『「能力」の生きづらさをほぐす』 勅使河原真衣 | ブックスタマ社長の自腹読書日記

『「能力」の生きづらさをほぐす』 勅使河原真衣

スナックひきだしの紫乃ママに

 

「めっちゃいい本!」と勧められて読みましたが、

 

不思議と「さらば学力神話」「冒険の書」と

 

直近で読んだ本とつながってくる内容でした。

 

 

社会人1年目で、会社から期待されて入社したはずなのに

 

「使えないやつ」「能力が低い」と、最悪の評価をされ

 

落ち込んでいるダイのもとに、死んだ母がよみがえって

 

能力主義に疑問を投げかけるという、不思議な設定です。

 

『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』を思い出させる

 

胸を締め付けられるシチュエーションですが、

 

終始明るくコミカルに展開します。

 

絶対的で、公正な価値基準だと思われている「能力」が

 

いかにあいまいなものか

 

その呪縛から解き放ってくれます。

 

『冒険の書』が割と高いところから俯瞰しているのに対し、

 

人材開発のコンサルの方が書いているだけに

 

より組織に入り込んだ立場で、実践的に語っている点で

 

企業人にはより参考になると思います。