アジャン・ブラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」
第29話 裁判
マインドフルな毎日へと導く108つの小話
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人が怒る時には心の中で裁判が行われているという話である。
---あらすじ---
人が怒る時には心の中で裁判が行われている。
自分の良心という裁判官に被告(怒りの対象)の悪を説明して、
怒りを爆発させることを正当化するのである。
このことに気づいた著者は、
ある時、心の中で被告に発言の機会を与えてみた。
怒りは正当化されることなく死に絶えた。
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自分も昔のことを思い出した。
自分の心に耳を傾けてみると、
言い訳や正当化のなんと多いことか!
と気づいた時のことである。
著者は、怒りを爆発させるには自分の中で正当化することが必要だと言っている。
これには、怒りそのものと、それを相手にぶつけることは
別々のことであるという意味が含まれている。
自分の怒りに対して、爆発させる以外の対処法を幾つも持てば、
心は落ち着きを取り戻し、人間関係はより良いものになるだろう。
(心理学では、フラストレーション及び攻撃性と表現方法との関係が実際に研究されている。)
マインドフルな心は、正当化も言い訳もしない。