「ささやか」の「ささ」は、小さく細かいこと。
「やか」は、~である様子という意味の語尾。
その小ささが好ましく感じられるというニュアンスがあると言う。
著者はこの言葉が「ささやかな宴」、「ささやかな楽しみ」など、
謙遜を伝えるのに用いられる点に注目している。
贅沢な幸せばかりを求めるのではなく、
小さなものに価値を見る価値観が伝わると言う。
謙譲の美徳という観念がある日本人にとって、
小さなものに価値を見る価値観を表現することには、
重要な意味がある。
そして、今日一日の満足は、
ささやかな幸せからできているとよく思う。