今ではすっかりお馴染みになりました図書ボランティア手作りの大型紙芝居。
ずっと同じメンバーで毎年一作ずつ製作しているとのこと、すごいなぁ!と思います。
まるでおひとりですべてを描いたように、表情も色あいもぴったり合っています。
心を込めて作られた紙芝居を観させていただくのが、毎回楽しみです。
今回の上演は「ひよこのコンコンがとまらない」.
この作品の上演は2回目ですが、美しく豊かな表情の絵に見とれてしまいます。
では、絵本の紹介です。
1「、しごとをとりかえた だんなさん」 ノルウェーの昔話 絵:ウイリアム・ウィースナー 訳:あきの しょういちろう 童話館出版 4・5才位から
昔、小さな家に若いお百姓とおかみさんが住んでいました。
だんなさんは畑を耕し、おかみさんは家の仕事をして暮らしていました。
ある夕方のこと、ひどくくたびれて畑から帰ってきただんなさんは、おかみさんに言いました。
「おまえはずいぶん楽な暮らしをしているもんだ」
おかみさんは「それなら仕事を取り換えようよ」と答えました。
こうして次の朝、おかみさんは畑へ向かい、だんなさんは家に残りました。
おかみさんは畑で仕事に励みました。一方、だんなさんもはりきって家の仕事を始めます。
次々とアイディアは浮かぶのですが・・・何をやっても・・・
そしておかみさんが帰ってきた時には、なんとも奇妙なありさまが・・・
大はりきりのだんなさんの愉快な「失敗」に大笑いです。
北欧風の綺麗な絵がほのぼの
「もうけっしておまえの仕事よりおれの仕事が大変だなんて言いやしないよっ」
担当:中原貴和美
2、「ばらのことり」 作:よこみち けいこ 2003年 こどものとも567号 福音館50周年記念 作品募集採用作品 4・5才位から
ふうこが庭で、亡くなったお母さんが好きだったバラの花を摘んでいると、花の中で小鳥のひなが雨に濡れて震えていました。
ふうこは、お父さんと一緒に小鳥を温めたり、虫を食べさせたりして世話をします。
次の日、保育園から帰ると、小鳥を入れておいた段ボールが空っぽに・・
すると、上から「ぴぃーっ」と元気な鳴き声が
小鳥は飛べるようになったのです
次の朝、「ママのところに行ってこい」
目に涙をうかべたふうこがぱっと手を離すと、小鳥は空高く飛んでいきました。
ふうこは、お母さんに会いたい気持ちを、小鳥に託したのでしょうか・・
優しいおとうさん、猫のにゃんたと明るくけなげに暮らすふうこに胸が熱くなりました。
担当:中島佳子
3、「ひよこのコンコンがとまらない」 北欧の昔話 作:ポール・ガルドン 訳:福本友美子
ほるぷ出版2007年発行 4・5才位から
大型手作り紙芝居製作&上演:柏ビレッジ図書ボランティア
めんどりのコッコさんは、ひよこのタッペンを連れて森に出かけました。
「大きい種は食べちゃだめ。のどにつまってコンコンがでるからね」と、コッコさんが教えたのですが・・
タッペンは大きい種を飲みこもうとして、「コンコン、コンコン・・・・・」咳が止まらなくなりました。
さあ大変!水を飲ませなきゃ。
コッコさんはあわてて水を探しに行きました。
いずみにたどり着くと、「タッペンのコンコンが止まらないの、お水をちょうだい」
いずみは、こう答えました「コップを持ってくれば分けてあげるよ」
そこでコッコさんはカシの木までかけて行き、「カシの木さん、コップをひとつちょうだい。コップがなければいずみの水がくめない。水がなければ、タッペンのコンコンが止まらないの」
カシの木は「誰かが枝をゆすってくれたら、コップをあげるよ」
コッコさんは、今度は坊やのところへ・・、くつやさんへ・・、次々に頼みに行って、やっとのことでタッペンに水を持って行ってやりました。
もちろん、タッペンがゴックン、ゴックンと水を飲むと、コンコンはぴたっととまりました
愉快なくり返しの言葉、豊かな表情、コッコさんの必死さが伝わり、読者もまだか・・まだか・・大丈夫かな?と気が気ではありません。
ずっと昔、子どもの突然の熱にオロオロしたことが思い出されました。
担当:鈴木千里
2才のH君、7か月のA君もおばちゃんと遊んで待っていられたね!
だからお母さんはゆったり絵本を楽しめたようす。良かったねっ
読み聞かせの後はそれぞれ自由に過ごしますが、ゆるりとおしゃべりの輪も広がって
次回の楽々会開催は6月15日(毎月第3木曜日 8月は休みます)
大人になっても絵本を楽しめる人は、子どもの心を持ち合わせているからなんです。
一般の人々が絵本を楽しむ所で、子どもを連れた親子も気を使うことなく楽しめたら素敵です。
特別なことではなく、そういう思いの輪が広がりますよう願って開催していますので、どなたも気軽に参加して下さい。