水野 敬也・長沼 直樹「人生はもっとニャンとかなる!」
26 戦う前から負けない
人生はもっとニャンとかなる! ―明日にもっと幸福をまねく68の方法
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【偉人たちの名言】
「できると思えばできる。できないと思えばできない。
これは、ゆるぎない絶対的な法則である。」
パブロ・ピカソ(スペインの芸術家)
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「戦う前から負けない」ということは、
戦う前に負けているということがしばしばあるということである。
ピカソが言っている通りならば、勝てないと思ってしまうこと即ち、
戦う前から負けていることである。
同様のことを言っている人は他にもいると思うのだが、
ピカソが選ばれたのは後半部分の確信的なフレーズのためだろうか。
勝てないと思ってしまうのは、大抵の場合、
勝つことを考えないからでなく、
勝てるかどうか合理的に考えてしまうからである。
ピカソの言葉は一方で、「できる」と思って方法が何かあるはずだと考えれば
、方法が見つかるはずだとも言ってる。
「できると思えばできる。」のだから。
しかし、、合理的判断によって先に「できない」と思ってしまえぱ、
できる方法を考えるようとはしないものである。
ピカソの言葉の真骨頂は、
この合理的判断を無視せよと言っているところにあると思う。
さて、戦う前から負けているということがあるのなら、
戦う前から勝っているということもある。
合理的に考えて圧倒的な実力差や物量差があれば、
これは戦う前から勝っていると言えるだろう。
しかし、そうして勝てると思っていて勝てないことは、やはりしばしばある。
勝てると思っても油断をしないことだ。
合理的判断を無視して、
「できると思えばできる。」と思える人もいるのだから。
孫子の言葉を思い出す。
「兵は詭道なり。」
である。
孫子の言葉では、
「敵を知り己を知れば百戦危うからず。」
の方が有名だろう。
この言葉もまた、味方の戦力に安心して敵を知らなければ負けることもあると言っている。
とは言え孫子は更に、戦って勝つよりも「戦わずして勝つ」方が良いとしている。
戦う前から負けている必要はないのだが、
戦う必要が必ずあるわけでもないのである。