アジャン・プラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」
第1話 2枚の不揃いなレンガ
マインドフルな毎日へと導く108つの小話
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これは著者が自分たちで寺院を建てた時の話である。
---あらすじ---
1000個のレンガで壁を作ったが、
そのうちの2個が不揃いであった。
作った人にとってはこうした部分にばかり気になるものである。
「素敵な壁ですね。」という客に、
「そこの2枚は不揃いですが。」と言った。
その客は更に、
「でも998枚は見事なものですよ。」と言った。
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この客の言葉が、著者の考えをがらりと変えたそうである。
コップ半分の水の話は、似ているところがある。
同じコップ半分の水でも、楽観的な人は「半分もある」と認識し、
悲観的な人は、「半分しかない」と認識する。
やや異なった趣きもある。
1000個のうちの2個でも気にすれば気になるのである。
つまり、どんな些細なことであれ気にしようとすれば際限はないのであり、
合理性は無力なのである。
1000個のうちの2個を気にして落胆する人、
相手の中の1000個のうちの2個ばかりを見て、
恋愛や結婚に終止符を打つ人がいると著者は言う。
マインドフルな心で998個の素晴らしいレンガを見たいと思う。