にして、最後のミッション、チーズケーキ屋に向かいます。

場所は卸売り市場のすぐそばなので、またまた戻ります。

卸売り市場の近くにはトタン外装のバラックが結構残っています。

でも、そのほとんどが営業していない感じで、土曜というのを差し引いても人の気配がありません。

そのうち、整理されて再開発されるでしょう。

チーズケーキ屋さんは「ガトーよこはま」という名前のお店で、リーズナブルかつおいしかったです。

店内で運河を眺めながらコーヒーと一緒にチーズケーキを食う事ができます。

これでミッションコンプリートだ、日も暮れたしもう帰るか。

せっかくなので、横浜駅まで帷子川親水エリアの歩道を歩いて向かう。

貨物軌道沿いのバラックとタワマン、バラックに人の気配がありません、そのうちタワマンだけになるでしょう、それがこの土地の未来図です。

黄昏のポートサイド遊歩道にススキが揺れています。

海上交通のシーバスが地味に往来していました。

本日は横浜駅近くの地味地帯、観光客ゼロの忘れられた歴史散歩だった。

終いに、横浜そごうの地下で晩飯買って帰りました。

 

おしまい