「雨宿り」の「宿り」とは旅先での宿泊のこと。
昔の旅では、雨の日は無理をせずに、
宿をとって休むことも多かったそう。
これもまた時間の感じ方の話である。
昔の旅は徒歩、自然の動きである天候に合わせて、
ゆっくり進む。
「雨宿り」している同士の偶然の交流も、
旅の楽しみの一つであったことだろう。
著者は、雨宿りした際には、
こうした昔の旅情を感じてみてはどうかと提案している。
目的に対して真っすぐすぎないあり方に、
現代人の忘れている心の余裕を感じる。
今度やってみようと思うが、天気予報や地下道のおかげで、
そもそも雨宿りしなくなったなぁとも思う。