『八月の博物館』  瀬名秀明 | ページをめくった先に広がる世界と解け合う心

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八月の博物館/瀬名 秀明
¥860
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***この本は2006年8月頃読了しました***

小学生最後の夏休み。少年トオルは、偶然に見つけた不思議な建物「THE MUSEUM」で、謎の美少女・美宇に出会う。あらゆる時代と場所へ、時空を超えて移動することが可能なこの建物の中で、過去のエジプトへ飛んだ二人。しかしその冒険は、長く封印されていた邪悪な力を召喚し、大人になった未来の自分自身さえも呼び寄せてゆく。壮大なスケールで展開する、物語のワンダーランド。
(Bookデータベースより)




いつからだったろう・・・、八月の最終日、8月31日と言う日が特別じゃなくなったのは。
今年もいつの間にか、普通の日と何ら変わらず過ぎさろうとしている「8月31日」。
夏休みが終わる、つまり夏が終わるその日を特別な想いを持って迎えていたあの頃を思い出した。
夏休みはいつになっても毎年必ず来るんだと、純粋に無垢に信じていたあの頃を。



物語の見せ方の重要性を説く場面が特に印象的。
確かに他の小説とかで作為性が見えてしまって、一気に冷めてしまったことは何度かあった。
そして34章で述べられている、「一人称小説の危うさ」は非常に興味深かった。



物語は進行している。小説にとって、真の終わりなどあり得ない。
ひとつの物語の後ろには、次の物語が続いているのだ。
人の人生もそれと同じなのか、な・・・。



個人的には冗長に感じられてしまった部分が多かったのと、あまり物語にうまくのめり込めなかったかな。
でも作者が作品を通して伝えたいことの内容は非常に洗練されていると思った。


ちなみにこの作品、貼ってあるのは文庫ですが、読んだのはハードカバーでした。


今年の8月31日は台風です・・・。


★★★



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